馴れ初め
名前を教えてください<(_ _*)>
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(君 視点)
山崎さんと遠出をしてから、二人の距離はぐっと縮まった気がしていた。毎日欠かさずメッセージを交換し、「また定食屋に行こうね」という約束もしていた。
そんな穏やかな日常を送っていたある日、私の勤める事務系の会社に、突然の来客があった。
「え、真選組の方……?」
上司に呼ばれて会議室に向かうと、そこには見慣れた隊服姿の二人が立っていた。一人は真選組副長、土方十四郎さん。そして、もう一人は――山崎さんだった。
「君さん、お疲れ様です。お仕事中にすみません。真選組の監察方、山崎退です」
山崎さんは、いつもの私服姿ではなく、ぴしりとした隊服姿。職場という公の場であるせいか、少しだけ硬い表情で、私にも改めて敬語で挨拶をしてきた。
「あ、山崎さん。お疲れ様です。そして、土方副長、本日はどのようなご用件でしょうか?」
私は努めて冷静に、一社員として土方さんに対応した。土方さんは、タバコの煙を小さく吐き出しながら、書類を机に置いた。
「どうも。単刀直入に言う。この辺りで最近、偽造手形の横行が確認されていてな。お宅の会社が使っている手形と、偽造されたものがよく似ている。念のため、使用履歴を調べさせてもらいたい」
「なるほど、偽造手形ですか……」
山崎さんがこの場にいるのは、書類の確認や聞き取り調査を担当するためだろう。彼は私と目を合わせることもなく、公的な顔を保っている。その真面目な姿に、私は少しだけ胸が締め付けられた。
「君ちゃん……いや、君さん。ちょっと、この辺の資料を見せてもらってもいいかな」
山崎さんは、一瞬だけ私を「君ちゃん」と呼びかけそうになったが、すぐに訂正した。その小さな迷いが、彼の緊張と、私への配慮を表しているようで、私は彼の気持ちを察した。
「はい、承知いたしました。山崎さん、こちらの資料が、最近一年間の手形の使用履歴になります」
私は素早く資料をまとめて山崎さんに手渡した。二人のやり取りは、完全に「上司の部下への協力」という形をとっていた。
資料を確認する山崎さんは、いつものほのぼのとした雰囲気とはかけ離れ、鋭い監察官の顔をしていた。そのプロの表情に、私は彼の普段の仕事の厳しさを改めて知った。
🚬 真選組監察として(山崎 視点)
「ふー、助かった。君ちゃんの会社は、資料の管理がしっかりしてるな」
調査を終え、土方副長と共に会社を出た俺は、安堵のため息をついた。
「土方副長。おかげさまで、特に問題は見つかりませんでした」
「ああ、お疲れさん。しかし、山崎。お前、あの子の前じゃいつにも増して口が堅くなるな」
土方副長は、顔をニヤリと歪ませた。
「副長!当たり前でしょう!公務中に私的な感情を出すわけにはいきません!」
「そうか?俺には、お前があの子の前でカッコつけようとしてるようにしか見えなかったがな。普段からちゃんと仕事してりゃ、そんな殊勝な態度取る必要ねーだろうが」
図星を突かれ、俺は思わず顔を赤くした。
「ち、違います!俺は、ただ……」
「わかってるよ。あの子に、自分の仕事の真面目な部分を見てもらいたかったんだろ。あの子は、お前のアンパンとかバドミントンだけを知ってるわけじゃねぇってな」
土方副長の言葉はいつも辛辣だが、妙に的を射ている。
「……はい。あの、副長。君ちゃんのこと、可愛いって言ってくれて、ありがとうございます」
俺がぼそっとそう言うと、土方副長は「フン」と鼻を鳴らした。
「別にいい子だと思っただけだ。お前の連れが変な奴じゃなくてよかった。山崎、お前の恋路を邪魔する気はねぇが、仕事はきっちりやれよ。さっさと報告書をまとめて屯所に戻るぞ」
「はい!わかりました!」
公私をきっちり分けた、短時間の仕事上の再会だったけれど、俺はなんだか少し誇らしかった。君ちゃんに、真剣に仕事に取り組む俺の姿を見せられたからだ。
そして、家に帰ったら、改めてメッセージを送ろうと心に決めた。「今日は仕事の顔でごめんね」って。
山崎さんと遠出をしてから、二人の距離はぐっと縮まった気がしていた。毎日欠かさずメッセージを交換し、「また定食屋に行こうね」という約束もしていた。
そんな穏やかな日常を送っていたある日、私の勤める事務系の会社に、突然の来客があった。
「え、真選組の方……?」
上司に呼ばれて会議室に向かうと、そこには見慣れた隊服姿の二人が立っていた。一人は真選組副長、土方十四郎さん。そして、もう一人は――山崎さんだった。
「君さん、お疲れ様です。お仕事中にすみません。真選組の監察方、山崎退です」
山崎さんは、いつもの私服姿ではなく、ぴしりとした隊服姿。職場という公の場であるせいか、少しだけ硬い表情で、私にも改めて敬語で挨拶をしてきた。
「あ、山崎さん。お疲れ様です。そして、土方副長、本日はどのようなご用件でしょうか?」
私は努めて冷静に、一社員として土方さんに対応した。土方さんは、タバコの煙を小さく吐き出しながら、書類を机に置いた。
「どうも。単刀直入に言う。この辺りで最近、偽造手形の横行が確認されていてな。お宅の会社が使っている手形と、偽造されたものがよく似ている。念のため、使用履歴を調べさせてもらいたい」
「なるほど、偽造手形ですか……」
山崎さんがこの場にいるのは、書類の確認や聞き取り調査を担当するためだろう。彼は私と目を合わせることもなく、公的な顔を保っている。その真面目な姿に、私は少しだけ胸が締め付けられた。
「君ちゃん……いや、君さん。ちょっと、この辺の資料を見せてもらってもいいかな」
山崎さんは、一瞬だけ私を「君ちゃん」と呼びかけそうになったが、すぐに訂正した。その小さな迷いが、彼の緊張と、私への配慮を表しているようで、私は彼の気持ちを察した。
「はい、承知いたしました。山崎さん、こちらの資料が、最近一年間の手形の使用履歴になります」
私は素早く資料をまとめて山崎さんに手渡した。二人のやり取りは、完全に「上司の部下への協力」という形をとっていた。
資料を確認する山崎さんは、いつものほのぼのとした雰囲気とはかけ離れ、鋭い監察官の顔をしていた。そのプロの表情に、私は彼の普段の仕事の厳しさを改めて知った。
🚬 真選組監察として(山崎 視点)
「ふー、助かった。君ちゃんの会社は、資料の管理がしっかりしてるな」
調査を終え、土方副長と共に会社を出た俺は、安堵のため息をついた。
「土方副長。おかげさまで、特に問題は見つかりませんでした」
「ああ、お疲れさん。しかし、山崎。お前、あの子の前じゃいつにも増して口が堅くなるな」
土方副長は、顔をニヤリと歪ませた。
「副長!当たり前でしょう!公務中に私的な感情を出すわけにはいきません!」
「そうか?俺には、お前があの子の前でカッコつけようとしてるようにしか見えなかったがな。普段からちゃんと仕事してりゃ、そんな殊勝な態度取る必要ねーだろうが」
図星を突かれ、俺は思わず顔を赤くした。
「ち、違います!俺は、ただ……」
「わかってるよ。あの子に、自分の仕事の真面目な部分を見てもらいたかったんだろ。あの子は、お前のアンパンとかバドミントンだけを知ってるわけじゃねぇってな」
土方副長の言葉はいつも辛辣だが、妙に的を射ている。
「……はい。あの、副長。君ちゃんのこと、可愛いって言ってくれて、ありがとうございます」
俺がぼそっとそう言うと、土方副長は「フン」と鼻を鳴らした。
「別にいい子だと思っただけだ。お前の連れが変な奴じゃなくてよかった。山崎、お前の恋路を邪魔する気はねぇが、仕事はきっちりやれよ。さっさと報告書をまとめて屯所に戻るぞ」
「はい!わかりました!」
公私をきっちり分けた、短時間の仕事上の再会だったけれど、俺はなんだか少し誇らしかった。君ちゃんに、真剣に仕事に取り組む俺の姿を見せられたからだ。
そして、家に帰ったら、改めてメッセージを送ろうと心に決めた。「今日は仕事の顔でごめんね」って。