ミルクティーのココロ
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「僕はミルクティーがいい。」
「えっ」
お茶を淹れる為に湯を沸かしていたななしに御園が言うと驚いたような声をだされた。
「どうした?」
「あ、いや。ミルクティーって紅茶だよね?」
「紅茶を切らしてるのか?」
「いや、あるにはあるんだけど……緑茶なら京都のお土産のやつがあるの。」
「?でも紅茶もあるんだろう?ああ、ななしが緑茶が飲みたいのか。なら僕のも緑茶にしてくれて構わない。」
「そういう訳でもないんだけど……」
ハッキリとしない問答に、御園の疑問が深まる。
「なんていうか、御園のお家っていつもお高めの紅茶飲んでるでしょ?うちのは安いやつだから、美味しくないんじゃないかなって思って。」
ななしはそれを聞いて眉間に皺を寄せる御園を見て、言わなければよかったと後悔する。だがもう遅い。
「別に、僕はそこまで贅沢者じゃない。ななしが淹れてくれるんだ。安い紅茶だからって文句を言ったりしない。」
こうなると聞かないとわかっているななしは、諦めてミルクティーを淹れた。
「……どう?」
「少し…あっさりした味だ。」
「つまり味が薄くて香りがしないってことね。」
「そうは言ってない!」
御園はそう言いつつちびちびとミルクティーを飲んだ。
「別に無理に飲まなくてもいいよ?」
「いや、飲む。せっかくななしが淹れてくれたんだ。それに飲めないという程でもないしな。」
それを聞いてななしが不意に御園の唇を奪った。呆気にとられている御園の顔を見て、ななしは笑った。
「なっ⁉」
「口直し。……御園のそういう所、好きだな。」
御園は顔を赤くして深い溜め息を吐いた。
「まだミルクティーは残っている。口直しというのは全部飲んだ後にするものだ。」
「うん。じゃあ--」
飲み終わったらもう一回、ね。
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