｢…彼女や｣

｢どうも…｣


目の前の女子に2人で対面する

白石くんが私を紹介すると、女の子はじっと私を見る

いままで、こんなにも視線を感じることはあまりなかったからか、汗がすごいでてる


早く逃げ出したい……本当は彼女じゃないんです…



｢なんか怪しいなぁ｣

｢えっ？｣

｢ぎこちないわ、証拠ないん？｣

｢証拠ってなんやねん｣

女の子が本当に付き合ってるのか疑っている。

というか正解です、付き合ってないです。



｢証拠……せやなぁ…ハグとか？｣

｢…｣

白石くんと私は固まる。


いや、出来るわけないでしょ！


だって付き合ってないんだもん！



｢ハグすれば認めるんやな｣

白石くんは意を決したように言ってから、私の腕を掴んで抱きしめた


｢わっ！…白石くん！？……あれ？｣


されるがままでいると、ドアの奥に誰かがいるのが見えた。


あれって…一氏くんと小春さんだ


一氏くんすごい怖い顔してる…本当に怖い
というか、こっちに向かって来てる！？





｢どアホ！こいつらは付き合ってへんわ！｣

｢ユウジ！？｣

白石くんから剥がされて一氏くんの方に引っ張られる。



嘘とわかった女の子はそこから強気になり、白石くんは弱気になっていた


｢やっぱり！なんで嘘ついたん！？｣

｢えっと…すまん！｣

｢お前がしつこいからや！そんなんやから断られんやで！｣

｢はあ！？あんたには関係あらへんやん！｣

｢うっさいわ、お前の告白のせいで今日の部活なくなったし、大体、白石は大和撫子みたいな女子が好きなんや。告白してくる女なんか論外なんやどアホ！｣

｢一氏くん落ち着いて…｣

小春さんに私を任せて、一氏くんがまくし立てる

次第に女の子は泣き出してしまった。

｢一氏くん…｣

｢一氏ぃ！女の子には優しくせんとあかんやろが！！｣

｢こ、小春…｣