Xまとめ
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「ねぇねぇマルク、今日は花の日なんだって!」
「は、花の日……?」
なんの事だ、そもそも今日は何日だったっけとカレンダーを見てみると、8月7日だった。
……なるほど、語呂合わせか。
子どもらしいお遊びなのサ。
「ねえねえ、ボクちんってなんの花が似合うと思う?」
いきなりそんなことを聞かれても……とは思うけど。
こんなにキラキラした目で見ているし、せっかくだから考えてみようか。
「そうだなぁ……」
タンポポ?チューリップ?そういうのもきっと似合うだろうね。
でも、もしボクがキミに贈るなら……。
「これなのサ、やるよ」
「ふぇ!?ビックリした!ありがとう!」
目を丸くするグリルに、魔法で出した花を差し出す。
ボクが渡したのは、少しほころびかけた赤い薔薇の蕾だ。
綺麗というよりも可愛らしいの方が近いかもしれない。
それでも香りは芳しい。
咲きかけの、発展途上の美しさはまるで……
「ボクちんみたいだね、って?」
「……心読むのやめろ」
ズバリ言い当てられてばつが悪いボクとは対称に、彼女は満足そうだ。
なんだか少し悔しい。
「これくらいなら、力使わなくても読めるもん……マルクのことだから」
悔しい、けど……それ以上に愛おしむように花を見つめる姿から目が離せない。
花に誘われる虫のように惹き付けられてしまう。
「マルク?」
反応がなかったからだろう、不思議そうにボクを見上げたグリルと目が合った。
その瞬間くらりと視界が回る。
柔らかさを感じてハッと我に返った。
「っ、あ、ごめっ……」
やってしまった、いつもは我慢できているのに。
顔がどんどん赤くなっていくのが、手に取るようにわかる。
恥ずかしさで咄嗟に離れようとしたら、腕を掴まれて引き寄せられた。
「……もういっかい、して?」
潤んだ上目遣いでねだられる。
これ以上は駄目だとわかっているけど。
止まらなくなりそうで怖いけど。
手は薔薇色に染まる頬に伸びてしまう。
「……もう1回だけなのサ」
グリルに言っているのか自分に言い聞かせているのかわからないまま、はにかんで目を瞑る彼女に顔を寄せる。
蕾がさっきよりも開いているような気がするけど、きっと気のせいだろう。
***
赤薔薇の蕾:純粋と愛らしさ、純粋な愛に染まる
赤薔薇:あなたを愛しています
「は、花の日……?」
なんの事だ、そもそも今日は何日だったっけとカレンダーを見てみると、8月7日だった。
……なるほど、語呂合わせか。
子どもらしいお遊びなのサ。
「ねえねえ、ボクちんってなんの花が似合うと思う?」
いきなりそんなことを聞かれても……とは思うけど。
こんなにキラキラした目で見ているし、せっかくだから考えてみようか。
「そうだなぁ……」
タンポポ?チューリップ?そういうのもきっと似合うだろうね。
でも、もしボクがキミに贈るなら……。
「これなのサ、やるよ」
「ふぇ!?ビックリした!ありがとう!」
目を丸くするグリルに、魔法で出した花を差し出す。
ボクが渡したのは、少しほころびかけた赤い薔薇の蕾だ。
綺麗というよりも可愛らしいの方が近いかもしれない。
それでも香りは芳しい。
咲きかけの、発展途上の美しさはまるで……
「ボクちんみたいだね、って?」
「……心読むのやめろ」
ズバリ言い当てられてばつが悪いボクとは対称に、彼女は満足そうだ。
なんだか少し悔しい。
「これくらいなら、力使わなくても読めるもん……マルクのことだから」
悔しい、けど……それ以上に愛おしむように花を見つめる姿から目が離せない。
花に誘われる虫のように惹き付けられてしまう。
「マルク?」
反応がなかったからだろう、不思議そうにボクを見上げたグリルと目が合った。
その瞬間くらりと視界が回る。
柔らかさを感じてハッと我に返った。
「っ、あ、ごめっ……」
やってしまった、いつもは我慢できているのに。
顔がどんどん赤くなっていくのが、手に取るようにわかる。
恥ずかしさで咄嗟に離れようとしたら、腕を掴まれて引き寄せられた。
「……もういっかい、して?」
潤んだ上目遣いでねだられる。
これ以上は駄目だとわかっているけど。
止まらなくなりそうで怖いけど。
手は薔薇色に染まる頬に伸びてしまう。
「……もう1回だけなのサ」
グリルに言っているのか自分に言い聞かせているのかわからないまま、はにかんで目を瞑る彼女に顔を寄せる。
蕾がさっきよりも開いているような気がするけど、きっと気のせいだろう。
***
赤薔薇の蕾:純粋と愛らしさ、純粋な愛に染まる
赤薔薇:あなたを愛しています