相合傘
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「いいもん書けた」
若干の眠気と一緒に受ける午後の授業。
隣に座る彼女がそう言って見せてきたのはノートの隅に書かれた相合傘。
可愛らしい文字とピンク色で書かれてる名前はもちろん俺たち二人の名前。
とりあえずノートと彼女を交互に見やると彼女の表情が自慢げになっていく。
「授業中に書くもんじゃないだろ」と小声で返すと誤魔化すような笑い声で返事をされた。
その笑顔に可愛いと思ってしまう自分が少々憎らしいし恥ずかしいが、今は紛れもなく授業中。
今ここで見つめあってるのが周りにバレたらみんなに茶化されるのは分かりきっている事だ。
それでも彼女の可愛さに悶えてしまいそうになる。授業をサボって遊んでいる彼女をいつまでも見つめていたいと思ってしまう。
そんな気持ちを抑えて誤魔化すように黒板に目を逸らすと彼女が口を尖らした気配を感じた。
───まずい。
嫌な予感がした俺はちら、と恐る恐る隣を見なおす。
すると先ほどまでの笑顔は何処へやら。一瞬にして不貞腐れた彼女と目があう。
授業中だから、とか。周りに人が居て恥ずかしかったから、とか。
そんな事を伝える間も無くすぐにそっぽを向かれてしまった。
俺の経験上このままでは彼女に一日拗ねられたまま放課後を迎えることになる。そうなるともう後は最悪だ。
一緒に帰ろうと提案しても拒否をされ、かと言ってそれを避けるようにそっとしておくと夜の電話でもっと荒れるのは目に見えていた。
それだけはどうしても避けたい俺は慌ててノートに小さく落書きをしはじめる。
紙の上を芯が走る音。教科書を捲る音。BGMの様に聞こえる先生の声。そして時折感じる彼女の視線。それらを全て無視して書きあげたものを彼女に見せる。
「……ねぇ」
「なに。授業中でしょ」
「ほら見て」
周りの目を盗んでノートを出来る限り彼女の方に寄せて落書きを見せてあげる。
落書き……もとい、彼女の真似で書いた相合傘はお世辞にも可愛い形とは言えず、書きなれてない彼女の名前は少しだけ傘からはみ出ていた。
彼女はそれをしばらく睨んだ後、少しずつ表情が和らいでいきそのまま小さく笑った。
「書いたの?」
「お揃い」
「お揃いって……私の名前ズレちゃってるじゃん」
「……恥ずかしかったのか避けられちゃったんだよ」
俺の返しに耐えれなかった彼女が思わず吹き出す。その瞬間クラスメイトが一斉にこちらに顔を向ける。
それはもちろん先生も同じで。こちらを睨んだ先生は何故か俺だけを注意した。
周りに笑われつつ慌てて俺は先生に頭を下げて謝罪をする。
その間も彼女は肩を震わせて必死に声を抑えていたのは隣を見ずとも分かっていた。
正直俺だけ叱られたのは不服だったけど、それでも彼女と放課後を仲良く過ごせるなら安いもんだと思ってしまうのはきっともう手遅れなんだろう。
先生が黒板と向き合い直すとすぐさま彼女が俺の肩を指で叩く。
「ごめんね退くん」
「いや、俺の方こそごめんね」
「ううん。それ、後でちゃんと見せてもらうね」
「もちろん」
お互い小さく頷くと今度こそ俺たちは黒板と向き合うことにした。
俺は頑張って授業に集中しようとするも一切頭に入らず、ただ彼女の機嫌が直った事への安堵と喜びで頭が埋め作れされていた。
放課後まであと一時間ほど。その間俺はノートの隅の拙い傘を見つめながらそればかりを考えていた。
若干の眠気と一緒に受ける午後の授業。
隣に座る彼女がそう言って見せてきたのはノートの隅に書かれた相合傘。
可愛らしい文字とピンク色で書かれてる名前はもちろん俺たち二人の名前。
とりあえずノートと彼女を交互に見やると彼女の表情が自慢げになっていく。
「授業中に書くもんじゃないだろ」と小声で返すと誤魔化すような笑い声で返事をされた。
その笑顔に可愛いと思ってしまう自分が少々憎らしいし恥ずかしいが、今は紛れもなく授業中。
今ここで見つめあってるのが周りにバレたらみんなに茶化されるのは分かりきっている事だ。
それでも彼女の可愛さに悶えてしまいそうになる。授業をサボって遊んでいる彼女をいつまでも見つめていたいと思ってしまう。
そんな気持ちを抑えて誤魔化すように黒板に目を逸らすと彼女が口を尖らした気配を感じた。
───まずい。
嫌な予感がした俺はちら、と恐る恐る隣を見なおす。
すると先ほどまでの笑顔は何処へやら。一瞬にして不貞腐れた彼女と目があう。
授業中だから、とか。周りに人が居て恥ずかしかったから、とか。
そんな事を伝える間も無くすぐにそっぽを向かれてしまった。
俺の経験上このままでは彼女に一日拗ねられたまま放課後を迎えることになる。そうなるともう後は最悪だ。
一緒に帰ろうと提案しても拒否をされ、かと言ってそれを避けるようにそっとしておくと夜の電話でもっと荒れるのは目に見えていた。
それだけはどうしても避けたい俺は慌ててノートに小さく落書きをしはじめる。
紙の上を芯が走る音。教科書を捲る音。BGMの様に聞こえる先生の声。そして時折感じる彼女の視線。それらを全て無視して書きあげたものを彼女に見せる。
「……ねぇ」
「なに。授業中でしょ」
「ほら見て」
周りの目を盗んでノートを出来る限り彼女の方に寄せて落書きを見せてあげる。
落書き……もとい、彼女の真似で書いた相合傘はお世辞にも可愛い形とは言えず、書きなれてない彼女の名前は少しだけ傘からはみ出ていた。
彼女はそれをしばらく睨んだ後、少しずつ表情が和らいでいきそのまま小さく笑った。
「書いたの?」
「お揃い」
「お揃いって……私の名前ズレちゃってるじゃん」
「……恥ずかしかったのか避けられちゃったんだよ」
俺の返しに耐えれなかった彼女が思わず吹き出す。その瞬間クラスメイトが一斉にこちらに顔を向ける。
それはもちろん先生も同じで。こちらを睨んだ先生は何故か俺だけを注意した。
周りに笑われつつ慌てて俺は先生に頭を下げて謝罪をする。
その間も彼女は肩を震わせて必死に声を抑えていたのは隣を見ずとも分かっていた。
正直俺だけ叱られたのは不服だったけど、それでも彼女と放課後を仲良く過ごせるなら安いもんだと思ってしまうのはきっともう手遅れなんだろう。
先生が黒板と向き合い直すとすぐさま彼女が俺の肩を指で叩く。
「ごめんね退くん」
「いや、俺の方こそごめんね」
「ううん。それ、後でちゃんと見せてもらうね」
「もちろん」
お互い小さく頷くと今度こそ俺たちは黒板と向き合うことにした。
俺は頑張って授業に集中しようとするも一切頭に入らず、ただ彼女の機嫌が直った事への安堵と喜びで頭が埋め作れされていた。
放課後まであと一時間ほど。その間俺はノートの隅の拙い傘を見つめながらそればかりを考えていた。
1/1ページ
