窓を叩く音がする


｢……誰？…あっ！｣


自分が寝てたのに気づき時計を見る。もう帰らなきゃいけない時間になっている


…今日、何もしてないじゃん


そう思っていると、再び窓を叩かれハッとする


窓を見てみると、一氏くんだった

窓を開けると、呆れたように一氏くんは言った



｢ずっと寝てたんかお前…｣

｢え、なんでわかったの？｣

｢ここ、ランニングで通るからみんなに見られとったで。小春と金ちゃんが笑ってたわ｣


そうだった。確かに外から声は聞こえていたのに、なんで気にしないで寝たんだろう


カーテン閉めとけば良かったのに…きっと私アホみたいな顔してたんだろうな…


｢アホな顔しとったで｣

｢忘れて…｣

｢てか、帰らへんの？｣

｢帰る｣

｢はよ準備しいや｣


待っててくれるのかな。まあ、方向は同じだし


どうでもいいんだろうな、異性と2人きりとか


図太そうだし



｢あれ…小春さんは？｣

｢もう帰ったわ｣

｢一緒に帰らなかったの？｣

｢お前起こしてから帰れ言われて…先帰られたわ…｣
｢ほんとごめん｣