｢ほんまにええんか？全員分は大変やろ…｣

おずおずと聞かれる。

うーん、相手をちゃんと気遣っているのがわかる。

一氏くんとは大違い。


これがモテる人とそうでない人の差ってやつか


｢大丈夫だよ。それに、テニス部って大会あるんだから、直した方がいいよ｣

｢…ほんますまん。じゃあ、とりあえず部員全員呼んできてええか｣

｢うん！｣


その直後、白石くんが叫ぶ。男子テニス部らしき人がこっちに向かっていた


その間、忍足くんに言われる

｢テニス部ってマネージャーおらんから、こういうのやるやつおらんかったんや。せやから自分が思ってるより直すもんあると思うで｣

｢まー、お前暇やからいけるやろ｣

｢…がんばる｣

一氏くんって本当余計なことしか言わない。


というか何か着てほしい








｢重た…｣


忍足くんの言った通り、想像以上の量になった


靴下から始まり、タオル、ユニフォーム…



でも、使ったばっかりのを寄越してきたのは一氏くんだけだった

みんな清潔なものばかり


…一氏くんのは、洗濯もするか


とりあえず一氏くんのは家に持って帰ってからやるとして、まずは小さいものから片付けていこう。


久しぶりにこういうことをするから、気合が入る

最近はぬいぐるみとかだったから、新鮮だなぁ


私は早速、まずは靴下の直しに取り掛かった