★繋がり
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ー…ココはどこだろウ…
何も無イ…まるで海ノ底のようダ…
…………ア、思い出シタ…
ボクは確かマスタークラウンに自我ヲ乗っ取ラレ暴走シ
カービィに…倒されたンダ…
悔しいナァ……
ずっと欲しかった力…
そしてその力を手に入れて叶えたかった野望
それをたった一人の星の戦士に壊されてしまった
アーア…折角…大切なモノを捨ててマデ手に入れたのにナァ…
ボクがランディアに敗れ
ポップスターに墜落したのはただの偶然だった
ポップスターの星の戦士…カービィのことはとある知り合いから聞いていた
平和ボケした星を守っているボーッとしたお人好しな戦士だと…
そんな奴に負けたのだと言われた時は流石に驚いた
そいつのことは正直嫌いだがそいつの持つ強大な力は認めていた
正直認めたくもないが…
そこで僕は考えた
だったらそのお人好しな性格を利用すればいい
だが、そいつもそこを利用したらしいが負けてしまったと言う
だったら…
友達のフリをすれば良い
そう思いつき、ボクはただの旅人を演じ
カービィに近づいた
最初は上手くいってることに喜びを感じた
おまけにローアも直してもらえたしまさに万々歳だった
だけど、カービィと接していくうちに
不思議な感情が芽生えていた
最初はアホ面と思ってた笑顔が可愛いと思うようになった
カービィが帰ってくる度心が弾んだ
カービィが傷ついて帰ってくると辛かった
カービィが笑うと
ボクもつられて笑っていた
偽物の笑顔じゃない
本当の笑顔だった。
そしてボクは気付いてしまった
ボクは、カービィを好きになってしまったと。
それを感じとったローアが
「もう止めませんか?
今ならまだ間に合います。」
と、ボクに言った
確かにあの時止めていれば
ボクとカービィの仲はあのままでいられた
きっとカービィはボクをポップスターに住ませてくれただろう
そして色んな所に案内してくれるだろう
ローアを直してもらった後は
故郷と偽って綺麗な星にでも案内すればいい
ハルカンドラもランディアもマスタークラウンも忘れて
楽しく暮らすことも出来ただろう
…でもボクはその気持ちを心の奥に押し込めてしまった
今更、戻れるハズもない
それに、
ずっと叶えたかった野望…
それを今更諦めることなんてできなかった
だからボクは
カービィを裏切った
ー…ばかダナァ…ボク…
今更気づくナンテ…
本当は野望なんてどうでも良くなってた
ただ少し意地になっていた
きっとあのままポップスターで幸せに暮らしていたらあいつに馬鹿にされただろう
そう思うとつまらないプライドが邪魔をした
でもきっとあのまま全宇宙を支配出来たとしても
ボクは満足なんて出来なかっただろう
ー…カービィ…君と一緒ニ居られナイなら…
ボクは…コノまま…
消えてしまおうか
そう思った時
突然目の前に光が現れた
ー…!?
突然のことにボクは驚いた
が、すぐにその光に魅了された
ー…ナンデだろう…コノ光…凄く綺麗…
光はそのままボクを包み込んだ
その感覚が酷く懐かしく、そして暖かかった
…ロア…
………マ…ホロ…ア…
誰かがボクを呼んでいる…
その声には聞き覚えがあった
「…マホロア!」
「…………!!」
ボクはその声で目を覚ました
そして目の前には先程の声の主である
愛しいあの子がいた
「カー…ビィ…?」
「良かったぁ!マホロアが目を覚ました!!」
カービィが嬉しそうにボクに抱きついてきた
どうやら幻覚や何かではないようだ
ボクは状況が理解出来ず周りを見回した
周りは見慣れた風景…
そう、ローアの中だった
「ドウしてボクは生キテ…
なんでカービィが…?」
そう、ボクはカービィに負け
時空の狭間に吸い込まれた
普通は生きていられない
生きられたとしてもどこか遠く…
知らない世界に飛ばされててもおかしくない
「ノヴァにお願いしたんだ。
『マホロアにまた会いたい』って」
「大彗星ノヴァに…!?」
どんな願いも叶えてくれると言われる銀河の果ての大彗星ギャラクティック・ノヴァ
だがノヴァを呼ぶには星と星の力を結ばなくてはならない
「…わざわざボクの為にノヴァを呼んだのカイ?」
カービィが喧嘩した太陽と月を仲直りさせる為にノヴァを呼んだことは知っている
だが、たかがボクを…自分を騙し、裏切った者を助ける為にわざわざノヴァを呼び出すなど…
「…なんでボクを助けたんダイ?
ボクは君を騙してさんざん利用したあげく…裏切って…君を…傷つけたんダヨォ?」
ボクがそういうとカービィは笑った
ボクの好きな暖かい笑顔だった
「だって…
マホロアは友達でしょ?」
友達を助けるのは当たり前だよ。と笑うカービィにボクは言葉を失った
友達?
騙してたのに?
裏切ったのに?
君を傷つけたのに?
「…言ったダロ?
友達なんてただの嘘ダy「嘘つき」
「…ハ?」
「マホロアは本当に嘘つきだね。
そりゃあ最初はマホロアが嘘ついてるなんて思わなかったし
マホロアがマスタークラウンを手にした時は一瞬、
本当に裏切られたのかと思ったよ。」
「…そうダヨ。
ボクは本当に君を…」
「でも違った。
だってマホロア…
あの時、凄く悲しそうな顔してた。」
「っ!?」
「だから気付いたんだ。
マホロアが嘘ついてるって
凄く無理してるんだなって」
「違う…ソンナ事思ってなi「嘘つき」
「………;;」
これはどうやら嘘は通じないようだ。
まだ完全に状況が理解出来たわけじゃないが
確実に分かることは…
ボクは生きているということだ
ちゃんと身体を動かせるし喋れる
そして、目の前には大好きなカービィがいる
だったら…あの時伝えられなかったことを伝えたい
そんな資格がないことはわかっているが、また同じ過ちを繰り返したくはない
「…最初は…本当ニ君を騙シテタ…」
「うん。」
「パーツを集メテくれるナンテ凄いお人好しなんだナァって…チョロいナァって思ッテタ…」
「うん。」
「デモ…段々君が帰ってくるのが待ち遠しいと思うようにナッタ…」
「…うん。」
「勿論パーツを待っテタって言うのもあるケド…
ソレダケじゃなくテ…カービィと話したいナァって思うようになったンダ…」
「うん。」
「野望ナンテ…全宇宙ナンテ…本当はどうでも良くなっテタ…っ」
「うん。」
「タダ…カービィ…っ君の傍に居られればソレで良かったンダ…っ」
「……」
ボクは思っていたこと
伝えたいこと
全て吐き出した
そして同時に涙が溢れてきた
「…マホロアは馬鹿だなぁ…」
「!!」
カービィがまたボクを抱き締めた
さっきとは少し違くて
凄く優しく抱き締められた
「ボクも一緒だよ。
ボクもマホロアの傍に居たいと思った。
マホロアとお話しするのが楽しかった。
マホロアの笑顔が見たかった。
たとえどんなに嘘つきでも
マホロアが大好きだよ。」
「カービィ…」
「だから、一緒に帰ろう?
メタナイトやワドルディやデデデ大王も待ってるよ。」
「…っ」
良いのだろうか…
このままついていっても
彼女の…傍に居ても…
「君は…ボクを許すのカイ…?」
「ボクだけじゃないよ。
皆も許してくれるよ。」
「…ボクにそんな資格があるのカイ…?」
「資格なんて必要ないよ。
ボクが君に傍にいて欲しいんだ。」
「………」
ああもう本当に…
「君にはかなわないネェ…」
自分がやったことは許されないことだとわかっている
だが、生きて、カービィの傍に居ることが罪滅ぼしになるというのなら…
「…プププランドに住ませてくれるカイ?」
「もちろん!」
帰ろう。君と一緒に