★童話パロ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『星の国の五つ子の中で
一人だけ男の子の
青の王子様はちょっと謎が多いです。』
『よく城からいなくなったり、
いつのまにか後ろに立っていたりなど、
他の生き物に見つからないように行動するのが好きなようでした。』
『ある日、羽根の生えた一人の男…
大槍の戦士が
誰も近寄らない深い森の中で修行していると、
どこからか音が聴こえました。』
『なんとなく気になり、
音のする方へ行くと、
小さい綺麗な湖に出ました。
辺りを見渡すと、なんと湖の傍に
青の王子様がいました。』
『青の王子様は一人で
ただじっと湖を見つめながら
笛を吹いていました。
その笛の音と美しさと、
王子様のどこか寂しげな顔に思わず見惚れた戦士は
しばらくその場に立ち尽くしていました。』
『すると、青の王子様が戦士に気づきました。
「やあ、戦士じゃないか。
こんなところで修行?」
「まあな、…お前はこんなところで何をしている。」
「ここはボクのお気に入りの場所なんだ。
よくここで笛の練習をしてるんだよ。」
「歌は下手なくせに
笛は上手いんだな。」
「歌が下手っていうのは余計だよ。」』
『戦士は王子に近寄り、
二人でしばらく喋っていました。
「…他の奴ら
…姫達はこの場所を知っているのか?」
「ううん。
誰にも教えてないよ。」
「…意外だな。」
「ボクらだって、
一人になりたい時くらいあるよ。」
五つ子はとても仲の良いことで有名でした。
なので戦士は王子様が一人なことに
驚きを隠せませんでした。』
『「…ボクはね、小さい頃は泣き虫で、
よく皆を困らせてたんだ。
ほら、五つ子の中でボクだけ男の子でしょ?」
「…そうだな。」
「小さい頃はそれが凄く嫌でさ。
「なんでボクだけ王子様なの?
なんでボクもお姫様にしてくれなかったの?
なんで…ボクだけ仲間外れなの?」ってよく泣き叫んでた。」
「…そうか。それで、
あんな泣きそうな顔をしてたのか。」
「………え?」』
『「成長して泣くことはなくなったものの、
未だに自分はどうして皆と違うのかと
気にしてるのだろう。」
「…そんなこと…」
「なんだ無自覚か。
さっきの顔を見れば一目瞭然だぞ。」
「…………」
「…ハァ」』
『何も言わない王子様に痺れを切らした戦士は、
王子様に自分の羽織っていたマントを被せました。
「!?何を…」
「今ここには誰もいない。
お前と私だけだ。
それに私には今、
お前の顔は見えない。
つまり、何一つ我慢することはない。」
「…あ……」』
『そして戦士はマント越しに
少し手荒く王子様の頭を撫でました。
「大方、一人の時も泣かないで耐えていたのだろう。」
「……っ…」
「案ずるな、性別の違いなど
お前らの深く、強く結ばれた絆の前では
何の障害にもならぬ。」
「ぅ…く…っ」
「むしろ、男のお前にしか出来ぬこともある。
男であることに誇りを持て。」
「ひっく…っうぅ…っ」』
『静かな湖のほとりで
青の王子様の泣き声と
風の音だけが響きました。
大槍の戦士は何も言わず。
ただずっと青の王子様の頭を撫でていました。』
『星の国の五つ子のお姫様と王子様は
誰にも負けないくらい強い絆で結ばれていました。
それこそ、お互いを想い過ぎてしまうほどに…』
一人だけ男の子の
青の王子様はちょっと謎が多いです。』
『よく城からいなくなったり、
いつのまにか後ろに立っていたりなど、
他の生き物に見つからないように行動するのが好きなようでした。』
『ある日、羽根の生えた一人の男…
大槍の戦士が
誰も近寄らない深い森の中で修行していると、
どこからか音が聴こえました。』
『なんとなく気になり、
音のする方へ行くと、
小さい綺麗な湖に出ました。
辺りを見渡すと、なんと湖の傍に
青の王子様がいました。』
『青の王子様は一人で
ただじっと湖を見つめながら
笛を吹いていました。
その笛の音と美しさと、
王子様のどこか寂しげな顔に思わず見惚れた戦士は
しばらくその場に立ち尽くしていました。』
『すると、青の王子様が戦士に気づきました。
「やあ、戦士じゃないか。
こんなところで修行?」
「まあな、…お前はこんなところで何をしている。」
「ここはボクのお気に入りの場所なんだ。
よくここで笛の練習をしてるんだよ。」
「歌は下手なくせに
笛は上手いんだな。」
「歌が下手っていうのは余計だよ。」』
『戦士は王子に近寄り、
二人でしばらく喋っていました。
「…他の奴ら
…姫達はこの場所を知っているのか?」
「ううん。
誰にも教えてないよ。」
「…意外だな。」
「ボクらだって、
一人になりたい時くらいあるよ。」
五つ子はとても仲の良いことで有名でした。
なので戦士は王子様が一人なことに
驚きを隠せませんでした。』
『「…ボクはね、小さい頃は泣き虫で、
よく皆を困らせてたんだ。
ほら、五つ子の中でボクだけ男の子でしょ?」
「…そうだな。」
「小さい頃はそれが凄く嫌でさ。
「なんでボクだけ王子様なの?
なんでボクもお姫様にしてくれなかったの?
なんで…ボクだけ仲間外れなの?」ってよく泣き叫んでた。」
「…そうか。それで、
あんな泣きそうな顔をしてたのか。」
「………え?」』
『「成長して泣くことはなくなったものの、
未だに自分はどうして皆と違うのかと
気にしてるのだろう。」
「…そんなこと…」
「なんだ無自覚か。
さっきの顔を見れば一目瞭然だぞ。」
「…………」
「…ハァ」』
『何も言わない王子様に痺れを切らした戦士は、
王子様に自分の羽織っていたマントを被せました。
「!?何を…」
「今ここには誰もいない。
お前と私だけだ。
それに私には今、
お前の顔は見えない。
つまり、何一つ我慢することはない。」
「…あ……」』
『そして戦士はマント越しに
少し手荒く王子様の頭を撫でました。
「大方、一人の時も泣かないで耐えていたのだろう。」
「……っ…」
「案ずるな、性別の違いなど
お前らの深く、強く結ばれた絆の前では
何の障害にもならぬ。」
「ぅ…く…っ」
「むしろ、男のお前にしか出来ぬこともある。
男であることに誇りを持て。」
「ひっく…っうぅ…っ」』
『静かな湖のほとりで
青の王子様の泣き声と
風の音だけが響きました。
大槍の戦士は何も言わず。
ただずっと青の王子様の頭を撫でていました。』
『星の国の五つ子のお姫様と王子様は
誰にも負けないくらい強い絆で結ばれていました。
それこそ、お互いを想い過ぎてしまうほどに…』