｢……｣

｢あの、先生？｣


進路指導室に入ってから、先生はめっきり黙りこくってしまった。

なんだろう、はやく部活に行きたいのに…


｢…滝瀬｣

｢はい｣

｢実は…お前に言いたいことがあるんや…｣

｢え…｣



先生の手が、伸びてきた
















｢白石！｣

｢オサムちゃん、久しぶりやん｣


部室に顧問の渡邉オサムが勢いよく入ってくる

｢はい久しぶり…じゃあらへん！…滝瀬、こっち来いや｣


横を向いて誰かに話しかけたかと思えば、真琴がオサムちゃんの横にいた

部員の一部が驚く



｢渡邉先生って、テニス部の顧問だったんですね…｣

照れくさそうに真琴が言った



白石にとって、その2人が並ぶのはありえないことだと思っていた


そして、少し悟った


｢あの先生のこと、解決したんやな｣

｢今さっきな｣


白石とオサムが確認し合う






渡邉オサムは、滝瀬真琴と関わらないようにしていた