Xまとめ
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「ふぅ……」
「大分お疲れだね?」
鍋をかき混ぜながら、カービィは心配そうにちらりと私を見た。
確かに疲労が溜まっている。
ここ最近は、6月ということで結婚式の警備が多かった。
幸せな光景を見られるのは悪くないのだが……。
「いつもの仕事とはまた違う神経を使う……」
「真面目だもんね、メタ」
当然だろう。
一生に一度のイベントの警備だ。
何か異常は無いか常に気を張って……しかも、有事の時もなるべく物騒な武器は使わないこととしている。
ただ敵を倒すだけなら楽なんだが……。
「でもなんでみんな今月なの?」
「それはジューンブライドだからな……」
「……じゅーんぶらいど?ってなぁに?」
「6月の花嫁は幸せになれる、という言い伝えのことだ」
きょとんと首を傾げるカービィに、簡単に説明する。
といっても、どこかの女神の名前からとか、とある世界では6月が結婚式の解禁月だったとか、由来には諸説があるらしいが……。
……というか、ジューンブライド自体知らないとは驚きだ。
「でも変なの、6月の花嫁さんだけって」
「ん?どうしてだ?」
「ボクはメタのお嫁さんになれれば、それだけで幸せなのに」
心底疑問そうに、そして少しだけむくれたようにそう言う。
愛おしさが込み上げてきて、思わず後ろから抱き締めた。
「もう!危ないでしょ?」
「手は動かせるだろう?」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ」とぼやきつつも、鍋を混ぜる作業に戻る。
ああ、いい香りだ。
こうしているだけで本当に幸せだ。
「……本当にお疲れなんだね」
再び手を止めてこちらを振り返り、よしよしと私の頭を撫でる。
幼子をあやす様な扱いで気恥しさもあるが、それ以上に心が満たされていった。
「いつもお疲れ様、お仕事頑張ってるメタが大好きだよ」
そう言いながらふわり、柔らかく笑う。
それだけで疲労が緩やかに解けていく。
本当に彼女が天使のように思えてくる。
「ふふ、ありがとう。
そういえば明日は久々に休みだ。
せっかくだからどこかに行こうか?」
「嬉しいけど……大丈夫?疲れてない?」
「ああ、そなたといることが一番癒されるからな」
そう答えればぱぁっと瞳が輝く。
「久々のデート、楽しみ!」と無邪気に笑っていた。
「……あぁ、私もとても楽しみだ」
さぁ、あの小さな小箱を渡したとき、その中身を見たとき、そなたはどんな顔を見せてくれるだろうか。
ジューンブライドに興味がなくても、先程ああいう風に言ってくれたそなたならきっと……。
明日の計画を練りながら、ほんの僅かにだけ彼女を抱き締める力を強めた。
「大分お疲れだね?」
鍋をかき混ぜながら、カービィは心配そうにちらりと私を見た。
確かに疲労が溜まっている。
ここ最近は、6月ということで結婚式の警備が多かった。
幸せな光景を見られるのは悪くないのだが……。
「いつもの仕事とはまた違う神経を使う……」
「真面目だもんね、メタ」
当然だろう。
一生に一度のイベントの警備だ。
何か異常は無いか常に気を張って……しかも、有事の時もなるべく物騒な武器は使わないこととしている。
ただ敵を倒すだけなら楽なんだが……。
「でもなんでみんな今月なの?」
「それはジューンブライドだからな……」
「……じゅーんぶらいど?ってなぁに?」
「6月の花嫁は幸せになれる、という言い伝えのことだ」
きょとんと首を傾げるカービィに、簡単に説明する。
といっても、どこかの女神の名前からとか、とある世界では6月が結婚式の解禁月だったとか、由来には諸説があるらしいが……。
……というか、ジューンブライド自体知らないとは驚きだ。
「でも変なの、6月の花嫁さんだけって」
「ん?どうしてだ?」
「ボクはメタのお嫁さんになれれば、それだけで幸せなのに」
心底疑問そうに、そして少しだけむくれたようにそう言う。
愛おしさが込み上げてきて、思わず後ろから抱き締めた。
「もう!危ないでしょ?」
「手は動かせるだろう?」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ」とぼやきつつも、鍋を混ぜる作業に戻る。
ああ、いい香りだ。
こうしているだけで本当に幸せだ。
「……本当にお疲れなんだね」
再び手を止めてこちらを振り返り、よしよしと私の頭を撫でる。
幼子をあやす様な扱いで気恥しさもあるが、それ以上に心が満たされていった。
「いつもお疲れ様、お仕事頑張ってるメタが大好きだよ」
そう言いながらふわり、柔らかく笑う。
それだけで疲労が緩やかに解けていく。
本当に彼女が天使のように思えてくる。
「ふふ、ありがとう。
そういえば明日は久々に休みだ。
せっかくだからどこかに行こうか?」
「嬉しいけど……大丈夫?疲れてない?」
「ああ、そなたといることが一番癒されるからな」
そう答えればぱぁっと瞳が輝く。
「久々のデート、楽しみ!」と無邪気に笑っていた。
「……あぁ、私もとても楽しみだ」
さぁ、あの小さな小箱を渡したとき、その中身を見たとき、そなたはどんな顔を見せてくれるだろうか。
ジューンブライドに興味がなくても、先程ああいう風に言ってくれたそなたならきっと……。
明日の計画を練りながら、ほんの僅かにだけ彼女を抱き締める力を強めた。