THREE
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暫く抱きしめ合い、お互いの顔を見つめ合う2人だったが、痺れを切らしたのはミカの方だった。
「どうした?そんなに顔を赤くしてよ。」
ラクサスがニヤリと笑いながら問うと、ミカは視線を少し逸らしながら切り出した。
「……うるさい。ところでラクサス、住む場所はちゃんとあるの?」
「さぁな。どこでも寝られりゃ十分だろ。」
その答えにミカは一瞬黙り込み、彼をじっと見つめた後、小さく口を開いた。
「…なら、うちに来たらどう?1部屋くらい余ってるし。」
その言葉にラクサスは驚いたように目を細めた。
「……昔は嫌ほど一緒にいたとはいえ、もうお前は年頃の娘だろ。そんな女の家に邪魔にはなれねぇよ。」
ミカは顔を少し赤らめながらも、視線をラクサスに戻し、静かに言った。
「ラクサスが一緒なら、私も安心できるから。それに……昔から、ラクサスには守られてばかりだったでしょ。今度は少しでも私がラクサスを支えたいの。」
その言葉にラクサスは少し目を見開き、やがて短く息をついた。
「……お前がそう言うなら、世話になるか。」
ミカはその答えに小さく頷き、淡々とした表情を崩さずに歩き出した。
「じゃあ、こっち。ついてきて。」
ミカの家に着いたラクサスは、玄関をくぐると部屋の中を見回した。小さな家だが、整頓されており、居心地が良さそうだった。
「意外としっかりしてんじゃねぇか。」
「ラクサス、失礼だね。」
「昔はよく散らかしてたからな。何回ミカの洋服を畳んだこったよ?」
ラクサスが椅子に腰を下ろすと、ミカはキッチンでお茶を用意しながら言った。
「その節はごめんって……お茶でいいよね。すぐに用意するから。」
「ああ。」
ラクサスはお茶を受け取り、一口飲むと少し微笑みを浮かべた。
「……悪くねぇな。」
ミカはその言葉に微かに笑みを見せた。
ラクサスの隣に腰かけたミカ。
穏やかな空気の中、二人の間に漂う感情は言葉にならないほど濃密だった。
「……ラクサス、私ね、本当は怖かったの」
ミカが静かに口を開く。
「あなたたちがいなくなって、みんなを支えなきゃいけないって思えば思うほど、自分が小さく見えて……。何度も挫けそうになった」
ラクサスはミカの横顔を見つめながら、低い声で言葉を紡ぐ。
「……それでもお前は立ち上がった。俺たちがいない間、フェアリーテイルを守り続けた。それだけで十分だ」
ミカは小さく首を振り、ラクサスの目を真っ直ぐに見つめた。
「あなたが戻ってきて、初めて安心できた。……私、ずっとあなたを信じてた。ラクサスならきっと、私たちのところに帰ってきてくれるって」
ラクサスは少し照れたように視線をそらすが、すぐに彼女の肩に手を置く。
「俺が帰ってこれたのは、お前が妖精の尻尾を守ってたからだ。それに……俺も信じてた。お前ならやれるってな」
二人の距離が自然と縮まり、ラクサスはミカの手をそっと握る。その温もりに、ミカは目を潤ませた。
「ラクサス……ありがとう」
「……礼を言うのは俺の方だ。これからも、一緒にやっていこうぜ」
ミカは力強く頷く。その瞬間、ラクサスの腕が彼女を引き寄せ、静かな夜の部屋で2人はお互いの存在を確かめあった。
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