体育祭
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「なんやねん。夏休みぐらいすぐ終わるやろ」
俺なんて、夏休みなんて毎回短いと思いながら過ごすわ
そうベッドの傍らの椅子に座りながら言うと、真琴は少し伏目がちに否定した。
「そんなことないよ…。会えないんだもん…みんなと。」
「…はぁ?」
そんなことを悲しむやつは初めて見た。
まぁ、こいつはそうか。イギリスに行くってことは、もう簡単には会えないってことやから。
そう単純に思っていた。
何を言っても真琴を悲しませることになりそうで、慎重に返す言葉を選んでいると、真琴がユウジの袖を引っ張る。
突然のことに驚き真琴の顔を見ると、少し顔が赤くなっていた。
扇情的で、息を呑むユウジ
「あの…昨日の…嬉しかった。」
「昨日て…練習のことか?」
違う、と首を振って言う真琴。
なんだか、ユウジは嫌な予感しかしなかった。
頼むから、寝てる時に思わずしたあのことではありませんようにと、願わずにはいられなかった。
そしてそれは脆くも崩れ去る。
「それもだけど…キス…してくれた…こと」
「あのことやんかぁ…」
思わず項垂れるユウジ
どうしたのー?なんて間延びした呑気な声が近くから聞こえた。
少し笑みを含んだその音がユウジには変に心地よかった。
何より、好きな人の口から"キス"なんて単語が出てきて、背徳感と興奮から鼓動が速まるばかりだった。
にしても、嬉しいということは、こいつも俺と同じなんやろか。
そう思っていると、真琴がユウジを呼ぶ。
「一氏くん…やっぱり、内緒にできない。」
「な、なにがや」
少し期待して見つめていたが、真琴は、ユウジの期待を裏切る。
「ほんとは、明日でお別れ…イギリスに行くのが、早まっちゃった…。」
「は?」
信じたくない、裏切られた気分だった。
あと2日しか一緒にいれないなんて、急に言われて、呆然とするしかなかった。
それは、いつ決まったことなのか。
なぜ言わなかったのか。
この気持ちはどうすればいいのか。
全てを視線に込めて真琴を見ると
ごめんね
そう零すように言って、真琴は再び眠りについた。
真琴の頬が先程より青くなっているのに気づき、湿布を丁寧に貼った後、これ以上ここにいるとどうにかなりそうな気がしてそそくさと教室に戻った。
俺なんて、夏休みなんて毎回短いと思いながら過ごすわ
そうベッドの傍らの椅子に座りながら言うと、真琴は少し伏目がちに否定した。
「そんなことないよ…。会えないんだもん…みんなと。」
「…はぁ?」
そんなことを悲しむやつは初めて見た。
まぁ、こいつはそうか。イギリスに行くってことは、もう簡単には会えないってことやから。
そう単純に思っていた。
何を言っても真琴を悲しませることになりそうで、慎重に返す言葉を選んでいると、真琴がユウジの袖を引っ張る。
突然のことに驚き真琴の顔を見ると、少し顔が赤くなっていた。
扇情的で、息を呑むユウジ
「あの…昨日の…嬉しかった。」
「昨日て…練習のことか?」
違う、と首を振って言う真琴。
なんだか、ユウジは嫌な予感しかしなかった。
頼むから、寝てる時に思わずしたあのことではありませんようにと、願わずにはいられなかった。
そしてそれは脆くも崩れ去る。
「それもだけど…キス…してくれた…こと」
「あのことやんかぁ…」
思わず項垂れるユウジ
どうしたのー?なんて間延びした呑気な声が近くから聞こえた。
少し笑みを含んだその音がユウジには変に心地よかった。
何より、好きな人の口から"キス"なんて単語が出てきて、背徳感と興奮から鼓動が速まるばかりだった。
にしても、嬉しいということは、こいつも俺と同じなんやろか。
そう思っていると、真琴がユウジを呼ぶ。
「一氏くん…やっぱり、内緒にできない。」
「な、なにがや」
少し期待して見つめていたが、真琴は、ユウジの期待を裏切る。
「ほんとは、明日でお別れ…イギリスに行くのが、早まっちゃった…。」
「は?」
信じたくない、裏切られた気分だった。
あと2日しか一緒にいれないなんて、急に言われて、呆然とするしかなかった。
それは、いつ決まったことなのか。
なぜ言わなかったのか。
この気持ちはどうすればいいのか。
全てを視線に込めて真琴を見ると
ごめんね
そう零すように言って、真琴は再び眠りについた。
真琴の頬が先程より青くなっているのに気づき、湿布を丁寧に貼った後、これ以上ここにいるとどうにかなりそうな気がしてそそくさと教室に戻った。