イタズラ
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「あ。」
よく晴れた日、カービィが散歩をしていると、草原にメタナイトが寝転んでいるのを見つけた。
普段被っている仮面は傍らに置かれ、青色の髪が太陽の光を浴びながら風にそよそよと揺れていた。
近づいて顔を覗き込んでみると、なんとも気持ち良さそうにスヤスヤと寝ている。
寝顔はとても歳上とは思えないくらいに可愛らしかった。
「メター?」
近付いて呼び掛けてみても、反応しない。
叩いて起こそうかとも思ったが、昨日もお仕事頑張ってたから疲れてるのかな?と思うと少し気が引ける。
「……起こさない方がいいよね。」
何気なくメタナイトの隣に腰かけると、起こさないようにそっと頭を撫でてみた。
意外なほどに髪はさらさらとしていて、指の間すり抜ける。
カービィはクスリと笑うと、しばらくの間、彼の髪をすいていた。
いつもはしてもらっているこの行為を自分がしているなんて、ちょっと新鮮な感覚がした。
ひとしきり撫で終わると、カービィはちょっとしたことを思い付いて、ニヤリとイタズラっぽく笑った。
「……♪」
メタナイトの顔に自分の顔を寄せ、そのまま唇を軽く重ねた。
慣れない大胆な行動に、自分でやっておきながらドキドキと心臓の音が鳴る。
ゆっくり離れようとした刹那、不意に腕を掴まれてぐいっと引っ張られた。
「ぽよっ……!?」
一瞬にして視界が反転した。
「……まさか寝込みを襲われるとは思わなかった。」
カービィの視界には緑の草原に眠るメタナイトではなく、青い空を背景にニヤニヤと笑う彼の姿が映っていた。
一瞬のうちに立場が逆転して、いまやカービィは覆い被さられている。
頭は転がされたときに地面に打ちつけられないように、メタナイトの手によって支えられていた。
「まさか、起きてたの……!?」
「いや、寝ていた。
カービィのキスで起きた。」
起きていたらそれはそれで恥ずかしくて嫌だが、起こしてしまったというのもなんとなく申し訳ない。
「起こしてゴメンね」
「大丈夫だ。
それに……お姫様のキスで起きる王子様も、たまにはいいんじゃないか?」
「……まだ寝ぼけてるの?
もう一回寝る?」
「一緒になら大歓迎だが。」
なんとまあよくも恥ずかしげもなく、そんなことを言えたものだ。
言われた側にしてみれば恥ずかしすぎるあまり、思わずどこからともなく取り出したハンマーを振りかざしてしまったのだが。
「それにしても、カービィも大胆だな。
自分から誘うとは……。」
「ちがっ、そんなんじゃ……!」
真っ赤になって否定するカービィを、メタナイトはニヤニヤと笑いながら見下ろす。
「そんなに顔を赤くして否定されても、全く説得力がない。」
顔が近づき、唇に吸い付いた。
先ほどのカービィのキスとは比べ物にならないほど濃密で、甘い口付け。
「んっ……ぁ……」
カービィの頭を地面に置き、そのまま彼の手は身体のラインをなぞった。
蕩けそうになっていたカービィだったが、ハッとしたように顔を背けた。
「ちょ、まっ……!だめ!」
慌てたカービィがメタナイトの身体を押すと、彼はちょっと不満そうな顔で問い掛けた。
「何故だ?」
「なんでって……ここ外だよ!?」
必死になって訴えれば、しばらく考えあぐねるメタナイト。
やがて渋々と立ち上がり、カービィに手を差し伸べた。
カービィはその手を取り立ち上がろうとしたが……
「まだ寒いからな……外でしたら風邪をひいてしまいそうだ。」
傍に置いてあった仮面を嵌めながらそんなことを言うメタナイトのせいで、思わずズッコケてしまいそうになった。
当の本人は呑気に「大丈夫か?」などと言っている。
ボクが言いたいのはそういうことじゃない!と叫ぼうとしたが、不意に訪れた浮遊感に驚き、言葉に詰まってしまった。
「……ちょっと、何してるの?」
「抱いているがなにか?」
それは見ればわかる。
「続きは家に帰ってから……な。」
カービィは更に真っ赤になって暴れ始めたが、メタナイトは全く気にせず意気揚々と運んでいった。
next
→あとがき
よく晴れた日、カービィが散歩をしていると、草原にメタナイトが寝転んでいるのを見つけた。
普段被っている仮面は傍らに置かれ、青色の髪が太陽の光を浴びながら風にそよそよと揺れていた。
近づいて顔を覗き込んでみると、なんとも気持ち良さそうにスヤスヤと寝ている。
寝顔はとても歳上とは思えないくらいに可愛らしかった。
「メター?」
近付いて呼び掛けてみても、反応しない。
叩いて起こそうかとも思ったが、昨日もお仕事頑張ってたから疲れてるのかな?と思うと少し気が引ける。
「……起こさない方がいいよね。」
何気なくメタナイトの隣に腰かけると、起こさないようにそっと頭を撫でてみた。
意外なほどに髪はさらさらとしていて、指の間すり抜ける。
カービィはクスリと笑うと、しばらくの間、彼の髪をすいていた。
いつもはしてもらっているこの行為を自分がしているなんて、ちょっと新鮮な感覚がした。
ひとしきり撫で終わると、カービィはちょっとしたことを思い付いて、ニヤリとイタズラっぽく笑った。
「……♪」
メタナイトの顔に自分の顔を寄せ、そのまま唇を軽く重ねた。
慣れない大胆な行動に、自分でやっておきながらドキドキと心臓の音が鳴る。
ゆっくり離れようとした刹那、不意に腕を掴まれてぐいっと引っ張られた。
「ぽよっ……!?」
一瞬にして視界が反転した。
「……まさか寝込みを襲われるとは思わなかった。」
カービィの視界には緑の草原に眠るメタナイトではなく、青い空を背景にニヤニヤと笑う彼の姿が映っていた。
一瞬のうちに立場が逆転して、いまやカービィは覆い被さられている。
頭は転がされたときに地面に打ちつけられないように、メタナイトの手によって支えられていた。
「まさか、起きてたの……!?」
「いや、寝ていた。
カービィのキスで起きた。」
起きていたらそれはそれで恥ずかしくて嫌だが、起こしてしまったというのもなんとなく申し訳ない。
「起こしてゴメンね」
「大丈夫だ。
それに……お姫様のキスで起きる王子様も、たまにはいいんじゃないか?」
「……まだ寝ぼけてるの?
もう一回寝る?」
「一緒になら大歓迎だが。」
なんとまあよくも恥ずかしげもなく、そんなことを言えたものだ。
言われた側にしてみれば恥ずかしすぎるあまり、思わずどこからともなく取り出したハンマーを振りかざしてしまったのだが。
「それにしても、カービィも大胆だな。
自分から誘うとは……。」
「ちがっ、そんなんじゃ……!」
真っ赤になって否定するカービィを、メタナイトはニヤニヤと笑いながら見下ろす。
「そんなに顔を赤くして否定されても、全く説得力がない。」
顔が近づき、唇に吸い付いた。
先ほどのカービィのキスとは比べ物にならないほど濃密で、甘い口付け。
「んっ……ぁ……」
カービィの頭を地面に置き、そのまま彼の手は身体のラインをなぞった。
蕩けそうになっていたカービィだったが、ハッとしたように顔を背けた。
「ちょ、まっ……!だめ!」
慌てたカービィがメタナイトの身体を押すと、彼はちょっと不満そうな顔で問い掛けた。
「何故だ?」
「なんでって……ここ外だよ!?」
必死になって訴えれば、しばらく考えあぐねるメタナイト。
やがて渋々と立ち上がり、カービィに手を差し伸べた。
カービィはその手を取り立ち上がろうとしたが……
「まだ寒いからな……外でしたら風邪をひいてしまいそうだ。」
傍に置いてあった仮面を嵌めながらそんなことを言うメタナイトのせいで、思わずズッコケてしまいそうになった。
当の本人は呑気に「大丈夫か?」などと言っている。
ボクが言いたいのはそういうことじゃない!と叫ぼうとしたが、不意に訪れた浮遊感に驚き、言葉に詰まってしまった。
「……ちょっと、何してるの?」
「抱いているがなにか?」
それは見ればわかる。
「続きは家に帰ってから……な。」
カービィは更に真っ赤になって暴れ始めたが、メタナイトは全く気にせず意気揚々と運んでいった。
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→あとがき
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