書く習慣アプリ 2024/10/1~10/31

・きっと明日も

じわじわと自分が削られるような毎日を、あと何年続ければいいのだろう。
明日こそ、明日こそ。
そう思って今日も似たような毎日を過ごしている。
自分で自分を変えなきゃ駄目なんて言うけれど、それじゃあ自分は今の今まで何も変えようとしてなかったの?と、自問自答して虚しくなってしまう。
あーあ。明日もこんな感じなのかなぁ。


・奇跡をもう一度

生きてりゃ誰だって1度くらいは過去に縋るでしょう。
でもその過去が戻ってくることは無いし、戻ってきたとしても自分じゃまた台無しにしちゃうのは目に見えてる分かってるよ。
そもそも出会えた事が奇跡なんだから、結末が駄目だったとしてもあの奇跡をありがたいと思うべきなんだろうなぁ。
でもやっぱり昔みたいにもう一度会って話したいよ。
そう思うくらいはいいでしょう?


・巡り会えたら

お気に入りのカップに注いでもらった紅茶が美味しかったからまた飲みたいの思ったのに、君がどの茶葉を淹れてくれたのか全く思い出せなかった。
いつかどこかでまた飲めたらいいなと願うが、多分死ぬまで一生味わえないことは頭の中では分かっているよ。
きっと君が淹れてくれたから美味しかったんだよね。

もう飲めないあの味に想いを馳せながら、今日も1人で紅茶を飲んでいた。


・踊りませんか?

アナタにそっと手を差し伸べてみてもきっとこの手を取ることはないのでしょう。
いつか2人で、なんて淡い夢物語をいつまで見続ければ現実になってくれるのですか。
今日も夢を見続けてアナタの言葉に1人振り回されている。


・星座

星座占いだと私たちの相性って最高だったみたい。
どこの占いサイトでもそう書かれてるんだよ。
だから私たちも占い通りに仲良くすべきだと思わない?
じゃないとほら、みんなが嘘つきになっちゃうし。
占いを信じてる人のためにもそうあるべきだよ。
ね、だから私の事嫌いにならないで。
生まれた時から相性が良いって決められてたんだから。


・過ぎた日を想う

もう関わってない人やグループとの思い出を振り返るのも1つの愛と言うならば、やっぱり私だけが一方的に相手を愛していた関係性だったのかもしれないね。
だってみんな私が居なくても平気そうだし。もう忘れていそうだもの。
ならこれからも、きっと私だけが向こうを愛していくのでしょう。
こんな悲しい片想いはしたくなかったな。


・力を込めて

目覚ましが鳴り響く。
起きなきゃ、起きなきゃ、と思いつつ布団に潜り込んでしまう。
スヌーズが10回鳴ったところでようやく上半身を起き上がらせる。
普通の人はこんな風に時間をかけて起きないのだろう……そう思うと、息が苦しくなりそうだ。
私はもう一度布団に戻りたい気持ちを抑えて、ゆっくりと布団から立ち上がる事にした。


・束の間の休息

すれ違う散歩中の犬。
じゃれ合う雀。
優雅に歩く野良猫。
ご飯を食べてるカラス。
茂みから覗いてるトカゲ。

一瞬の、それでいてしばらく記憶に残る出会いが私の憂鬱な通勤時間を癒してくれるのです。


・涙の理由

先輩が卒業した。
あの人と出会ってもう2年経ったのか、と卒業式を終えたあとの眠い頭で考える。
明日も今まで通り部室で同じように笑って話すような気がしてしまうのにもう二度とそんな日は訪れない。
いつものように部活に顔を出すと、片付けられた部室が視界に入る。
その瞬間、先輩がいなくなった事への寂しさがじわじわと込み上げてくる。

先輩が残してくれた道具だけが俺のすすり泣く声に寄り添ってくれていた。


・カーテン

君が嫌がるもの、君を苦しめるもの、君が見たくないもの、君にとって不都合なものは僕が全部遮ってあげる。
だから君は僕だけを見ていてほしい。
薄暗い部屋、希望も絶望もない場所で2人きりで過ごしていよう。
そうしたら君も僕も幸せなはず。
そうだろう?


・放課後

部活動なんて嫌い。
君と一緒に帰れないから。
待つのは嫌い。
一人でいると嫌なことが頭から離れないから。
先生が嫌い。
早く帰れと急かしてくるから。
友達もちょっと嫌い。
楽しそうなお誘いで誘惑してくるから。
あの子は大嫌い。
マネージャーとして彼の傍にいるから。

でもこんなワガママな私が1番嫌い。


・高く高く

塔のように積み重なった思い出が、小さな私を見下ろしている。
両手で抱えきれなくなったアレを私はどうすべきなのか、今の私には皆目見当もつかなかった。
せめて私もアレと同じくらい大きかったら崩すことも抱えることも出来ただろうに。
塔のように積み重なった、酷く歪で大きな思い出は、何一つ成長出来ずただ途方に暮れている私を冷ややかに見下ろしていた。


・鋭い眼差し

私だけしか見えない貴方が大好き。
他の人は知らないその表情が大好き。
可愛くて、愛おしくて、ちょっとだけ怖いその目が大好き。
出来れば一生見ていたいけれど、そんなことを望んだら貴方を困らせちゃうから。
だからこの感情は死ぬまで黙っておくね。

今日も小さな願望を隠して貴方に眼鏡を渡す朝。


・やわらかな光

オレンジ色の光に照らされた水槽と、その中で静かに佇む1匹の亀。
今日も人工の太陽を拝んで1日を過ごす君が愛らしくて仕方ない。
今度の休日は一緒に日向ぼっこしたいね、と自宅に届いた電気代の支払い用紙を見ながら心の中で思うのだった。


・忘れたくても忘れられない

親にされたこと。クラスメイトにされたこと。元彼にされたこと。上司にされたこと。
全部。全部。全部頭から離れない。
私だけ覚えてるのが許せない。私だけが引きずってるのが許せない。
嫌な事しか思い出せないのが許せない。
何もかも許せない自分が許せない。
いっそ記憶喪失にでもなってしまえたらやっと幸せになれるのに。


・始まりはいつも

目があった。ただそれだけ。本当にそれだけで私は恋に落ちた。
もっと相手を知るべきだ、とか。
惚れっぽい人は軽い人だ、とか。
それらしい事を言われそうだし私もそう思ってしまう時はある。
それでも心が動いちゃった以上はこれを「恋」と認識するほか無いのだ。
例えそれが分かりきった結末を迎えたとしても、私はこの浅はかな恋を大事にしてしまうのだろう。


・声が枯れるまで

うるさいくらいに大声で泣き喚いてた。
誰か一人には届くと思ってたから。
でも私一人が傷ついただけで現状は何も変わらなかった。
心も喉も傷つけて、それで終わり。
奇跡の大逆転もハッピーエンドもここには無かったんだね。


・衣替え

店のドアが開く。顔をあげるといつもと雰囲気の違う彼女がそこに居た。
目を凝らして見ていると少し不安そうな表情を浮かべて身構えられてしまった。
「アタシ、また何かしました……!?」
「いや。いつもと雰囲気が違うと思ってただけだ」
「えぇ?なんでしょう、特に何か変わった訳じゃ……あ!」
突如、両腕を広げる彼女。
「多分これですよ!ほら、カーディガン!」
「カーディガン……ああ。そうか。もうそんな時期か」
「そうですよ!すっかり秋になっちゃいましたもん」
衣替えした彼女を見つめ、すぎた季節を振り返る。
彼女と出会ってからもうこんなに過ごしたのかと思うと感慨深い。
「あのぉ……本当に私何もしてないんですよね……?」
「今回はしていない。それより早くお店の支度を頼む」
「あ、そうだった……!!」
忙しなく動く彼女を見守り、今日も来てくれた平穏に心の中で小さく安堵するのだった。


・行かないで

行かないで、と声に出して伝えてしまったら今まで我慢してきた事が全て溢れてしまいそうで怖かった。
だから別れが来るまでこの気持ちは1人で抱えておこう。
そうすればきっと、相手を悩ませることは無いはずだから。
でももし伝えたら?
伝えて、相手も同じことを願っていたら?
もしそうだったら自分はこの世で1番幸せになれるような気がするんだ。

……だとしても、相手に伝える日が来る事は一生来ないんだろうなぁ。


・紅茶の香り

君が着けてた甘酸っぱい紅茶の香水。
今ならあれが本物の紅茶とは似ても似つかない香りだと言うことはよく分かる。
それでも僕にとっての紅茶の香りは、甘くて可愛らしくてなのにどこか儚げな香りなんだと印象付けられてしまった。

いい加減こんな記憶を無くしてしまいたい僕は、本物の紅茶で上書きするように今日もストレートティーを頼む。
それでもどこか物足りなさと違和感を覚えてしまう僕を、いつまでも消えてくれない思い出が小馬鹿にしてくるのだった。


・暗がりの中で

自身の手さえ見えないほどの闇の中、どれがボクでどれがボクじゃないのか何も分からない夜の中、潜むように静かに歩いているキミを見つけた。
闇夜に消えてしまいそうな、それでいて何よりも暖かく輝いてるキミが僕にとってどうしようもなく眩しかったんだ。
いつかその輝きを手にすることが出来たなら、きっとボクもキミのようになれるのかな。


・懐かしく思うこと

妹が私のくだらない話で息が出来なくなるほど笑ってるあの瞬間、私たちは子供に戻ったんじゃないかと錯覚する。
あの時から私たちは変わってない。
今も昔も似たようなやり取りをし続けている。
それなのにこの瞬間を「懐かしい」と感じてしまうのは、私が、昔の自分と今の自分は違うものだと認識しているからだろう。
それでも傍から見れば私たちは何一つ変わっていないのだから不思議なものである。


・理想郷

例えば、君と並んで歩くこと。
綺麗な声で名前を呼ばれること。
その可愛らしい手を握って見つめ合うこと。
皆からしたらこれらは子供じみたささやかな願いに聞こえるかもしれない。
でも俺にとってこの願いが何よりも叶えたい大事な夢なんだ。
たとえ一生叶わなかったとしても、こんな願いを持つことが許されなかったとしても、叶ってほしいと祈ることはどうか許してほしい。

ああ、でも。

もしこんな幼稚な願いが君にバレて、いつものように笑われてしまったら、それはそれで心が満たされてしまうんだろうなぁ。
1/1ページ
スキ