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🎍ソドブレ♀ 頭の悪いギャグ
⚠モブ部下目線
⚠今回はブレイドもぶっ壊れている
***
風を切る音が鳴り、砂埃が舞う。
抜けるような青空の下、上官2人による熾烈な闘いが繰り広げられていた。
その手に握られているのはいつもの剣ではない。
いや、剣と見紛う程の迫力ではあるが、それは木でできている“羽子板”だった。
「……どうしてこうなった」
隣で同じものを構えた同僚がポツリと呟く……それには全力で同意をせざるを得ない。
そもそも正月ということで訓練は休みで、とはいえ身体を動かしたいという輩が集まったお遊びの会に過ぎなかったはずだ。
かくいう僕も「正月に羽付きなんて雅ですねえ」なんて呑気に考えて参加しただけだった。
それなのに、ああ。
このビリビリと漂う緊張感はなんだ?
羽付きらしからぬ風を切る鋭い音はなんだ?
羽が落ちた地面がどうして抉れているんだ?
それはもはや、僕の知ってる羽付きではなかった。
2人の闘いはエスカレートしていき、今度は3対3の10点制で対戦をしようということになった。
3on3の羽付きってなんだよ、と思わなくもないが目の前で繰り広げられていた競技が羽付きと言い切れる自信もあまりないので、この際もうどうでもいい。
実際にやってみるとこれがなかなか楽しく、気付けば両陣営8点の大接戦になっていた。
「おふたりは本当に勝負事が好きですよね……」
酷使され崩れた羽を多真面目な顔で整えるブレイドさんを見ながら、これまた真剣な顔で羽子板を構えるソードさんにそう言った。
この2人はいい意味で何かと張り合っているイメージがある。
恋人でもありライバルでもあり相棒でもあり……と絆の形は傍から見れば少し不思議な形をしていた。
そうやってお互いに色んな角度から真剣になれる関係が羨ましい、なんて実は思っている。
「ああ、それもあるが……俺が勝ったらブレイドに巫女服を着てもらうんだ!」
……前言撤回させていただきます。
でも今更この程度では驚かなくなった。
なんか夏にもそんなことを言ってませんでしたかね?
新年から何をやっているんだ部下を巻き込むのも大概にせえと思わず暴言を吐きそうになったが、羽を持つブレイドさんはほんのり頬を染めて小首を傾げていた。
「……言ってくれれば考えてやるのに」
「えっ」
ソードさんが固まった瞬間、空気を切り裂くような鋭い音が鳴った。
ぶわりと砂埃が舞うのが見え、咄嗟に目を覆って後ろに飛び退く。
何の爆弾かと思った。
砂が落ち着いた頃合を見計らいおそるおそる目を開き、そして戦慄した。
目の前の地面には羽が突き刺さっていた。
なんだあれ、全然軌道が見えなかったぞ?
というかアレを羽子板で受けたら折れるんじゃないか?
こちら3人はもちろん、なんならブレイドさん陣営の2人も呆然としていた。
しかしやはりそこはソードさん、すぐに状況を理解するとブレイドさんに抗議しだした。
「ず、ずるいぞブレイド!騎士らしくもない!」
「ハァ?羽付きは勝てば官軍、勝った方が正義なんだよォ!」
高笑いするブレイドさんは、今までに見たことがないくらい黒い笑みを浮かべていた。
なんだあれ正月テンションか!?そういえば初日の出見に行ってたらしいし寝不足テンションなのか!?
一方、地面めり込んだ羽を引っこ抜いたソードさんは、ゆらりと立ち上がるとこちらを振り返った。
「……お前ら、本気でやるぞ」
ええ、それはそれはとても素敵な爽やかな笑みで。
でも優しく細められた瞳の奥には、殺意にも似た闘志が宿っていて。
ああもう、また面倒なことに……!
「新年早々がこれとは、今年も騒がしい年になりそうだ」と内心で溜息をつきながら、勢いよく飛んできた弾丸のようなそれを打ち返した。
⚠モブ部下目線
⚠今回はブレイドもぶっ壊れている
***
風を切る音が鳴り、砂埃が舞う。
抜けるような青空の下、上官2人による熾烈な闘いが繰り広げられていた。
その手に握られているのはいつもの剣ではない。
いや、剣と見紛う程の迫力ではあるが、それは木でできている“羽子板”だった。
「……どうしてこうなった」
隣で同じものを構えた同僚がポツリと呟く……それには全力で同意をせざるを得ない。
そもそも正月ということで訓練は休みで、とはいえ身体を動かしたいという輩が集まったお遊びの会に過ぎなかったはずだ。
かくいう僕も「正月に羽付きなんて雅ですねえ」なんて呑気に考えて参加しただけだった。
それなのに、ああ。
このビリビリと漂う緊張感はなんだ?
羽付きらしからぬ風を切る鋭い音はなんだ?
羽が落ちた地面がどうして抉れているんだ?
それはもはや、僕の知ってる羽付きではなかった。
2人の闘いはエスカレートしていき、今度は3対3の10点制で対戦をしようということになった。
3on3の羽付きってなんだよ、と思わなくもないが目の前で繰り広げられていた競技が羽付きと言い切れる自信もあまりないので、この際もうどうでもいい。
実際にやってみるとこれがなかなか楽しく、気付けば両陣営8点の大接戦になっていた。
「おふたりは本当に勝負事が好きですよね……」
酷使され崩れた羽を多真面目な顔で整えるブレイドさんを見ながら、これまた真剣な顔で羽子板を構えるソードさんにそう言った。
この2人はいい意味で何かと張り合っているイメージがある。
恋人でもありライバルでもあり相棒でもあり……と絆の形は傍から見れば少し不思議な形をしていた。
そうやってお互いに色んな角度から真剣になれる関係が羨ましい、なんて実は思っている。
「ああ、それもあるが……俺が勝ったらブレイドに巫女服を着てもらうんだ!」
……前言撤回させていただきます。
でも今更この程度では驚かなくなった。
なんか夏にもそんなことを言ってませんでしたかね?
新年から何をやっているんだ部下を巻き込むのも大概にせえと思わず暴言を吐きそうになったが、羽を持つブレイドさんはほんのり頬を染めて小首を傾げていた。
「……言ってくれれば考えてやるのに」
「えっ」
ソードさんが固まった瞬間、空気を切り裂くような鋭い音が鳴った。
ぶわりと砂埃が舞うのが見え、咄嗟に目を覆って後ろに飛び退く。
何の爆弾かと思った。
砂が落ち着いた頃合を見計らいおそるおそる目を開き、そして戦慄した。
目の前の地面には羽が突き刺さっていた。
なんだあれ、全然軌道が見えなかったぞ?
というかアレを羽子板で受けたら折れるんじゃないか?
こちら3人はもちろん、なんならブレイドさん陣営の2人も呆然としていた。
しかしやはりそこはソードさん、すぐに状況を理解するとブレイドさんに抗議しだした。
「ず、ずるいぞブレイド!騎士らしくもない!」
「ハァ?羽付きは勝てば官軍、勝った方が正義なんだよォ!」
高笑いするブレイドさんは、今までに見たことがないくらい黒い笑みを浮かべていた。
なんだあれ正月テンションか!?そういえば初日の出見に行ってたらしいし寝不足テンションなのか!?
一方、地面めり込んだ羽を引っこ抜いたソードさんは、ゆらりと立ち上がるとこちらを振り返った。
「……お前ら、本気でやるぞ」
ええ、それはそれはとても素敵な爽やかな笑みで。
でも優しく細められた瞳の奥には、殺意にも似た闘志が宿っていて。
ああもう、また面倒なことに……!
「新年早々がこれとは、今年も騒がしい年になりそうだ」と内心で溜息をつきながら、勢いよく飛んできた弾丸のようなそれを打ち返した。