Année 1 ~1年目~
Quel est votre nom ?
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
千「あっつーー・・・動きたくないー・・・」
『運動部の千夏が何を言ってるの(笑)』
テストが終わって6月。
じめじめとした梅雨が明けて確かに暑い日が続いている。
冷房の効いた部屋で練習できる私とはちがって、体育館やグラウンドで練習してる運動部は確かにつらいよね・・・
丸「おっはよー!ふぃ~朝練長引いて遅刻するかと思った・・・」
『おはよ、暑いのに朝練お疲れ様ー』
丸「まぁ、今月は関東大会があるからな!
俺も早くレギュラーの座を勝ち取ってやるぜいっ!」
『応援してるねっ!私も8月にある県大会のメンバー入り目指して頑張るから、お互い頑張ろ!』
丸「おうっ!」
テスト明けの席替えで隣になった丸井くんとは柚香は以前のテスト勉強以来、結構仲良くなれたと思う。
丸「それにしても、幸村君たちはやっぱ別格だよなー。」
あっちー・・・なんてワイシャツをパタパタしながら丸井くんが言った。
『え、そうなの?』
丸「知らねぇの?入学してすぐくらいに学校で結構話題になってただろぃ?」
丸井くんによると柳くん、真田くん、幸村くんは4月に入部してすぐ、先輩レギュラーたちをものともせずに倒してレギュラー入りを果たしたらしい。
え、なにそれ知らない・・・
『えええ・・・あの3人ってそんなにすごかったんだ・・・』
丸「俺としてはそれを知らなかった水瀬にびっくりだけどな(笑)」
えー・・・そんな有名な話だったの・・・?
確かにテニス部はすごい強いとは聞いたことあるから、1年生でレギュラーなんて相当すごいことなんだろうな・・・。
それにしても、自分にも周りにも厳しい真田くんはともかく、大人しそうな柳くんもそんなに強いんだ。
特に幸村くんなんて女子の私よりも綺麗とか美人って言葉が似合う感じなのに!
どこにそんな力あるんだろう!?
『自分が学校とか部活に慣れるだけでいっぱいいっぱいだったのかも(笑)
見てみたいなぁ、みんながテニスやってるところ。』
丸「見に来りゃいいじゃん!水曜と金曜は練習試合やってるから来いよ!」
『どっちも部活だあぁ!』
残念・・・
でも、いつか仲良くなったみんながテニスやってるところ見てみたいなぁ
今日は隣のクラスと合同の体育がある日。
暑いし、運動あんまり得意じゃない私にはちょっと憂鬱・・・。
今日はテニスって聞いたんだけど、もしかしてこれはテニス部同士の試合が見れる
チャンスでは!?
すごいタイミングよくて今日だけ体育が嬉しくなっちゃった!楽しみだなぁ
千「美咲、柚香!はやくはやく!」
『あわわっ待ってー!』
美「急がなくても変わらないからおちついて(笑)」
さっきまで眠そうだった千夏が、授業終わった途端に元気になってる。
切り替え早いし運動できるし、羨ましい(笑)
《パコーンッ・・・・パコーンッ・・・》
テニスコートにはすでに何人かがラリーをしていた。
その中にはもちろん丸井くん、そして隣のクラスの真田くんや柳くんもいた。
おー・・・やっぱりテニス部(と思われる人達)は動きが違うことに素人の私でもわかる。
千「丸井っ!私も混ぜて!」
『千夏まってー!』
見知った人を見つけたのか、赤い髪が目立って見つけたのか、千夏が走っていく。
美咲と慌ててついていったけど、私にはレベルが高すぎて入れないなぁ・・・
というか、テニス部でもないのにすでにまともに打ち返せてる千夏って実はすごい子だったりするのかな?
『千夏h』
柳「千夏は運動できてうらやましいなぁ、とお前は言う。」
『!?』
びっくりしたー・・・いつの間に来てたの柳くん・・・
『なんでわかったの!?そしてさっきまで打ち合いしてなかったっけ!?』
柳「フッ、企業機密だ。」
テニス部って個性的な人多い気がする。
いや、千夏と美咲も個性的な部分あるかな。
私の周りがキャラ濃い・・・?
柳「そろそろ授業が始まる。ある程度まとまっていたほうがいいだろう。」
『そうだね、行こう!』
ルールや打ち方について軽く説明を受けたあと、ペアを組んで少し打ち合いをすることに。
《ポコンッ》
『あああまた!ごめんね・・・!』
まぁ、わかってたけど!
私のミスのせいで全然ラリーが続かない・・・!
柳「水瀬は初心者なのだから仕方ないだろう。
そうだな、もう少し全身の力を抜いてみろ。」
よりによって、ペアはなんと柳くん。
申しわけないとかいうレベルじゃないよ!!!
なんで男女ペアにしたの先生!!
それでも柳くんは嫌な顔なんて全く見せず、すごく丁寧にアドバイスしてくれたお蔭で、授業が終わるころにはある程度まともに打てるようになれた。
教え方も上手だし、柳くんって本当大人っぽくて優しいな・・・
『柳くん、教えてくれてありがとう!お蔭様で私にしては上出来だった気がする!』
柳「それは水瀬の努力あってのことだ。例には及ばない。」
『柳くん、テニスすごい上手なんでしょ?いつか試合見てみたいな』
結局、今日は基礎的な練習しかなくて試合なかった。残念。
柳「俺たちが練習試合をする日は吹奏楽部も活動日だからな。大会を見に来るしかないだろう。」
『柳くんって何でも知ってるんだね・・・』
他の部活の事まで知ってるとか何者?
大会かぁ・・・
『そういえば、丸井くんに今月は関東大会があるって聞いたよ。応援してるね!』
柳「ありがとう。無論、全国制覇を目指す俺たちには通過点に過ぎないがな。」
『通過点・・・すごいね・・・!』
自信満々に言えるあたり、本当強いんだろうな。
ますます見てみたくなっちゃった・・・・!
『大会って応援行けたりするの?』
柳「見に来るくらいなら構わないだろう。望むならあとで時間や場所を伝えよう。」
『わぁっ、ありがとう!』
柳「この際だ、連絡先を交換しておかないか?」
『そうしよう!』
完全に忘れてたけど、テニス部の人たちと誕生会やるくらいには(番外編参照)仲良くなったのに、連絡先交換してなかったな!?
次の日
丸「おっはよー!」
『おはよ!朝練お疲れ様~』
丸「そういや水瀬、柳からこれ預かってるぜぃ!」
『柳くんから?ありがとう』
何だろう?
丸井くんから受け取ったのは白くて小さな花が描かれたシンプルな懐紙。
渋い・・・(笑)
この小さい花はコデマリかな?
この前偶然叔母さんのところで見て教えてもらったのによく似てる。
開いてみると、そこには整った字で連絡先と一言が添えられていた。
そういえば、昨日の体育で交換しようって話してたんだった。
トークアプリのフレンドを追加してメッセージ送らなきゃ!
丸「あぁ、そういや俺たちフレンド登録してなかったな(笑)」
『そう、昨日柳くんと話してて気づいたの(笑)』
丸「呼び方もお互い苗字だし、よく考えてみると、なんか違和感があるっつうか・・・」
『でも、テニス部の人同士でも苗字で呼んでること多くない?』
丸「女子ってあだ名とか名前で呼ぶ方が多くね?」
丸井くんとも連絡先を交換しながら話して、確かにと思う。
言われてみれば、確かに女子の方が名前やあだ名で呼ぶこと多い気がする。
なんでなんだろう?
『苗字ってちょっと距離感じちゃうからかな?』
丸「じゃあ、俺のことはブン太でいいぜぃ!」
『わかった!じゃあよかったら私の事も柚香って呼んで!』
丸「りょーかいっ☆」
丸井くん・・・じゃなかった。
ブン太とさらに仲良くなれた気がした。
中学に入って初めて名前で呼ぶ男友達ができて、ちょっとくすぐったいような嬉しいような感じがする。
ブン太も同じような気持ちなのか、お互い笑いあった。
コデマリの花言葉:友情
(ブン太とももっと仲良くなりたいし、テニス部のみんなとも仲良くなれたらいいな!)
4/4ページ