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「じゃあさ、急いでるんだし…手分けしようか?」
メルトキオ城資料室。
今まさに目的地も決まり、ロイドが本を閉じたところでふいにシュアがそう提案を出した。
コレットの病気を治すために必要な材料はようやく分かった。
その中でも今必要としているのはジルコン、マナリーフ、マナの欠片。
クルシスの拠点にあるというマナの欠片は後回しにするとして、ジルコンとマナリーフのありかはおおよその目安がついている。
だからこそ時間の節約のためにも、とそう提案をしたシュアに、ロイドは少しの間悩んだ挙句、答えを出した。
「そうだな…戦力は落ちるけど…」
「急いでるもんね」
ジーニアスがそう相槌を打つと、すぐに隣のコレットがロイドを振り返る。
「でも、どう分けるの?」
「そうだな…」
「ロイド」
そこに、ふと口を挟むように話し出したのはリフィルだった。
「私は…マナリーフの方に行かせてもらえないかしら」
「あ…そっか。先生たちの故郷だもんな」
「だ、だったら僕も!」
「あぁ」
焦ったようにそう言ったジーニアスにも、すぐにロイドは納得したように頷く。
そして、残りのメンバーを振り当てようと…口を開いたとき。
「私も…いいかな」
「シュア?」
「マナリーフの方に行きたい。どうせなら…まだ行った事のない所に行きたいの。記憶の手がかり…まだ、諦められなくて」
「…そうだな。あとは…ゼロスも、いいか?」
シュアの意見にも頷いたロイドがそうゼロスに振ると、すぐにゼロスもいつものごとく軽い返事を返す。
書状のこともあるものね。
そう言ったリフィルに頷いて、すぐに一悩みしたロイドは最終的な割り振りを口にするべく顔を上げた。
「じゃあ、マナリーフ組は先生、ジーニアス、シュアとゼロス。あと…俺も行くよ。ジルコンはコレット、しいな、プレセア、リーガルに頼む。それでいいか?」
リーダーのその言葉に全員がそれぞれに頷いて、よし!とロイドが声を上げたのを合図に、一行は力強く立ち上がって資料室を後にした。
肺に入る空気は確かに澄んでいる。
自然との共生。動物たちの姿があちこちに見えるのも頷ける。
だがそこに流れる空気。感じ取れる雰囲気は、それとは違ってずっしりと重いものであることをシュアたちは感じていた。
この村に入ってからずっと、ユミルの森とは違う緊張感が自分たちを包んでいる。
「ここはエルフの里。ハーフエルフはここを通ることまかりならん」
そう言ったエルフの番兵に、仕方なくリフィルとジーニアスは入口に留まった。
「せっかくこっちに来たのに…」
そう零したシュアにも、仕方ないわ、とリフィルは小さく息を零していた。
何も言われなかったシュアは黙ったまま入ることにはしたけれど、なんだか自分までこの先に通るのは、少しだけ申し訳ないような気もしている。
「あれが族長の家みたいだな」
ゼロスとロイドと3人で歩きながら、ふとロイドがそう言った先に目を向けると、村の端に1つの家がある。
村全体にやはりなじんだその家へと、3人は歩を進めた。
「…マナリーフと言ったか?」
「あぁ。それが必要なんだ」
その殆どが木材で作られた住宅。
向かい合う族長は色素の抜けた長髭を生やして、長命のエルフでありながらも永い時を過ごしてきたことが伺える。
「あれは我々エルフが魔術の為に利用している大切な植物。滅多なことで生息地を教えるわけにはいかん」
「…なんとかなりませんか。病気の仲間の治療に必要なんです」
「どういう… !お前は…!」
思わず口を開いたシュアに振り返ると、すぐに族長はそのまま言葉を止めて息を飲んだ。
わけのわからない反応。けれど、まるでシュアを知っているかのようなその物言い。
「?どうしたんだ?」
訝しげにロイドがそう尋ねると、そんなロイドに一度視線を移してから、族長は再びシュアに視線を戻す。
「…なん、ですか?もしかして、なにか知ってるんですか?私のこと…」
「…?なんじゃ?そのまるで分からないような…」
「分からないんです。記憶を…無くしてるんです」
「!…真か?お前は…シュアじゃろう」
呼び当てた瞬間の3人の表情を見れば、もう返事を聞かなくてもそれが正しいものであると、族長はすぐに悟ることができた。
だがそう悟った瞬間の、族長の表情はどこかうかない。
「はい、じゃあやっぱり…知ってるんですね!」
思わず一歩を踏み出してシュアは族長にそう問いかけるが、族長はその表情のままで、言い辛そうに口を開いた。
「知らん方が…いい事もある」
「!…なんで…」
「忘れているというのなら、そのままにしておけばいい。…わしに言えるのは…」
「なんでですかっ」
「シュア…」
「どうして…話してくれないんですか?ただ、知ってることを聞かせてくれればいいんです…」
「それが、一番聞くべきでないことだからだ。…これ以上話すことはない」
身体ごとシュアに背を向けて、族長はそれ以降口を閉ざした。
誰もが、何も、言いだせない。
ロイドでさえ、話がはっきりとつかめない以上、シュアに掛ける言葉もすぐには出てこなかった。
そっと、顔を上げたシュアが族長の背中に声を掛けるまで、それは続いたままだった。
「…永続天使性無機結晶症の仲間がいるんです」
「!…なんじゃと…それはマーテルの…。まさか、かかったのはお前ではあるまい?」
そう言って振り返った族長が目を向けているのは自分だと気づいて、シュアは首を横に振る。
「そうか…」
「どうしてマーテルの病気のことを…」
「…マナリーフの生息地はここから東南にあるラーセオン渓谷だ。霧深い山の奥にある。そこの奥地に住む番人にこの杖を見せなさい」
「族長!」
「…人間。これ以上お前たちに話すことはない」
ロイドの問いかけに反応することもなく、族長はシュアをただまっすぐと見つめてその杖を手渡した。
シュアもただその瞳を見つめ返したまま、そっとその杖を受け取る。
「ロイド…行こう」
「シュア…」
「今は、一刻も早くコレットの病気を治さないと。ね?」
ゼロスの背を押しながら、出口に向かうシュア。
その後ろを、渋々というようについて歩くロイド。
そして出口の扉をくぐろうという瞬間、シュアは振り返ってまっすぐと族長を見据えた。
「また…聞きに来ます。全部終わったら、また聞きに来ますから」
あそこまで言われる自分は、一体どんな人物だったんだろう。
知らない方がいい、忘れているならそのままがいい。忘れたいとすら思う記憶?…ゼロスのように?
訳が分からない。けれど、知りたい。そこまで見えていそうなのに、知るのは怖い。
自分自身いつ何をするか分からない力よりも、今まで自分の重ねてきた記憶の方が、よっぽど怖くなってしまった。
それでも、
自分は思い出さないといけない。どんなに辛い記憶がそこにあっても、忘れてはならない人がいる。忘れてはいけない記憶がある。
握りしめていた胸元の指輪をそっと手放して、シュアは先に出ていたゼロスの元へ、ポーチの階段を下りて行った。
里の入り口に戻ったシュアたちに、リフィルとジーニアスが合流する。
ジーニアスは待ちくたびれたように、その姿を見るなりおかえりと3人に駆け寄った。
「お待たせ」
「お帰りなさい。あら…シュア、少し顔色が悪いわね」
「そ、そうかな?」
「シュア…」
「……うん。じゃあ、歩きながら話そっか」
リフィルの言葉を誤魔化そうとするも、ロイドに掛けられた声に、結局居た堪れなくなってそう返事してしまった。
ユミルの森を歩きながら、族長が自分を知っていた事、それでも族長は何も教えてくれなかった事、彼の話していたことなどをシュアは二人に話して聞かせた。
自分たちとも違うマナを感じているせいか、二人とも何とも言えない表情を浮かべている。
確かに、何者かを知るだけでも色々な真実が出てきそうだ。
「そう…それも、きちんと見つけに行かなくてはね」
「リフィルさん…」
「私たちの旅とは関係ないって思っているみたいだけど、そうでもないんじゃないかしら?」
「…え?」
そう言ったリフィルが不意に視線をロイドに移したことで、シュアもロイドを振り返る。
その先で、ロイドは力強く、シュアに向かって頷いた。
「当たり前だ。コレットのこと優先してくれたのは分かるけど…ちゃんと、後で聞きに行こう」
「ロイド…」
「ま、シュアが僕たちを関わらせないようにしてたのは一目瞭然だよね」
「ジーニアス…」
「一人で抱えられそうなもんでもねぇんなら、尚更なんでないの?」
「…ゼロス…」
少し意外だったゼロスの言葉。それでもみんなが、仲間たちが自分の中まで見つめようとしてくれるのが、すごく嬉しかった。
まだまだガランとした自分の中身だけれど、思い出すべきものを思い出したら、残りはこれからの思い出で埋めていくのもいい。
「…次は、ラーセオン渓谷だね!」
「ああ!さっさと手に入れてみんなと合流しようぜ!」
ユミルの森を出るまで、あと少し。
ロイドの一声があるだけで、みんなのモチベーションの高まるのを感じる。
「…ゼロスがあんなこと言うなんてね」
「んー?そりゃ、あのまんまほっといたらシュアちゃんってばすーぐ心ここにあらずになっちゃうからな」
「…そ、そうかな」
「そーそー」
隣のゼロスに話しかけながら、横を歩くゼロスをそっと、見上げる。
なんだかんだで、心配してくれてるんだ。ゼロスも。
「ありがと…」
「んー?」
「なんでもなーい」
ゼロスを追い抜きながらそう言ったシュアの背中を、不思議そうにゼロスが見つめる。
そうしてユミルの森を抜けた先で、5人はラーセオン渓谷へとレアバードを飛ばしていった。
Next.
メルトキオ城資料室。
今まさに目的地も決まり、ロイドが本を閉じたところでふいにシュアがそう提案を出した。
コレットの病気を治すために必要な材料はようやく分かった。
その中でも今必要としているのはジルコン、マナリーフ、マナの欠片。
クルシスの拠点にあるというマナの欠片は後回しにするとして、ジルコンとマナリーフのありかはおおよその目安がついている。
だからこそ時間の節約のためにも、とそう提案をしたシュアに、ロイドは少しの間悩んだ挙句、答えを出した。
「そうだな…戦力は落ちるけど…」
「急いでるもんね」
ジーニアスがそう相槌を打つと、すぐに隣のコレットがロイドを振り返る。
「でも、どう分けるの?」
「そうだな…」
「ロイド」
そこに、ふと口を挟むように話し出したのはリフィルだった。
「私は…マナリーフの方に行かせてもらえないかしら」
「あ…そっか。先生たちの故郷だもんな」
「だ、だったら僕も!」
「あぁ」
焦ったようにそう言ったジーニアスにも、すぐにロイドは納得したように頷く。
そして、残りのメンバーを振り当てようと…口を開いたとき。
「私も…いいかな」
「シュア?」
「マナリーフの方に行きたい。どうせなら…まだ行った事のない所に行きたいの。記憶の手がかり…まだ、諦められなくて」
「…そうだな。あとは…ゼロスも、いいか?」
シュアの意見にも頷いたロイドがそうゼロスに振ると、すぐにゼロスもいつものごとく軽い返事を返す。
書状のこともあるものね。
そう言ったリフィルに頷いて、すぐに一悩みしたロイドは最終的な割り振りを口にするべく顔を上げた。
「じゃあ、マナリーフ組は先生、ジーニアス、シュアとゼロス。あと…俺も行くよ。ジルコンはコレット、しいな、プレセア、リーガルに頼む。それでいいか?」
リーダーのその言葉に全員がそれぞれに頷いて、よし!とロイドが声を上げたのを合図に、一行は力強く立ち上がって資料室を後にした。
肺に入る空気は確かに澄んでいる。
自然との共生。動物たちの姿があちこちに見えるのも頷ける。
だがそこに流れる空気。感じ取れる雰囲気は、それとは違ってずっしりと重いものであることをシュアたちは感じていた。
この村に入ってからずっと、ユミルの森とは違う緊張感が自分たちを包んでいる。
「ここはエルフの里。ハーフエルフはここを通ることまかりならん」
そう言ったエルフの番兵に、仕方なくリフィルとジーニアスは入口に留まった。
「せっかくこっちに来たのに…」
そう零したシュアにも、仕方ないわ、とリフィルは小さく息を零していた。
何も言われなかったシュアは黙ったまま入ることにはしたけれど、なんだか自分までこの先に通るのは、少しだけ申し訳ないような気もしている。
「あれが族長の家みたいだな」
ゼロスとロイドと3人で歩きながら、ふとロイドがそう言った先に目を向けると、村の端に1つの家がある。
村全体にやはりなじんだその家へと、3人は歩を進めた。
「…マナリーフと言ったか?」
「あぁ。それが必要なんだ」
その殆どが木材で作られた住宅。
向かい合う族長は色素の抜けた長髭を生やして、長命のエルフでありながらも永い時を過ごしてきたことが伺える。
「あれは我々エルフが魔術の為に利用している大切な植物。滅多なことで生息地を教えるわけにはいかん」
「…なんとかなりませんか。病気の仲間の治療に必要なんです」
「どういう… !お前は…!」
思わず口を開いたシュアに振り返ると、すぐに族長はそのまま言葉を止めて息を飲んだ。
わけのわからない反応。けれど、まるでシュアを知っているかのようなその物言い。
「?どうしたんだ?」
訝しげにロイドがそう尋ねると、そんなロイドに一度視線を移してから、族長は再びシュアに視線を戻す。
「…なん、ですか?もしかして、なにか知ってるんですか?私のこと…」
「…?なんじゃ?そのまるで分からないような…」
「分からないんです。記憶を…無くしてるんです」
「!…真か?お前は…シュアじゃろう」
呼び当てた瞬間の3人の表情を見れば、もう返事を聞かなくてもそれが正しいものであると、族長はすぐに悟ることができた。
だがそう悟った瞬間の、族長の表情はどこかうかない。
「はい、じゃあやっぱり…知ってるんですね!」
思わず一歩を踏み出してシュアは族長にそう問いかけるが、族長はその表情のままで、言い辛そうに口を開いた。
「知らん方が…いい事もある」
「!…なんで…」
「忘れているというのなら、そのままにしておけばいい。…わしに言えるのは…」
「なんでですかっ」
「シュア…」
「どうして…話してくれないんですか?ただ、知ってることを聞かせてくれればいいんです…」
「それが、一番聞くべきでないことだからだ。…これ以上話すことはない」
身体ごとシュアに背を向けて、族長はそれ以降口を閉ざした。
誰もが、何も、言いだせない。
ロイドでさえ、話がはっきりとつかめない以上、シュアに掛ける言葉もすぐには出てこなかった。
そっと、顔を上げたシュアが族長の背中に声を掛けるまで、それは続いたままだった。
「…永続天使性無機結晶症の仲間がいるんです」
「!…なんじゃと…それはマーテルの…。まさか、かかったのはお前ではあるまい?」
そう言って振り返った族長が目を向けているのは自分だと気づいて、シュアは首を横に振る。
「そうか…」
「どうしてマーテルの病気のことを…」
「…マナリーフの生息地はここから東南にあるラーセオン渓谷だ。霧深い山の奥にある。そこの奥地に住む番人にこの杖を見せなさい」
「族長!」
「…人間。これ以上お前たちに話すことはない」
ロイドの問いかけに反応することもなく、族長はシュアをただまっすぐと見つめてその杖を手渡した。
シュアもただその瞳を見つめ返したまま、そっとその杖を受け取る。
「ロイド…行こう」
「シュア…」
「今は、一刻も早くコレットの病気を治さないと。ね?」
ゼロスの背を押しながら、出口に向かうシュア。
その後ろを、渋々というようについて歩くロイド。
そして出口の扉をくぐろうという瞬間、シュアは振り返ってまっすぐと族長を見据えた。
「また…聞きに来ます。全部終わったら、また聞きに来ますから」
あそこまで言われる自分は、一体どんな人物だったんだろう。
知らない方がいい、忘れているならそのままがいい。忘れたいとすら思う記憶?…ゼロスのように?
訳が分からない。けれど、知りたい。そこまで見えていそうなのに、知るのは怖い。
自分自身いつ何をするか分からない力よりも、今まで自分の重ねてきた記憶の方が、よっぽど怖くなってしまった。
それでも、
自分は思い出さないといけない。どんなに辛い記憶がそこにあっても、忘れてはならない人がいる。忘れてはいけない記憶がある。
握りしめていた胸元の指輪をそっと手放して、シュアは先に出ていたゼロスの元へ、ポーチの階段を下りて行った。
里の入り口に戻ったシュアたちに、リフィルとジーニアスが合流する。
ジーニアスは待ちくたびれたように、その姿を見るなりおかえりと3人に駆け寄った。
「お待たせ」
「お帰りなさい。あら…シュア、少し顔色が悪いわね」
「そ、そうかな?」
「シュア…」
「……うん。じゃあ、歩きながら話そっか」
リフィルの言葉を誤魔化そうとするも、ロイドに掛けられた声に、結局居た堪れなくなってそう返事してしまった。
ユミルの森を歩きながら、族長が自分を知っていた事、それでも族長は何も教えてくれなかった事、彼の話していたことなどをシュアは二人に話して聞かせた。
自分たちとも違うマナを感じているせいか、二人とも何とも言えない表情を浮かべている。
確かに、何者かを知るだけでも色々な真実が出てきそうだ。
「そう…それも、きちんと見つけに行かなくてはね」
「リフィルさん…」
「私たちの旅とは関係ないって思っているみたいだけど、そうでもないんじゃないかしら?」
「…え?」
そう言ったリフィルが不意に視線をロイドに移したことで、シュアもロイドを振り返る。
その先で、ロイドは力強く、シュアに向かって頷いた。
「当たり前だ。コレットのこと優先してくれたのは分かるけど…ちゃんと、後で聞きに行こう」
「ロイド…」
「ま、シュアが僕たちを関わらせないようにしてたのは一目瞭然だよね」
「ジーニアス…」
「一人で抱えられそうなもんでもねぇんなら、尚更なんでないの?」
「…ゼロス…」
少し意外だったゼロスの言葉。それでもみんなが、仲間たちが自分の中まで見つめようとしてくれるのが、すごく嬉しかった。
まだまだガランとした自分の中身だけれど、思い出すべきものを思い出したら、残りはこれからの思い出で埋めていくのもいい。
「…次は、ラーセオン渓谷だね!」
「ああ!さっさと手に入れてみんなと合流しようぜ!」
ユミルの森を出るまで、あと少し。
ロイドの一声があるだけで、みんなのモチベーションの高まるのを感じる。
「…ゼロスがあんなこと言うなんてね」
「んー?そりゃ、あのまんまほっといたらシュアちゃんってばすーぐ心ここにあらずになっちゃうからな」
「…そ、そうかな」
「そーそー」
隣のゼロスに話しかけながら、横を歩くゼロスをそっと、見上げる。
なんだかんだで、心配してくれてるんだ。ゼロスも。
「ありがと…」
「んー?」
「なんでもなーい」
ゼロスを追い抜きながらそう言ったシュアの背中を、不思議そうにゼロスが見つめる。
そうしてユミルの森を抜けた先で、5人はラーセオン渓谷へとレアバードを飛ばしていった。
Next.