言葉にするということ
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不意に唇が触れた。
何に?言うまでもない。目の前にあるもうひとつの唇に、だ。
そしてその唇の持ち主である青年、露木修平はというと、見たこともないほど間抜けな顔していた。と言っても、私も大概似たようなものだろう。ただ、いつも冷静で用意周到な修平でもそんな顔をすることがあるんだなと、妙に冷静な頭でそんなことを考えていた。
※
「キスされた後に驚いた顔した相手に慌てて謝られるのってどういう意味だと思います?」
「……は?」
C3社内の食堂で珍しく一人だった月満さんを捕まえてこんなことを切り出す。いきなりの話題に戸惑ったのか箸が止まっていたが、私は敢えて気にせず続ける。
「やっぱり事故ですかね?無しにして欲しいってことですかね」
「いや、それよりお前キスって……」
できればそこは掘り下げないで欲しかったのだけれど。まあ異性にいきなりこんな話を振られたら戸惑うのも仕方ないのかもしれない。
「でもあの状況で事故で唇と唇が触れることってあり得ますか?距離感がいけなかったんでしょうか?」
「いや知らねえよ、どんな状況だったのかも知らねえし」
だが私たちは二十歳 を過ぎた大人なのだ。キスくらいでいちいち動揺することもないんじゃないだろうか。そう、キスくらい、キス程度、キスの一回や二回……
「はぁ〜〜〜」
「だからなんなんだよテメエは!」
一方的にまくし立てられた月満さんがキレた。
何に?言うまでもない。目の前にあるもうひとつの唇に、だ。
そしてその唇の持ち主である青年、露木修平はというと、見たこともないほど間抜けな顔していた。と言っても、私も大概似たようなものだろう。ただ、いつも冷静で用意周到な修平でもそんな顔をすることがあるんだなと、妙に冷静な頭でそんなことを考えていた。
※
「キスされた後に驚いた顔した相手に慌てて謝られるのってどういう意味だと思います?」
「……は?」
C3社内の食堂で珍しく一人だった月満さんを捕まえてこんなことを切り出す。いきなりの話題に戸惑ったのか箸が止まっていたが、私は敢えて気にせず続ける。
「やっぱり事故ですかね?無しにして欲しいってことですかね」
「いや、それよりお前キスって……」
できればそこは掘り下げないで欲しかったのだけれど。まあ異性にいきなりこんな話を振られたら戸惑うのも仕方ないのかもしれない。
「でもあの状況で事故で唇と唇が触れることってあり得ますか?距離感がいけなかったんでしょうか?」
「いや知らねえよ、どんな状況だったのかも知らねえし」
だが私たちは
「はぁ〜〜〜」
「だからなんなんだよテメエは!」
一方的にまくし立てられた月満さんがキレた。
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