真夜中の訪問者
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ある、月が満ちた日の真夜中のこと。
ボクは自分の家で寝ていたけど、何か物音に気が付いて目が覚めてしまった。
「お目覚めか?
――ただいま、オレのお姫様。」
目覚めたばかりのボクにそう言ってきたのは、恋人のドロッチェだった。
彼は柔かな笑みを浮かべて、ボクの部屋に置いてある椅子に座っている。
彼がある国に盗みに出てから約半月。
久々の再会を嬉しく思うと同時に、ボクの中にある一つの疑問が湧き上がってきた。
「あの、ドロッチェ……?」
「ん?」
「……ボク、ちゃんと鍵かけたんだけど。」
ボクは起き上がると、ドロッチェに問いかけた。
きちんとドアも窓も鍵をかけてから眠りについたはずだった。
でも、ドロッチェはボクの部屋の中にいる……。
まさかドロッチェ……。
「あぁ、これで開けたよ。」
ドロッチェはグニャグニャと歪んだ針金を取り出して、ボクに見せてきた。
「まさか……これ……。」
「フッ……ピッキングくらい怪盗の常識だろう?」
明らかに非常識な常識を、誇らしげに豪語するドロッチェ。
……やっぱり。
たしかに彼において開けられない鍵なんてないかもしれないけど……。
「不法侵入じゃん。」
「大丈夫、鍵は壊してない。」
いや問題なのはそこじゃない、と言おうとした。
が、ボクに近付いてきたドロッチェが、唇をボクの唇に押しつけられたせいで、言うことはできなかった。
やがて、唇が離れる。
「ちょっ、急にキス……!!」
「フッ……嬉しいくせに。」
ニヤリと笑って、ペロリと唇を舐める動作がやけにキマっている。
昼間とは違う大人の色気が、彼には漂っていた。
更に窓から差す銀色の月の光が、彼の色気を何倍にも増幅させていて……ボクはクラクラしてしまっていた。
「帰ってくるの、遅くなってごめんな?
寂しかっただろ……?」
「うん……。」
本当に寂しかった。
仕方がないとわかっていても、何度も泣いていた。
「オレも寂しかった。
ついさっき、こっちに帰ってきてさ……どうしてもカービィに会いたくなっちまったんだ。」
じゃあピッキングもしょうがないね、と笑うと、彼はボクから離れようとした。
「あ……。」
反射的にドロッチェのマントの裾を掴んだ。
「行かないで……。」
離れたくない、一緒にいたい……。
かぼそい声でお願いすると、彼は微笑を浮かべた。
「行かないよ。
大丈夫、これ置きに行くだけだから。」
安心したボクが裾を離すと、ドロッチェは帽子とマントを椅子に置き、また傍に来てくれた。
…と思ったら、ベッドの上に乗ってきた。
ギシリ、とベッドが軋み音を上げる。
ドクン、とボクの心臓も音を上げる。
そのまま彼がボクの肩を優しく押す。
ポスン、とボクの頭が枕に沈み、彼はボクに覆い被さってきた。
……要するに押し倒されたのだ。
そのままボクとドロッチェは見つめ合う。
彼の目はどこまでも美しい金色で、どこか官能的。
その目がスッと細められたかと思うと、彼の手が優しくボクの頬に触れた。
ドロッチェが今度は深くボクに口付けた。
彼の舌が口内に侵入し、ボクの舌を絡め取る。
くちゅくちゅと、彼の舌がボクの口内を犯すいやらしい音が響き、ボクの頭の中が甘く痺れる感覚がした。
そっと口を離すと銀色の糸が二人を繋ぎ、ぷつりと途切れる。
彼はそのままボクの身体の様々なところにキスをしはじめた。
そっと頭をなで、額、頬、耳、首筋、鎖骨、胸元……だんだんと際どいトコロに唇は移動していく。
彼はボクのパジャマのボタンに手を掛けた。
「あっ……ちょ、待って……!」
驚いて思わずストップをかけてしまうボク。
「ごめん、我慢できない……。
カービィを感じたい……。」
ドロッチェが切なげな表情を浮かべ、ボクに懇願してきた。
普段、こういう時もボクの意志を最優先にしてくれる彼が、こんなにも自分のことを強く求めてくるとは……
「ん……いい、よ……。
ボクも……ドロッチェを感じたい、な……。」
ボクがそう呟くと、ドロッチェは嬉しそうに、艶めかしく笑った。
そして唇をボクの耳元に寄せると
「ありがとう……
愛してるよ、カービィ。」
と、甘くて低い声で囁き、再びボクのボタンに手を掛けた。
真夜中の訪問者
(んっ……ひゃぁんッ……ね、そんなに溜まってたの?)
(……うるさい。)
NEXT
→あとがき
ボクは自分の家で寝ていたけど、何か物音に気が付いて目が覚めてしまった。
「お目覚めか?
――ただいま、オレのお姫様。」
目覚めたばかりのボクにそう言ってきたのは、恋人のドロッチェだった。
彼は柔かな笑みを浮かべて、ボクの部屋に置いてある椅子に座っている。
彼がある国に盗みに出てから約半月。
久々の再会を嬉しく思うと同時に、ボクの中にある一つの疑問が湧き上がってきた。
「あの、ドロッチェ……?」
「ん?」
「……ボク、ちゃんと鍵かけたんだけど。」
ボクは起き上がると、ドロッチェに問いかけた。
きちんとドアも窓も鍵をかけてから眠りについたはずだった。
でも、ドロッチェはボクの部屋の中にいる……。
まさかドロッチェ……。
「あぁ、これで開けたよ。」
ドロッチェはグニャグニャと歪んだ針金を取り出して、ボクに見せてきた。
「まさか……これ……。」
「フッ……ピッキングくらい怪盗の常識だろう?」
明らかに非常識な常識を、誇らしげに豪語するドロッチェ。
……やっぱり。
たしかに彼において開けられない鍵なんてないかもしれないけど……。
「不法侵入じゃん。」
「大丈夫、鍵は壊してない。」
いや問題なのはそこじゃない、と言おうとした。
が、ボクに近付いてきたドロッチェが、唇をボクの唇に押しつけられたせいで、言うことはできなかった。
やがて、唇が離れる。
「ちょっ、急にキス……!!」
「フッ……嬉しいくせに。」
ニヤリと笑って、ペロリと唇を舐める動作がやけにキマっている。
昼間とは違う大人の色気が、彼には漂っていた。
更に窓から差す銀色の月の光が、彼の色気を何倍にも増幅させていて……ボクはクラクラしてしまっていた。
「帰ってくるの、遅くなってごめんな?
寂しかっただろ……?」
「うん……。」
本当に寂しかった。
仕方がないとわかっていても、何度も泣いていた。
「オレも寂しかった。
ついさっき、こっちに帰ってきてさ……どうしてもカービィに会いたくなっちまったんだ。」
じゃあピッキングもしょうがないね、と笑うと、彼はボクから離れようとした。
「あ……。」
反射的にドロッチェのマントの裾を掴んだ。
「行かないで……。」
離れたくない、一緒にいたい……。
かぼそい声でお願いすると、彼は微笑を浮かべた。
「行かないよ。
大丈夫、これ置きに行くだけだから。」
安心したボクが裾を離すと、ドロッチェは帽子とマントを椅子に置き、また傍に来てくれた。
…と思ったら、ベッドの上に乗ってきた。
ギシリ、とベッドが軋み音を上げる。
ドクン、とボクの心臓も音を上げる。
そのまま彼がボクの肩を優しく押す。
ポスン、とボクの頭が枕に沈み、彼はボクに覆い被さってきた。
……要するに押し倒されたのだ。
そのままボクとドロッチェは見つめ合う。
彼の目はどこまでも美しい金色で、どこか官能的。
その目がスッと細められたかと思うと、彼の手が優しくボクの頬に触れた。
ドロッチェが今度は深くボクに口付けた。
彼の舌が口内に侵入し、ボクの舌を絡め取る。
くちゅくちゅと、彼の舌がボクの口内を犯すいやらしい音が響き、ボクの頭の中が甘く痺れる感覚がした。
そっと口を離すと銀色の糸が二人を繋ぎ、ぷつりと途切れる。
彼はそのままボクの身体の様々なところにキスをしはじめた。
そっと頭をなで、額、頬、耳、首筋、鎖骨、胸元……だんだんと際どいトコロに唇は移動していく。
彼はボクのパジャマのボタンに手を掛けた。
「あっ……ちょ、待って……!」
驚いて思わずストップをかけてしまうボク。
「ごめん、我慢できない……。
カービィを感じたい……。」
ドロッチェが切なげな表情を浮かべ、ボクに懇願してきた。
普段、こういう時もボクの意志を最優先にしてくれる彼が、こんなにも自分のことを強く求めてくるとは……
「ん……いい、よ……。
ボクも……ドロッチェを感じたい、な……。」
ボクがそう呟くと、ドロッチェは嬉しそうに、艶めかしく笑った。
そして唇をボクの耳元に寄せると
「ありがとう……
愛してるよ、カービィ。」
と、甘くて低い声で囁き、再びボクのボタンに手を掛けた。
真夜中の訪問者
(んっ……ひゃぁんッ……ね、そんなに溜まってたの?)
(……うるさい。)
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