TWO
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7年後……
フェアリーテイルのギルドホールは静かな日常に包まれていた。だがその静けさを破るように、ギルドの扉が勢いよく開かれた。
「マスター!天狼島に行ったメンバーが帰ってきました!」
その報せに、ギルドホールが一瞬でざわめきに包まれる。皆が顔を見合わせ、驚きの声を上げた。
「本当かよ……!ナツたちが……!」
一方、ミカはカウンターで手を止め、深い息をついた。
「……ついに。」
ギルドに戻るナツたち
その日の夕方、ナツ、ルーシィ、グレイ、エルザたちがギルドホールの扉を開いた瞬間、そこは歓声と涙で溢れていた。
「ナツ!グレイ!エルザ!」
「おかえりなさい!」
ギルドメンバーたちは彼らの無事を喜び、抱き合って再会を祝う。
しかし、その中でただ一人、ミカはギルドの中央に立ち、静かに彼らを見つめていた。
「そういえば、今のマスターって誰がやってんだ?もしかしてマカオか?」
そうナツが切り出すと、残されたメンバーたちは顔を見合せて気まずそうな顔をした。
その背後から出てきたのは他でもない、ミカだった。
「……初めまして。」
ミカの冷静な声がギルドホール全体に響く。ナツたちはその声に振り返り、彼女の姿を見た。
「誰だお前?」
ナツが怪訝そうに問いかける。
「私はこのギルドの4代目マスター、ミカ。」
その言葉に、ナツたちは一瞬言葉を失った。
「……ギルドマスター?」
グレイが眉をひそめ、エルザが鋭い目つきでミカを見つめる。
ミカは視線をそらさず、続けた。
「あなたたちが戻るまでの間、マスターとしてこのギルドを支えてきました。」
「この私が良いと言うまで、あなたたちを正式なギルドメンバーとして認めません。」
その言葉に、ナツは激怒した。
「ふざけんな!どこの馬の骨かも分からねえ奴がマスター名乗ってんじゃねえよ!」
グレイも苛立ちを隠せない様子で付け加える。
「何様だよ、お前。」
しかし、ギルドに残っていたメンバーたちは誰一人としてミカを否定しなかった。
その沈黙が、ミカの7年間の力を物語っていた。
ナツは拳を握りしめ、ミカに向かって飛びかかった。
「その偉そうな態度、叩き直してやる!」
だが、その拳はミカの掌で止められる。彼女は冷静にナツを見つめ、静かに言った。
「7年間、どこで何をしていたか知りませんが、ここでは私が決めます。」
「テメェ……俺たちのギルドを好き勝手しやがって……っ!」
そうしてまたナツがミカに殴りかかろうとした時、マカロフが声を上げた。
「よさんか!ナツ!」
マカロフが一歩前に出て、ミカの前に立った。
「……初めまして、先代。私は妖精の尻尾現マスターのミカと申します。
本当は出しゃばるような真似、したくはありませんが、従っていただけますね?」
「あぁ。お主のやりたい事に従おう。」
ナツやグレイはその光景を見て戸惑い、エルザが静かに言った。
「どうやら、この7年間で妖精の尻尾は色々変わったようだな。」