Cinderellaになれなくて
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好きな人は誰?と問ったならば、ウチの学校の3割くらいは仙道彰の名前を挙げるんじゃないかと思う。
確かに彼はモテ要素を多く兼ね備えた人で、整った甘いマスクに見上げる程高い身長と それの賜物と言うべきスラリと伸びた長い手足、そしてバスケ部のエースときた。
天は二物を与えずなんて、そんなのは嘘だと思う。
けれど完璧そうに見えて彼は時間と女にルーズと聞く。
もっとも人の噂なんてドコまで信憑性があるのか疑わしいし、ただのヒガミかもしれない。
あたしはこの春からその仙道と同じクラスになったわけだけど、だからと言って特に彼と会話を交わすこともなく一ヶ月が過ぎようとしていた。
特に恵まれたルックスじゃないからってひがんでいるわけじゃない。でも余所のクラスから仙道を目当てにやってくる女の子は好きになれなかった。
外見ばかりに気を使って、くだらないと思う。もっと他にもやるべき事があると思うんだけど。
例えば勉強とか。
今やっておかないと絶対後悔する。それによって進路の幅も広がると思うし。
今日も休み時間の廊下で仙道相手にはしゃいでいる女の子を遠くから見遣って、再び本へと視線を戻す。
いつもの事だけど、なんだか面白くない。
朝早く起きて髪や顔を弄る時間があるなら、先の事を考えて単語のひとつでも覚えたら如何?なんてそんな台詞、とても彼女たちには言えないけれど。
でもだからと言って、彼女達がキャアキャア言ってる仙道の魅力が分からないわけでもなかった。
醸し出す独特の雰囲気と、相手を選ばない人当たりのよい性格は端からでも分かる。
騒がれているからと言って天狗になる様子もないし、モテ男=ナルシストというあたしのモテ男嫌いの最大の理由を打破してくれたのは彼だった。
同じクラスになってそれに気付いた辺りから、何となく彼を目で追うことが増えたような気がする。
所詮あたしとは住む世界が違う人だけれど、何を期待するわけじゃなし、こっそりその姿を見るくらいなら罰は当たらないと思う。
そんな風に自らの心にフィルターをかけた本当の理由に、あたし自身はまだ気付いていなかったのだけれど。
確かに彼はモテ要素を多く兼ね備えた人で、整った甘いマスクに見上げる程高い身長と それの賜物と言うべきスラリと伸びた長い手足、そしてバスケ部のエースときた。
天は二物を与えずなんて、そんなのは嘘だと思う。
けれど完璧そうに見えて彼は時間と女にルーズと聞く。
もっとも人の噂なんてドコまで信憑性があるのか疑わしいし、ただのヒガミかもしれない。
あたしはこの春からその仙道と同じクラスになったわけだけど、だからと言って特に彼と会話を交わすこともなく一ヶ月が過ぎようとしていた。
特に恵まれたルックスじゃないからってひがんでいるわけじゃない。でも余所のクラスから仙道を目当てにやってくる女の子は好きになれなかった。
外見ばかりに気を使って、くだらないと思う。もっと他にもやるべき事があると思うんだけど。
例えば勉強とか。
今やっておかないと絶対後悔する。それによって進路の幅も広がると思うし。
今日も休み時間の廊下で仙道相手にはしゃいでいる女の子を遠くから見遣って、再び本へと視線を戻す。
いつもの事だけど、なんだか面白くない。
朝早く起きて髪や顔を弄る時間があるなら、先の事を考えて単語のひとつでも覚えたら如何?なんてそんな台詞、とても彼女たちには言えないけれど。
でもだからと言って、彼女達がキャアキャア言ってる仙道の魅力が分からないわけでもなかった。
醸し出す独特の雰囲気と、相手を選ばない人当たりのよい性格は端からでも分かる。
騒がれているからと言って天狗になる様子もないし、モテ男=ナルシストというあたしのモテ男嫌いの最大の理由を打破してくれたのは彼だった。
同じクラスになってそれに気付いた辺りから、何となく彼を目で追うことが増えたような気がする。
所詮あたしとは住む世界が違う人だけれど、何を期待するわけじゃなし、こっそりその姿を見るくらいなら罰は当たらないと思う。
そんな風に自らの心にフィルターをかけた本当の理由に、あたし自身はまだ気付いていなかったのだけれど。
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