私一人の意見が通るはずもなく、文化祭準備は始まった。



まぁ、先輩達がいるし何とかなるだろう。
何より騒がしいから退屈もしないなんて思ってた。



「うわっ、インク乾いてへんかった！」

「あれ、謙也鼻血出てるで」

「いやこれインクや」


バスケ部の皆さんと遠くではしゃいでるみんなの声がする。


所詮思春期の男女だよ、男子は男子で絡んだ方が楽しいに決まってるし、女子一人がその中に入っていけるわけがない。

だったらマネージャーするなって話だけど。



はしゃいでるみんなの声を聞きながら、1人看板作りに勤しむ私は、さぞ惨めな姿であろう。


先輩達の馬鹿野郎。


退屈でしょうがない、何より疎外感がすごい。
泣きそう。



「あれ、滝瀬さん？」

「え？」