血のつながらない姉が二次元に夢中で俺の気持ちに全く気づいてくれません!(番外編)
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いつもどおり学校を終えて稽古に行き、いつもどおり家に帰り、いつもどおり自室の勉強机の椅子に座って一息つく。毎日変わりなく繰り返す日常。
だが、今日は木曜日。この曜日だけは他と違うのは、
「克巳!」
待ち構えていたように義姉が部屋に入ってくることだった。
「ノックぐらいしろよ……」
小学校高学年でそれぞれの部屋を与えられてから2年以上経つが、未だに義姉はノック無用で部屋に突撃してくる。いくら姉弟とはいえ異性だし、中学生になったのだから、もう少し気を使ってほしいのだが……。
それはそうと、義姉の表情は期待を湛えている。克巳は知っている。悲しいことに、義姉が心待ちにしているのは自分の帰りではなく……。
「今週のチャンプ、買った!? 貸して!」
言うや否や、床に置かれたスポーツバックのファスナーを開けているではないか。
「おいッ、勝手に開けるな!」
慌てて姉をバッグから引き離し、週刊誌を取り出して渡してやった。
義姉は自室に戻らず、克巳の部屋のベッドで寝そべって週刊少年チャンプを読み耽っている。数か月前からアニメ放映が始まった作品が目当てらしい。
「いい加減自分で買えよなー……」
「いいじゃん。私は『マミヤくん』が読めればそれでいいし……」
「とか言って、いつも全部読んでるだろ!?」
「そうかなー?」
「金払ってるの俺だぞ!?」
「じゃあ、一緒に読もうよ」
義姉は寝そべったまま、弟に向かっておいでおいでと手招きする。
「えッ…………?」
二人でベッドの上で横になり、額を突き合わせてマンガを読む。
その後に起こるであろう(というより、克巳にとって起こってほしい)展開まで想像し、克巳は唾を飲み込んだ。
「……」
義姉の意識はもう雑誌に戻っている。
自分の発言が弟に何を想起させたか露ほどにも考えていないだろう。
克巳はおもむろに腰を上げ、ベッドに歩み寄る。
ベッドには上がらず、上半身を折り曲げて義姉の身体の上に覆いかぶさる。
「お前なァ……」
「何?」
弟の心中を知ってか知らずか、さすがの義姉も少し驚いたように見上げている。
数秒の間黙って見つめあった後、義姉の肩を掴み横向きの体勢を取らせ、Tシャツとホットパンツから伸びた無防備な肢体に手を伸ばす。
脇の下に左腕を、膝の下に右腕を差し入れて姉の身体を持ち上げた。
「うわあッ」
義姉は目を白黒させる。コミック誌はかろうじて落としていない。克巳はお姫様抱っこの要領で姉をドアの前まで運ぶと「開けて」。
「え?」
「ドア開けろって言ってんの」
克巳の両手はふさがっている。義姉は不承不承、ドアノブを回した。
義姉を廊下に下ろし、「読み終わったら返せよ」と言い残してドアを閉めた。
足音と義姉の部屋のドアを開閉する音を確かめると、力なくその場にへたり込んだ。
(…………危なかった)
稽古が終わった後よりも心臓が激しく波打つ。
10年近く義姉のことを思い続けていたが、その感情が変化してきていることに気づいたのは最近のことだ。誰よりも大切に思っている一方で、力づくで犯したくなる衝動に襲われる時もある。特に、あんな無防備な姿を晒されると。
(それもこれも)
(俺のことを意識しなさすぎているからだッ!!!)
そして一度その衝動に駆られると下半身が熱くなることも。
(…………)
つい先ほどまで義姉が寝ころんでいたベッドに横になる。微かに残るぬくもりを感じながら、下着の中に手を突っ込み、着衣のまま扱き上げる。充血した肉茎はあっという間に頂点に達し、トランクスの中で精が迸った。
その後、姉弟間の話し合いにより、週刊少年チャンプは交代で買うことに落ち着いたのだった。
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