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ガラスレトロ

俺の名前は
嶌崎 きう(しまざき きう)
ピチピチ高校2年でーす!

普通に自己紹介していますが…
頭はパニックで混乱中です。

今日は、あやちゃんと映画見て
遊んでいたのに
友達のまゆみちゃんが浮気だ!
とかなんとかいって
2人にフラれて落ち込んでいた
人混みを歩きたくなくて
裏道を歩いていたら


同じクラスの
大秦 爽(だいしん そう)君が
いじめられている所に遭遇
とっさに物陰に隠れて
助けようか迷ってまーす。


「おい!なんだよ。
その目は なに睨んだんだよ?」

ドン!


大秦君が、殴られた!!!
どうしよう…助けなきゃ
大秦君は、
クラスでもいつも本を読んでるか
勉強しているとっても静かな子で
全然目立たない子し
メガネだし
ザ いじめられっ子って感じで
どうにかしなきゃって思うけど
相手は4、5人ヤンキーだし…

!!!!
大秦君口から血が出てる
い、行くしかない!

「おら!大秦君から離れろ!!」

「なんだ?お前、仲間かよ」
ヤンキーの1人が
俺に向かって殴りかかってきた
なんとか避けて、お腹に一発入れてやった

ぐっぅぅ…

男は地面に倒れこんだ

すると残りのヤンキーがいっせいに
殴りかかってくる
ヤバい!と思い逃げようとした時
倒れこんだヤンキーに足を掴まれて
転んでしまった

殴られると思いかまえていたが
殴られなかった


ゆっくりと目を開けると
2人は地面に倒れ込み
1人にヘッドバットをかましている
大秦君がいた!!


爽:
「おい、逃げるぞ!」

と手を引っ張られて
走ってその場を去った

だいぶ走って やっと止まった

俺は彼女たちにフラれたことを
忘れるくらい驚いていて
言葉が出なかった
すると

大秦君はいつもの優しい声で
目の笑ってない笑顔で

大秦君:
「今のことはなかったことにしてね
このことは誰にも言わないでね」

とだけいい

殴られて割れてしまったメガネを
片手にどこかに消えてしまった

メガネを外していただけだけど
一瞬見えた目はギラギラして
別人に見えた

明日、大秦君にどんな顔で
クラス出会えばいいかわからなかった…


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