05 エンカウント
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「はぁ、はぁ......」
しばらく走れば人混みのある道に紛れ込めると思ったが、生憎人通りのない道が続いている。背後からはさっきまで隠れていたと思われる足音の主が追ってきていた。
「嘘でしょ!?」
目の前に広がったのは行き止まり。本当に運が悪い。
覚悟を決めて、追ってきた足音の方を振り返る。
「なんだ?逃げるのはもう諦めたのか?」
そこにはガラの悪い男が立っていた。
「お前、嫉妬んとこの下位 だな。」
「どうしてそれを...?」
確かにジェジェさんは「嫉妬」の真祖 である。でもこの人は何故私が下位 であることを知っているのだろうか。
私が下位だと確認するや否や、男はすかさず飛びかかってきた。手には爪のような武器を持っているようだ。
「わっ!あぶなっ」
ギリギリで右に避けたものの、男はまた次の攻撃をと構えてくる。爪の武器はキラリと光った。
「痛っ」
男の攻撃を全て避けるなんてことは出来ず、爪が頬を掠る。掠った所から血が流れ出てきた。こんな攻撃、正面から受けたら無事じゃいられないだろう。
男は爪に付いた私の血を舌で軽く舐め、「まずい」と小さくこぼす、失礼な。
しかし、今の動作で男が何者なのかピンときた。
「ひょっとして、貴方も吸血鬼…?」
「貴方、『も』?あんたみたいなのと一緒にすんな。俺は8番目、椿さんの下位 なんだからなぁ。」
「8番目…?」
前に御国さんから聞いた話ではサーヴァンプは7人。なのに目の前の男は8番目の下位と名乗っている。一体どういうこと?
混乱してる私にお構いなしに、男はまた武器を構える。このままではやられてしまう。何とかしなければ。
スカートの裾をギュッと握ると、ポケットの中のある物の存在に気付く。
『これなら“何番目の吸血鬼にでも”効果バツグンだから』
御国さんにそう言われて渡された「お守り」の小瓶。つまり御国さんはこうなる事を知ってて、何も教えずにこれだけ渡したわけだ。
「あの秘密主義帽子野郎~!!」
思わず突然叫んだ私に一瞬怯んだものの、男は爪を振りかざしてくる。が、私はギリギリまでそれを避けない。
「これでも喰らえ!」
小瓶の中の聖水を思いっきり男にかける。予想外の動きだったようで、無事避けることなく頭からかぶってくれた。
男は短い呻き声をあげて倒れた。
しばらく走れば人混みのある道に紛れ込めると思ったが、生憎人通りのない道が続いている。背後からはさっきまで隠れていたと思われる足音の主が追ってきていた。
「嘘でしょ!?」
目の前に広がったのは行き止まり。本当に運が悪い。
覚悟を決めて、追ってきた足音の方を振り返る。
「なんだ?逃げるのはもう諦めたのか?」
そこにはガラの悪い男が立っていた。
「お前、嫉妬んとこの
「どうしてそれを...?」
確かにジェジェさんは「嫉妬」の
私が下位だと確認するや否や、男はすかさず飛びかかってきた。手には爪のような武器を持っているようだ。
「わっ!あぶなっ」
ギリギリで右に避けたものの、男はまた次の攻撃をと構えてくる。爪の武器はキラリと光った。
「痛っ」
男の攻撃を全て避けるなんてことは出来ず、爪が頬を掠る。掠った所から血が流れ出てきた。こんな攻撃、正面から受けたら無事じゃいられないだろう。
男は爪に付いた私の血を舌で軽く舐め、「まずい」と小さくこぼす、失礼な。
しかし、今の動作で男が何者なのかピンときた。
「ひょっとして、貴方も吸血鬼…?」
「貴方、『も』?あんたみたいなのと一緒にすんな。俺は8番目、椿さんの
「8番目…?」
前に御国さんから聞いた話ではサーヴァンプは7人。なのに目の前の男は8番目の下位と名乗っている。一体どういうこと?
混乱してる私にお構いなしに、男はまた武器を構える。このままではやられてしまう。何とかしなければ。
スカートの裾をギュッと握ると、ポケットの中のある物の存在に気付く。
『これなら“何番目の吸血鬼にでも”効果バツグンだから』
御国さんにそう言われて渡された「お守り」の小瓶。つまり御国さんはこうなる事を知ってて、何も教えずにこれだけ渡したわけだ。
「あの秘密主義帽子野郎~!!」
思わず突然叫んだ私に一瞬怯んだものの、男は爪を振りかざしてくる。が、私はギリギリまでそれを避けない。
「これでも喰らえ!」
小瓶の中の聖水を思いっきり男にかける。予想外の動きだったようで、無事避けることなく頭からかぶってくれた。
男は短い呻き声をあげて倒れた。