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聖闘士達がクトゥルフ始めたようです

ムウ「サガ、前回私が依頼を受けていた時に其方で何があったのです?」

サガ「あ、あぁ…実は……」


~サガの回想~


サガ「(適当に…と言われてもな……)……アフロディーテ、楓は今どうしている?」

アフロディーテ「今西垣の隣に移動してお絵かきしているね」

サガ「……私の方は見向きもしないのか(しょぼん)」

アフロディーテ「さ、サガ、西垣はサングラスを掛けている訳じゃないんだよ?」

サガ「…サングラスを掛けていないのに西垣に懐いていると…?目星か何かで西垣の行動や見た目に気付けないだろうか?」

アフロディーテ「そうだね…サガは心理学も持っていたね。今回は私が心理学で振って、出た数値で情報を教えよう」

サガ「心理学の結果は分からないのだったな…少々不便な……」

アフロディーテ「今回は非公開にしているけど、心理学をオープンダイスで振るかはその卓のKP次第だからね……じゃあ、振らせてもらうよ」


〈心理学(結果はKPしか分からない)〉

サガ(85)→80(成功)


アフロディーテ「(どうにか成功か…)そうだね…サガは、西垣が楓の方にあまり視線を向けていないように感じたね」

サガ「(む…?)その事について、西垣に聞いても?」

アフロディーテ「あぁ、答えてくれるよ。『警戒心の強い子の相手をする時は、目を合わせないのがコツ』だと説明してくるね」



サガ「…という事があったのだが……」

ムウ「怪しいですね(キッパリ)」

カミュ「あぁ、怪しい(キッパリ)」

サガ「だ、断言したな二人共……」

ムウ「そんなコツある訳ないでしょう……西垣は要注意人物と見ても良いですね」

カミュ「ムウに同意だ。皆、西垣に心を許すな」

サガ「ど、どうしたんだ二人共……」

シュラ「サガ…二人の共通点を思い出してみてくれ……」

サガ「共通点…?二人共弟子がいるぐらいしか……あっ(察し)」

シュラ「そういう事だ……(はぁ)」

ミロ「カミュがそう言うなら分かった!!(←よく分かってない)」

アイオリア「今やる事はムウの受けた響子達からの依頼だろう?西垣はどうするんだ?」

ムウ「…西垣に楓を預けるのも不安です…調査に行くにしろ、同行してもらうしかありませんね」

シュラ「その前に…カノン、ちょっと良いか?」

カノン「何だ?これからの行動決まったか?」

シュラ「いや…アイオロスに連絡は可能か?ペットの失踪について何か警察に届け出が無いか知りたい」

カノン「その事か…ふむ…特にロールは良いだろう。楓がムウの所に来た日を境に、日比谷で犬が行方不明になる事件が多数起きている事を教えてくれるぞ」

シュラ「犬だけか……?」

カノン「あぁ。警察の方は、同じ犯人の仕業じゃないか、って事で一応調査はやっているらしいな」

ムウ「…どの道、私達の方で原因を突き止めなければいけませんね……」

シュラ「そうだな…だが、大勢で動いても……」

サガ「事務所に待機する組と、公園に向かい調査を行う組に分かれよう…心理学を持つ私かカミュがムウに同行すべきだと思う」

ムウ「そうですね…それに、戦闘が起きた時の事を考えると……」

シュラ「今回は俺がムウに同行した方が良いんじゃないか?俺の探索者の職業は警察だ……警察手帳を見せれば説得しやすくなるかもしれん」

ムウ「それもそうですね……」

ミロ「俺も行きたい!!」

ムウ「大人しく留守番してなさい(キッパリ)」

ミロ「(´・ω・`) (しょぼーん)」

アフロディーテ「えっと…決まったかな?(汗)」

カミュ「サガとアリオリアとミロは事務所で待機、何かあればいつでもムウ達に合流出来るようにする」

サガ「わ、私はまだ動けるぞ……!?」

カミュ「私のPCの方がSAN値が高い。探索は私に任せてくれないだろうか?」

ムウ「近所の公園なら、車を使うまでもないでしょうし…私とシュラ、カミュが公園に調査に行きます。勿論楓も連れて行きますよ」

カノン「(やっぱりそうか…)西垣もムウに同行したいと言ってくるが、どうする?」

ムウ「構わないですよ(にこり)」

カノン「(あ、絶対警戒してるこれ)じゃあ…公園に到着した辺りからロールプレイ開始するぞ」

アフロディーテ「じゃあ、サガ達は隣の部屋に移動しようか」

サカ「…了解した……何かあればすぐ呼んでくれ」

ムウ「勿論ですよ」



☆ ☆ ☆


その公園は、近隣の住人にとってはちょっとしたジョギングのコースだったり、犬の散歩のコースだったり、子供達や主婦の憩いの場として活用されている。
「この近辺で間違い無いのですが……」
楓の手を握っているムウは、周囲を見回す。
夏休みの時期という事もあって、普段の休日よりも多くの子供が遊んでいる賑やかな公園だ。
「……」
「……楓?」
ふと楓の様子を見てみると、楓は公園の遊具を見て目を輝かせている。
「楓ちゃんも遊びたいの?」
「……」
優しく問い掛ける西垣の言葉に、楓は小さく頷く。
「でも…おかあさんのじゃましちゃう……」
「…ふぅ…カミュ、シュラ……」
ムウは溜め息をつくと、カミュとシュラに申し訳なさそうな視線を向ける。
「分かった…子供は外で遊ぶ事が仕事だからな」
「聞き込みは俺達に任せろ」
二人は頷くと、三人から離れた。
「楓、ブランコに乗りますか?」
「!!うん!!」
ムウが頭を撫でると、楓はぱぁっと満面の笑顔を浮かべる。
「西垣さんも、ご同行を願えますか?」
「は、はい」


☆ ☆ ☆


カノン「案の定、といった感じだな……」

シュラ「ムウと分断されるが……何か俺達が分かる情報はあるか?」

カノン「残念だが無いな……最近、犬の散歩をする人が少なくなったとかそんな程度の情報しか無いぞ」

カミュ「今は犬だけ、か…被害が拡大する前に防ぎたいものだが……」

カノン「(あ、今ならあのイベントが出来なくもないか)カミュとシュラ、悪いが目星を頼む」

ムウ「私は無いのですか?」

カノン「あぁ、先ずは二人だけで頼む」

カミュ「?分かった」


〈目星〉

カミュ(55)→33(成功)

シュラ(65)→71(失敗)


シュラ「し、失敗か……」

カミュ「成功したが…何が分かるんだ?」

カノン「あぁ、二人はムウと楓からちょっと離れた場所に犬のような生き物がいる事に気付くぞ」

シュラ「奴か……」

ムウ「やはり…あの泥が私と楓を見守っているのですね……」

カミュ「…得体の知れない生き物に見守られたくは無いな……」

カノン「言ってしまうと、ムウは自動成功するぐらいの距離だからその犬の事に気付いてるって事になるぞ。それ以上近寄って見るならSAN値チェックだが」

ムウ「目星が不要というのはそういう事ですか……」

カノン「…そうだな…SAN値チェックせず追加で情報を得るなら、アイデアだな」

ムウ「アイデアですか……?」

シュラ「嫌な予感しか無いが……」

カミュ「振るしか無いだろう……これは、私とムウだけか?」

カノン「カミュが教えたって事にすればシュラも振れるぞ?」

シュラ「……なら、俺も一応参加しよう」

カノン「じゃあ、全員でダイスロールだ」



〈アイデア〉

ムウ(85)→(58)成功

カミュ(90)→88(成功)

シュラ(70)→96(ファンブル!!)


シュラ「…………(絶句)」

カノン「ちょwwまじかよwwwこんな所でファンブルとかwwww」

シュラ「今凄まじくカノンを斬りたい」

ムウ「落ち着きなさいシュラ…カノンを斬った所でどうにもなりませんよ」

カノン「この勢いで全員一回ずつファンブルが出れば最高だがなwwwww」

カミュ「その時はこのダイスをシャカに頼んで除霊してもらおう」

カノン「何それこわい」

ムウ「……それで、シュラはどうなってしまうのです?」

カノン「そうだな…うぅむ……」

カミュ「KPも頭を抱えるとは……」

カノン「どうするかな…(まてよ…この結果なら…あのイベントが出来る、か?)」

ムウ「カノン?」

カノン「(……えぇい面倒!!)では結果だ。ムウとカミュ、お前達はその犬のようなものの首の辺りに首輪のようなものが見えた気がするな」

カミュ「嫌な予感しかしないな」

ムウ「同感です……」

カノン「で、ファンブルを出したシュラだが……」

シュラ「……(汗)」

カノン「覚悟しておくように(とっても良い笑顔)」

シュラ「っ!?」

カノン「シュラ、お前は犬のようなものをどうするかムウに聞こうとして近寄った途中で、前のめりにこけてしまう」

カミュ「む、つまりムウを押し倒したという事か」

カノン「字面だけだと腐女子が歓喜しそうだが……ともかく、シュラはムウを巻き込んで転倒してしまう。シュラにダメージは無いが、突然の事で衝撃をそのまま受けてしまったムウは、頭を強く打ってしまうだろうな」

ムウ「え、それは……」

カノン「此処で、ムウには1D3のダメージロールとショック判定をしてもらうぞ。CON×5以下の数値を出さなければ意識を失うから気を付けろ」

シュラ「す、すまないムウ!!」

ムウ「せ、成功すれば良いだけです……先ずはダメージロールですね」


〈ダメージロール〉

1D3→1

ムウ 耐久12-(ダメージ1)=残り耐久11


カミュ「次はCON×5だな」

ムウ「55以下ですか…少々厳しいですね……」


〈ショック判定(CON×5)〉

ムウ(11×5=55)→(93)失敗


ムウ「一歩間違えればファンブルじゃないですか……」

カノン「残念だったなwww打ちどころが悪かったようで、ムウは気絶してしまったな」

ムウ「…ファンブルでないだけマシと考えましょう……」

カミュ「それもそうだな……カノン、ムウに医学ロールだ。この場合、失敗しても応急手当を連続して振れるか?」

カノン「そういえば、カミュ何故か応急手当と医学を両方持ってたな……まぁ、医学に失敗したらそのまま応急手当振っても良いぞ」

カミュ「よし……では早速」

カノン「その前に、イベント発生だ(にやり)」

三人(((悪い顔してる…絶対碌でもない事が起きるな(ますね))))



☆ ☆ ☆


「おかあさん!?」
シュラを押し退け、楓は気絶したムウの身体をゆさぶる。
「頭を打ったようだ……あまり動かさない方が良い」
ムウの傍に近寄り、容体を診たカミュが楓を制止させようと試みた。

……だが、楓の様子にカミュは息を呑んだ。

「…あなたが…おかあさんを……」
楓は、シュラに怒りと憎悪の眼差しを向けていたのだ。
「ゆるさない!!」

その声に応じるように、シュラの眼前に黒い『何か』が飛来した。

表皮が黒い泥のようなものに覆われた、烏だ。

それも、1羽ではなかった。

「きゃあああ!!」
「何っ!?」

突然響いた悲鳴に、シュラとカミュは周囲を見渡す。


同じように、黒い泥に覆われた複数の烏が、公園にいた人間を無差別に襲っていたのだ。


☆ ☆ ☆


カノン「さぁ、先ずはSAN値チェックだ。気絶しているムウはやらなくても良いぞ……あ、シュラはこれが初のSAN値チェックになるのか」

シュラ「………(真っ青)」

カミュ「くっ…ファンブルでこのようなイベントを引き起こすとは……」


〈SAN値チェック〉

カミュ(84)→04(成功)

シュラ(65)→30(成功)


カミュ「(どやぁ)」

カノン「SAN値チェックじゃなかったらクリティカルとか……」

シュラ「せ、成功した……(ほっ)」

カノン「成功なら減少は1な……これでSAN値削れてないのはアイオリアとミロだけか」

ムウ「あの二人なら最後まで減らなそうですけどね」

カノン「確かにな……さて、これからどうする?烏は勿論カミュにも襲い掛かってくるぞ」

ムウ「直ぐに私を起こしてください。SAN値チェックは避けられませんが、この状況を変えなければ」

シュラ「……カミュは医学でムウを起こすんだ。その間は、俺がカミュを庇いながら烏と戦う」

カミュ「……分かった」

カノン「じゃあ、次回は名状しがたい烏とシュラの戦闘開始といくか……まさか、戦闘突入出来るとは思わなかったな」

シュラ「本当にすまない……」

カノン「気にする事は無いぞシュラ、お陰でこのイベントが組めたからロールプレイの多いこのシナリオでは展開に助かってる」

カミュ「そんなにロールプレイが多いのか?このシナリオは……」

カノン「というよりは、KPのアドリブ力が試されるシナリオだな…因みに、カルトナウに記載されている目安の時間は、探索者の作成時間を含まない場合6時間程度となるらしい」

ムウ「そんなシナリオを私達はやっていたのですか……」

カノン「神話生物と戦うだけがクトゥルフじゃないって事を脳筋達に教えたかったからな(真顔)」

ムウ「納得しました」


リア&ミロ「「へくしっ!!」」

サガ「風邪か二人共?」

アフロディーテ「温かいお茶でも淹れようか(隣でカノンが何か言ったんだろうけど……)」
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