メタカビの場合
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「あー!楽しかった!!」
「ああ、本当だな」
さっきまでボクたちは、ドクの部屋でハロウィンパーティをしていた。
甘い香りを辿ってみたら、あんなにたくさんのお菓子があるなんてびっくりした!
ドクの部屋は実験室だから、程よく不気味でハロウィンにピッタリだった。
そんなこともあって、ボク達は大いに盛り上がってしまった。
「……ストロンの衣装には驚いたけど。
まさかゴスロリだとは思わなかったよ……」
「まったくだ……」
メタが苦笑いを浮かべた。
そりゃそうだろう。
何を思ったか可愛らしいゴスロリを着たストロンは、致命的に似合っていなかったのだから。
「そういえば、メタとドロッチェって若干被ってたね?」
赤いスーツに、黒いマントを羽織っていたドロッチェの姿を思い出す。
うん、本当に赤が好きなんだね。
……じゃなくて、なかなか似合っていた。
もちろんメタ程ではないけど(当社比)。
「アイツはドラキュラで、私はヴァンパイアだ」
メタが少し悔しそうに、半ばボクが無理矢理セットしたオールバックの髪をクシャリと歪める。
ドロッチェと被ったのがそんなに嫌だったのかな?
「マルクは魔法使いでそのままだったよね」
「普段あんまり魔法使いなイメージが無いのだが……」
「エルフグリル可愛かったなぁ」
「カービィ程ではないが、確かになかなか可愛らしかった」
「なんかこの人ボクと似たようなこと考えてる」と思いながらマルクからもらった箱を開けると、紙吹雪と共に文字が飛び出す。
……予想通り、ビックリ箱だ。
「アイツらしいな」
「たしかに!」
「Happy Halloween!」と書かれた文字と一緒に、緑色のゼリーらしきものが入っている。
……メロン味かなにかかな?
明日食べようか。
「本当に楽しかったなぁ……。
ドロッチェたち、本当に仲良いよね!」
「ふふ……ああやってるのを見ると、ドロッチェ団は家族に見えるな……」
メタがクスリと笑って呟く。
たしかに、彼らは一つの家族にしか見えなかった。
ドロッチェたちは共にいろんな世界を旅をしてきて、共に生活してきて、共に悲しみも分け合った仲だ。
彼らの絆は半端なものではない。
ワインに酔ったドロッチェがあんなにもドクに甘えるなんて、普段寡黙なストロンがあんなにも笑ってるなんて、反抗期真っ盛りのスピンがあんなにも素直になるなんて……思いもしなかった。
「まるで、小さい親とデカイ図体の子供のようだった」
「あははっ、本当だよね!
ドク、すごく幸せそうだったよね……あんな幸せそうなドク、初めて見た気がする」
ボクたちに家族はいないから、家族がいる幸せはよくわからないけど……ドロッチェ団たちは本当に幸せそうだった。
「少し……家族が羨ましくなるな」
少し寂しそうに紡がれたその言葉に、ハッと胸を突かれる。
ボク達2人はナイトメアから造り出された一族の末裔だ。
それ以外はみんなもう居ない。
だから血の繋がりのある家族なんかいないし、もちろん親もいない。
普段は気にしてなんかいないはずのこの事が、急に胸につかえて苦しくなる。
ボクは思わずメタに抱きついた。
「ん、どうした?」
そう優しく言いながら腕を回してくれる。
温かな体温に包まれながら、ボクは背伸びをして彼の唇に自分の唇を重ねた。
そっと離すと、メタはよっぽど驚いたのか惚けた表情をしていた。
「ボクがいるじゃん。
……ボクと家族になればいいの。
というか、もう家族みたいなものでしょ?」
見開かれた彼の瞳が、一瞬だけ揺れる。
すぐにふわりと優しい笑みを浮かべた。
「まるでプロポーズだな」
「ちっ、ちがっ、そういう意味じゃ……!」
慌てたボクの口が塞がれる。
唇を離したメタは、ボクの身体をいつもより強く抱きしめた。
「ふふ、そうだな……その時が来たら、私からちゃんと言うから」
ドクン、と心臓が跳ねる。
顔が熱くて恥ずかしくて、それを隠すようにメタの胸に顔を埋めた。
「ふーむ、家族か……
ならば当然、子どもほしい」
ひょい、と軽々とボクを持ち上げて、ベッドルームの方へと運び出した。
「え、ちょ、ま、そういう流れなの!?」
「いいんじゃないか?今日はハロウィーンだからな」
「まだ子どもは早いって!」
「予行練習だな」
「意味が分からないよ!?
もしかして酔ってる!?」
そういえばメタもドロッチェとかとワイン飲んでたし!とジタバタしても離してくれない。
ドサリとボクをベッドに寝かせ、覆い被さってくる。
吐息がかかるような至近距離で囁いた。
「では……Trick or Treat?」
思わず固まってしまった。
どうしよう、メタにもらったやつ以外にお菓子はもうない……あっ、一つだけあった!
「マルクのビックリ箱のやつは!?」
「アレはキュウリのジュレだからノーカウントだ」
「キュウリなわけないでしょ!」
「いいや、アレを菓子とは認めん」
乾いた笑いで誤魔化すボクに対し、メタが艶っぽく笑った。
ヴァンパイアの格好にその笑みは反則級に似合っている。
「菓子がないならイタズラ、だな?」
ペロリと舌なめずりをしながら、首筋へと顔を寄せる。
「……ッぁ!」
鋭い痛みを感じて思わず細い悲鳴が上がる。
首に目をやると、なんとメタがボクの首筋に噛みついていた。
「……たくさん菓子を食べたからか、甘い香りがするな」
低く囁くメタの吐息が首筋にかかる。
それだけで身体に電気が走って、あられもない声が出てしまう。
「フフ……まるで菓子のようだ。
……全部まるごと、食べてしまおうか」
今度は首筋を舌でなぞり始めた。
生暖かい舌がゆっくりと上下するたびに、力がどんどん抜けていってしまう。
メタはそれだけでは飽き足らず、ボクの太腿に手を伸ばし、内側を撫で始めた。
ぞくぞくとした快感がボクの全身を駆け巡る。
「め、めたぁ……」
「フフ……感じているのだろう?
菓子よりももっと甘い夜を、そなたにあげよう……」
メタは楽しそうに笑う。
……どうやら今日の夜は長くなりそうだ……。
まぁ、それでもいいやって思ってる自分がいたりして……ね。
Happy Halloween~sweet~
甘い甘いお菓子の後は、甘い甘い夜を……。
「ああ、本当だな」
さっきまでボクたちは、ドクの部屋でハロウィンパーティをしていた。
甘い香りを辿ってみたら、あんなにたくさんのお菓子があるなんてびっくりした!
ドクの部屋は実験室だから、程よく不気味でハロウィンにピッタリだった。
そんなこともあって、ボク達は大いに盛り上がってしまった。
「……ストロンの衣装には驚いたけど。
まさかゴスロリだとは思わなかったよ……」
「まったくだ……」
メタが苦笑いを浮かべた。
そりゃそうだろう。
何を思ったか可愛らしいゴスロリを着たストロンは、致命的に似合っていなかったのだから。
「そういえば、メタとドロッチェって若干被ってたね?」
赤いスーツに、黒いマントを羽織っていたドロッチェの姿を思い出す。
うん、本当に赤が好きなんだね。
……じゃなくて、なかなか似合っていた。
もちろんメタ程ではないけど(当社比)。
「アイツはドラキュラで、私はヴァンパイアだ」
メタが少し悔しそうに、半ばボクが無理矢理セットしたオールバックの髪をクシャリと歪める。
ドロッチェと被ったのがそんなに嫌だったのかな?
「マルクは魔法使いでそのままだったよね」
「普段あんまり魔法使いなイメージが無いのだが……」
「エルフグリル可愛かったなぁ」
「カービィ程ではないが、確かになかなか可愛らしかった」
「なんかこの人ボクと似たようなこと考えてる」と思いながらマルクからもらった箱を開けると、紙吹雪と共に文字が飛び出す。
……予想通り、ビックリ箱だ。
「アイツらしいな」
「たしかに!」
「Happy Halloween!」と書かれた文字と一緒に、緑色のゼリーらしきものが入っている。
……メロン味かなにかかな?
明日食べようか。
「本当に楽しかったなぁ……。
ドロッチェたち、本当に仲良いよね!」
「ふふ……ああやってるのを見ると、ドロッチェ団は家族に見えるな……」
メタがクスリと笑って呟く。
たしかに、彼らは一つの家族にしか見えなかった。
ドロッチェたちは共にいろんな世界を旅をしてきて、共に生活してきて、共に悲しみも分け合った仲だ。
彼らの絆は半端なものではない。
ワインに酔ったドロッチェがあんなにもドクに甘えるなんて、普段寡黙なストロンがあんなにも笑ってるなんて、反抗期真っ盛りのスピンがあんなにも素直になるなんて……思いもしなかった。
「まるで、小さい親とデカイ図体の子供のようだった」
「あははっ、本当だよね!
ドク、すごく幸せそうだったよね……あんな幸せそうなドク、初めて見た気がする」
ボクたちに家族はいないから、家族がいる幸せはよくわからないけど……ドロッチェ団たちは本当に幸せそうだった。
「少し……家族が羨ましくなるな」
少し寂しそうに紡がれたその言葉に、ハッと胸を突かれる。
ボク達2人はナイトメアから造り出された一族の末裔だ。
それ以外はみんなもう居ない。
だから血の繋がりのある家族なんかいないし、もちろん親もいない。
普段は気にしてなんかいないはずのこの事が、急に胸につかえて苦しくなる。
ボクは思わずメタに抱きついた。
「ん、どうした?」
そう優しく言いながら腕を回してくれる。
温かな体温に包まれながら、ボクは背伸びをして彼の唇に自分の唇を重ねた。
そっと離すと、メタはよっぽど驚いたのか惚けた表情をしていた。
「ボクがいるじゃん。
……ボクと家族になればいいの。
というか、もう家族みたいなものでしょ?」
見開かれた彼の瞳が、一瞬だけ揺れる。
すぐにふわりと優しい笑みを浮かべた。
「まるでプロポーズだな」
「ちっ、ちがっ、そういう意味じゃ……!」
慌てたボクの口が塞がれる。
唇を離したメタは、ボクの身体をいつもより強く抱きしめた。
「ふふ、そうだな……その時が来たら、私からちゃんと言うから」
ドクン、と心臓が跳ねる。
顔が熱くて恥ずかしくて、それを隠すようにメタの胸に顔を埋めた。
「ふーむ、家族か……
ならば当然、子どもほしい」
ひょい、と軽々とボクを持ち上げて、ベッドルームの方へと運び出した。
「え、ちょ、ま、そういう流れなの!?」
「いいんじゃないか?今日はハロウィーンだからな」
「まだ子どもは早いって!」
「予行練習だな」
「意味が分からないよ!?
もしかして酔ってる!?」
そういえばメタもドロッチェとかとワイン飲んでたし!とジタバタしても離してくれない。
ドサリとボクをベッドに寝かせ、覆い被さってくる。
吐息がかかるような至近距離で囁いた。
「では……Trick or Treat?」
思わず固まってしまった。
どうしよう、メタにもらったやつ以外にお菓子はもうない……あっ、一つだけあった!
「マルクのビックリ箱のやつは!?」
「アレはキュウリのジュレだからノーカウントだ」
「キュウリなわけないでしょ!」
「いいや、アレを菓子とは認めん」
乾いた笑いで誤魔化すボクに対し、メタが艶っぽく笑った。
ヴァンパイアの格好にその笑みは反則級に似合っている。
「菓子がないならイタズラ、だな?」
ペロリと舌なめずりをしながら、首筋へと顔を寄せる。
「……ッぁ!」
鋭い痛みを感じて思わず細い悲鳴が上がる。
首に目をやると、なんとメタがボクの首筋に噛みついていた。
「……たくさん菓子を食べたからか、甘い香りがするな」
低く囁くメタの吐息が首筋にかかる。
それだけで身体に電気が走って、あられもない声が出てしまう。
「フフ……まるで菓子のようだ。
……全部まるごと、食べてしまおうか」
今度は首筋を舌でなぞり始めた。
生暖かい舌がゆっくりと上下するたびに、力がどんどん抜けていってしまう。
メタはそれだけでは飽き足らず、ボクの太腿に手を伸ばし、内側を撫で始めた。
ぞくぞくとした快感がボクの全身を駆け巡る。
「め、めたぁ……」
「フフ……感じているのだろう?
菓子よりももっと甘い夜を、そなたにあげよう……」
メタは楽しそうに笑う。
……どうやら今日の夜は長くなりそうだ……。
まぁ、それでもいいやって思ってる自分がいたりして……ね。
Happy Halloween~sweet~
甘い甘いお菓子の後は、甘い甘い夜を……。