ygo(吹雪受け)

睡眠不足

2025/04/28 21:55
亮吹
 明らかに寝足りないのに目が冴えちゃうときってあるよね。今まさにそんな感じで、不服だけれどもう二度寝できる気もしないから諦めて目を開けた。

「え。」

 そんな僕を待っていたのは天井でも壁でも枕でもなくて、視界いっぱいのオーシャンビューならぬカイザービュー。

「おはよう吹雪。」
「……おはよう、亮。何してるんだい。」

 よくこの状況で平然と挨拶できたものだよ。あと20cmもない、超至近距離。
 付き合ってるとはいえ寝込みを襲うのはどうかと思うよ僕は。
 まあ、おはようのキスは甘んじて受けとめてあげるけどね。唇とほっぺと瞼にキスした亮は、今度は僕の髪を撫でる。

「すまない、起こすつもりはなかったんだ。」
「へえ?眠り姫の呪いですら、キスで解けちゃうのに?」

 寝起きとは思えないほどのキレのある返答に、亮の眉はハの字を描いた。

「いや、キスするつもりもなかったんだ……。」
「へぇ〜?じゃあどんなつもりだったんだい?」

 困ったり焦ったりしている亮はやっぱり可愛い。普段は機械族みたいなのにね。
 抑えられずにやにやしながら詰め寄ってみると、あっさりと観念した亮はホントの事を言う。

「少し早く起きてしまったから、ただ見てたんだ。」
「僕の顔を?」
「ああ。」
「なんで?穴でも開けるつもりだったのかい?あんな近くでじっと見つめて。」
「いや、吹雪の寝顔が可愛かったから。」

 ん?求めていたのとちょっと違う返答だ。胸キュンポイント保留!

「可愛い〜?麗しいとか美しいじゃなくて?それか格好いいとかさぁ。」

 なんとも納得いかない。だって僕は格好良く美しく麗しい男なんだから。まぁ可愛いってのが褒め言葉だと分かってはいるんだけどね。僕もさっき亮のこと可愛いって思ったし。

「悪いが譲れないな。あの寝顔は可愛い、だ。」
「えー、どんな顔して寝てるの僕。口開いてた?」
「とにかく可愛かったんだ。これは間違いない。いや、普段のお前も勿論可愛いんだが。」
「可愛い、ねぇ……。なんていうか、こう……まぁ、キュートか。キュートなら分かる。確かに僕はキュートさ。」

 僕の返答に満足したらしい亮から、今度は額に口付けが降ってくる。相変わらず頭を撫でる手は優しい。
 眠いのに眠れなそうだけれどそれ以上に起き上がりたくもない僕は、亮の身体を抱き枕にして二度寝の努力をすることにしよう。

 再び唇を啄み始めた亮がそれを許してくれるなら、ね。

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