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聖闘士達がクトゥルフ始めたようです

カノン「明けましておめでとう!!話を始める前に、ちょっとしたお知らせだ。」



カノン「この度、俺達が呟くアカウントを作ってきた。まだ始めたばかりの上、くだらない事しか呟かないかもしれないが、興味がある奴は調べてみてくれ。「クトゥルフやってる聖闘士達」というのが俺達のアカウントだ(ID→@Coc_saints)」







ミロ「あけおめー!!……あれ、カノンは?」

アフロディーテ「正月海界に行ってる間に何かあったようでね…新しいクトゥルフの本を探しに行ったよ」

カミュ「その間は、アフロディーテがシナリオを進めてくれるそうだ」

アフロディーテ「シナリオ本は此処にあるから、あらかたの質問には答えられる…と思うよ」

サガ「全く…愚弟め……新年早々騒がしいな」

ムウ(海界で何があったのでしょうね……?)

アフロディーテ「さぁ、前回あんな終わり方だったけれど質問はまとまったかい?」

シュラ「あ、あぁ…あらかたな」

アイオリア「ムウとカミュがあらかた考えたようなものだが……」

アフロディーテ「だと思っていたよ……それじゃあ、ロールプレイを始めようか」


☆ ☆ ☆


「ち、違うんです…これは、これは…佐比売党(さひめとう)から命令されて…わ、私は……」
カタカタと小さく震えながら、西垣は振り絞るように声を出した。
「さひめとう?何だそれ?」
聞きなれない名前に、ミロは首を傾げる。
「私に経済援助をしてくれた団体です……」
青ざめた表情のまま、西垣は言葉を続ける。
「どんな活動をしているのか分からないですけど、宗教的な団体なのは間違いないかと……」
「……今までにも、このような事をしてきたのか?」
「い、いいえ、こんな事を依頼されたのは、これが初めてです!!」
西垣は必死の形相で弁解した。
その時、怒りをにじませるアイオリアの横で、すやすやと眠る楓を抱えたムウが静かに訊ねた。
「……という事は、内容は兎も角、今までにも依頼自体は受けた事があるのですね?」
「…は、はい…経済援助を交換条件に、室井細胞の研究や管理についての依頼を主に…今回みたいに、見ず知らずの女の子にこんなおぞましい事をするなんて初めてで……」
「おぞましい事と知りながら、こんな事を行ったのか……報酬が余程良かったのか?」
シュラが剣呑な眼差しで、西垣を睨んだ。
「…ど、どうしてもお金が欲しくて…三百万の報酬に、目がくらんで……」
「……今回の依頼を指示されたのは、私達が大学へ行った時なのか?」
サガは、西垣を静かに見据える。
「…はい…あの時、サンプルの室井細胞が突然活性化した事の報告を行おうと一人で部屋を片付けるふりをして佐比売党に連絡をしたら、このような依頼を突然……」
サガは薄々感づいていたのか、「やはり、あの時に…」と心の中で呟いた。
「連絡を取っているという事は、連絡先を知っているのだな?」
カミュは表情を変えずに、言葉を続ける。
「その佐比売党の拠点の場所も知っているのか?」
「い、いいえ…連絡先の携帯番号は知っていますが、喫茶店とか、ショッピングモールのフードコートとかでしか会った事が無くて……」
「……はっきりした連絡先を知っているのは、一人だけなのですか?」
楓を起こさないように気を付けながら、ムウが再び訊ねてくる。
「はい……あ、でも、昨日儀式の説明をしに来た時は、いつも会っている女の人とは別に、男の人が来ました」
ただ…と、西垣は表情を曇らせた。
「その人…夏なのにコートを着込んで、フードまでかぶっていて…この白無垢の仮面も付けていたから、顔も分からなくて……」
それに…と、西垣は言葉を続ける。
「声が、古いラジオを通して聞こえてくるような…もしかしたら、正体を隠す為にボイスチェンジャーか何かを使っているんじゃないかと……」


☆ ☆ ☆


カミュ「成る程ソイツがラスボスか」

カノン『まだそうと決まった訳じゃねぇだろ!!』

ミロ「え、カノン!?」

サガ「小宇宙通信で突っ込みとはご苦労な事だな、愚弟」

カノン『お前達の台詞は一応アフロディーテ経由で聞いているからな……』

サガ「何でもありだな」

カノン『何を今更、それが小宇宙というものだろう』

シュラ「真顔のカノンが目に浮かぶな……」


カノン『まぁ、アフロディーテが答えられない質問が来たら小宇宙通信で俺がこうして答えるから、それを伝えようと思ってな』

シュラ「な、成程……」

ムウ「続きをお願いしますアフロディーテ(しれっと)」

アフロディーテ「あ、あぁ……」

カノン『流石にその反応は寂しいぞ』


☆ ☆ ☆


「……では、その佐比売党は楓の事を知っているという事なのか?」
「それは…多分、違うかと……」
怪訝そうなシュラの視線に怯えながらも、西垣は必死に言葉を繋ぐ。
「あの人達は、楓ちゃんの事を『巫女』って呼んでいました……楓ちゃんに似た子を知っているんじゃないかと思うんですけど……」
「巫女……?」
ムウはその言葉に首を傾げる。
調べた情報が正しければ、楓はごく普通の家庭の子供だ……巫女と呼ばれる血筋でもない。
「巫女と接する時には、絶対に目を合わせない事…可能ならば「白無垢の仮面」を付けて接するように…そう言われて、このお面を渡されたんです」
西垣の視線は、机の上に置かれた奇妙な面へと向けられる。
「……その面を付けて貴女が行ったあの儀式は、一体何の意味があるのです?」
静かに…だが、怒りを孕んだムウの声に、西垣は肩をすくめる。
「わ、私にもわかりません…ただ、あのおぞましい儀式を行えば、楓ちゃんが睡眠状態に陥るから、そこで「繭がどこにいらっしゃるのか」を聞き出せと……」
「繭、ですか?」
「はい……」
西垣は、説明された時の事を思い出しながら言葉を紡ぐ。
「その繭がどんなものか分かりませんが…佐比売党の人がその繭の事を口にする時、やけに丁寧な言葉遣いをしていました…身分の高い人について話すような……」
「…まさか、あの時楓が唱えていた言葉が、その繭の場所だと……?」
「い、いいえ、違うと思います…繭が何処にあるのか…聞き出せなかったので……」


☆ ☆ ☆


サガ「…これで質問はあらかた終わったが……」

カノン『…取り敢えカミュとムウは二度と同じ卓にしないと宣言する』

アフロディーテ「この二人が全て聞き出したようなものだからね……」

カミュ「最後に、西垣と連絡を取っていた奴の連絡先は分かるか?」

ムウ「出来れば、西垣のステータスも教えてもらえますか?」

アフロディーテ「連絡先のメモ…名刺で良いかな、名刺を渡してくれるね。そこには『杉浦真紀子』という名前が書かれているよ、職業は弁護士と書かれている事も分かるね。西垣のステータスは以下の通りだ」


西垣美香(28歳)(シナリオ本の名前は西垣美穂だが、名前を変更している。ステータスは同じだぞbyカノン)


STR9  CON13  SIZ10  INT15  POW14  DEX13
APP15  EDU19  正気度52  耐久力12  DB±0
技能:オカルト45%  科学60%  クトゥルフ神話7%  心理学65%
生物学81%  図書館75%  ほかの言語(英語)41%  薬学41%


アフロディーテ「これ以外の技能は初期値だからね」


サガ「心理学が65もあったとは……」

カノン『話の閲覧者には一回だけ心理学の数値見せたかもしれんが、まぁ良いだろう』

ミロ「……神話技能が何気にある件について」

カミュ「気にしたら負けだ」

シュラ「だが、これからどうするんだ?西垣はあまり重要そうな立場に思えないが……」

サガ「…アフロディーテ、その佐比売党という組織については探索者が何か知っている事は無いか?」

アフロディーテ「思い出すなら歴史で…と言いたい所だけど、今の時代はネットで何でも分かってしまうからね…図書館に成功すれば、情報を開示しようかな」

シュラ「図書館なら、誰かしら成功するだろう」

サガ「では……」


〈全員で図書館〉

ムウ(85)→65(成功)

サガ(65)→55(成功)

アイオリア(25)→29(失敗)

ミロ(25)→80(失敗)

シュラ(25)→39(失敗)

カミュ(75)→16(成功)


アフロディーテ「初期値組が見事に失敗だね……」

アイオリア「むぅう……」

シュラ「カミュ達が成功しているから問題は無いが……」

ミロ「……ファンブルじゃないだけマシか」

アフロディーテ「そういう事……じゃあ、佐比売党についての情報を開示しようじゃないか」

・佐比売党について

明治から昭和初期にかけて、佐比売党という名前の日本の鋼鉄業界における互助会(財閥による談合のための寄り合い)があった。
当時の日本において鋼鉄は花形産業であり、佐比売党は政界にも影響力を持っていた組織であった。
ただし、昭和初期になると自然消滅しており、戦後の記録はない。
また佐比売党には宗教色の強い一面があり、信憑性の低い噂として彼等が天狗と通じて、組織の運営に巫女の信託を利用していたという噂があった。
その信託の場は、現在の銀座にあったらしい。


アフロディーテ「因みに、西垣はこの情報を全く知らないからね」

シュラ「こんなにも怪しい組織の事を何も知らずに関わりを持っていたというのか……」

ミロ「て、天狗?天狗って日本のようかい、だったか?本当に天狗と関わりがあったのか?」

ムウ「何かしらの神話生物でしょうけれど…明治から昭和初期…ですか……」

カミュ「巫女の信託……か」

サガ「銀座に何か痕跡があるのだろうか……?」

カノン『…(良いぞもっと悩め)』

シュラ「問題はこれからどうするかだろう?これ以上の情報は今の段階では無い訳だし……」

アイオリア「むぅう…!!えぇい面倒!!その佐比売党とかいう組織に直接連絡をすれば良いではないか!!」

全員『・・・・・』

ミロ「それもそうだな、これ以上考えても仕方あるまい!!」

ムウ「おやめなさい…と言いたい所ですが……止めても無駄でしょうね……」

カミュ「佐比売党の連絡先は分かったからな、時には思い切った行動も必要だ」

シュラ「…それもそうだな……西垣の名前が効くかどうか分からないが、連中に話を聞いた方が良いかもしれんな」

サガ「…それ以外の事もいまいち思い浮かばないからな……」

アフロディーテ「…え、えっと……じゃあ、佐比売党に連絡を取るという事で良いかな?」

サガ「そ、そうだな」

アフロディーテ「……ちょっと待っててね」

アフロディーテ(カノン、このまま佐比売党に連絡を……っ!?)




アフロディーテ「カノンの小宇宙が…消えた……!?」

PL一同『……は!?』





カノン「…ごふっ……」

店員「お、お客様あああああ!!?」



※本を探していたお店で血を吐いて倒れてました※
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