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~そして終結へ…~シジフォスside

「やれやれ……童虎も相変わらずだな」
「シジフォス……!」


そう――苦笑を浮かべながらシジフォスが立っていたのだ。


「シジフォス、どうしよう……」
「レグルスは獅子宮に戻っていろ。後は俺が何とかしよう」
「わ、わかった……」
レグルスはシジフォスの言葉に従い、己が守護する獅子宮へと戻って行った。


「其処までにしてくれないか童虎?」
「ぬ、シジフォス……何故お主が?」
シジフォスは童虎の脇を通り過ぎるとテンマを後ろから抱き締める。

「なっ!?」
「し、シジフォス……!!」
童虎は目を見開くが、テンマは赤くなるだけで拒む様子を見せない。

「これでわかったか?」
「ま、まさかお主が……」


童虎の言葉にシジフォスは悪戯めいた笑みを浮かべる。
「ふふ……だったらどうする?」
「し…シジフォス放して…恥ずかしい……」
耳まで真っ赤になっているテンマの様子に、シジフォスは抱き締める力を更に強くする。

「放さないよテンマ……それに、童虎は知りたがっていたからな」
「だ…だけど……!!」
「……」

……童虎はただ立ち尽くしている。


「……桃色の小宇宙が見える」

突然、童虎の背後でアスミタがボソリと呟く。

「アスミタいつの間に!?」
「ついさっきだ。瞑想の最中に何やら騒がしい小宇宙を感じたので来てみれば……あの二人はまたいちゃついているのか」
「また……?」
首を傾げる童虎にアスミタは心外だといった様子で言った。


「知らなかったのか?あの二人はかなり前から付き合っていたのだぞ?」
「何とっ!?」
ぎょっとした様子で童虎は二人を見る。


「女の子のテンマも可愛かったけど、やっぱり今のテンマが一番可愛いよ」
「ば、馬鹿……///」


……今ならアスミタの言う桃色の小宇宙が見えそうだ。


だが、認めたく無い現実に童虎は立ち尽くしているだけだ。


「往生際が悪いぞ童虎……」
「な、放せアスミタ!!」


見かねたアスミタが童虎を天秤宮まで引きずって行った。


「……テンマ、人馬宮に来ないか?久しぶりにゆっくり話がしたいんだ」
「あ…あぁ……」

シジフォスはアスミタが童虎を連れて行ったタイミングを見計らって、テンマを人馬宮へお持ち帰りした。


それから先、何があったのか?


それは、二人以外に知る者はいない―――




ちなみに、レグルスの言葉の続きは「シジフォスがそう言ってたから」だそうだ。
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