11 後輩
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露木さんはその後、御国さんと何やら少しだけ言葉を交わしてお店を出て行った。
最後丁寧に私にまで挨拶をしていった辺り、根は真面目な人なんだなとは思う。--もう二度と来ないで欲しいけど。
「で、胡桃ちゃんは人間だった頃の知り合いの誰に会ったのかな?」
「ナンノハナシデショウカ?」
「修平は吸血鬼が嫌いだからキミの表情の変化にも気づかなかったけど、普通心当たりがあるんだって気づくからね、それ。」
御国さんは呆れたような、小馬鹿にしたような顔になる。少々イラっとくる顔だが、言ってることはごもっともなので仕方がない。
「ですよね……。その、たまたまですよ?たまたまなんですよ?昨日の夜、私の中学の後輩に会っちゃって。」
「なるほどねぇ。その子は君に会ったってことを言いふらすタイプかな?」
「わかりません。ただ城田くんは面倒見が良いというか、正義感が強いというか、そういうタイプだからお願いすれば黙っててくれるかも……あ、でももう一回会うのはまずいですよね」
私が頭を抱えてながら話すと、御国さんは「えっ」とらしくもなく驚いたような声を発した。いつも飄々としている御国さんの驚いた顔というのは、私にとってなかなかレアである。
「今"城田くん"って言った?」
「はい。城田真昼くんっていうんです、その後輩の子。御国さん、ひょっとして知り合いとか?」
「知り合いというか……」
御国さんは一瞬考えて、まあいずれわかることか、と呟いてから私との話を続けた。
「とりあえず、今回の件は特に問題ないと思うよ。なんならC3はいい顔しないと思うけど、真昼くんにもう一度会いに行っても大丈夫。」
「どうしてですか?」
その意外な言葉に首を傾げる私に答えをくれたのは、ジェジェさんだった。
「城田真昼は………スリーピー・アッシュ……怠惰の
そうか。城田くん、怠惰の真祖のイブなのか。ということは吸血鬼のことも知ってるのか、なるほどなるほど……って
「えええええええ!?」
驚きのあまり上げた私の悲鳴は、落ち着いた雰囲気であるland of nodには随分と不似合いなものであった。