沢村 栄純
いい夢見てね
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良くも悪くも、素直な人。
すぐ言葉にしちゃうし、表情にも出る。
だから、もし私が、好きって伝えたら
一体、どんな顔するの?
喜ぶ?戸惑う?それとも、…拒絶?
「沢村…、好き」
教室には、私たち2人だけ。
じっと沢村の目を見て、呟いた。
何かしらの表情をすると思っていたのに、
彼は真顔で、私を見つめ返していた。
口を開いて、何かを伝えようとする沢村を遮り
「じ…、冗談だよ!冗談。…本気に、した?」
と、笑う。
沢村の言葉を、聞くのが怖かった。
すると沢村は、あからさまにホッとした。
同時にズキリと、胸が痛んだ。
「びっくりさせんなよ、白石!
本気かと思っただろ!」
沢村は、いつもみたいに豪快に笑った。
本気だったら、どうしてた?
困った顔で、私を振った?
いつもは、素直な君が大好きだけど、
今だけは、素直な君が大嫌いだ。
俺を好きだと言った表情が、どこか寂しげで、辛そうだった。
そんな顔で、好きだなんて言わないでくれ。
『俺を好きだと、辛いか?』
と聞こうとしたら、冗談なんて言うから、俺は内心ホッとしたんだ。
好きなら、笑顔でいてほしい。
笑って好きだと、言ってほしい。
俺を好きなことで辛い思いをさせるなら、
笑顔でいれる人を、選んでほしい。
笑顔の君は、大好きだけど
悲しむ君は、大嫌いなんだ。
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