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【四十物十四の癒し会編】
タイヤ引きから翌日。
全身が筋肉痛で階段もロボット歩きの六花は、商店街のベンチでぐったり。
そこへ手を振りながら近づく背の高い男――四十物十四。
「やあやあ!六花さん!昨日も修行してきたみたいっすね?」
「っ!十四くん!いやぁ、もう、足が…棒です…」
「ですよねぇ…自分も、何度空却さんにぶっ倒されかけたか…」
お互いの“空却修行被害談”で意気投合し、笑い合う二人。
「今日は、自分が癒しの時間を提供するっすよ!」と十四が案内したのは、小さな喫茶店。
ふわっと香るコーヒーの匂いと、静かな音楽。
「ここ、落ち着く…」
「でしょ? こういう場所、大事っすよ」
ケーキセットを頼み、湯気の立つカフェオレを前に、十四がふっと笑う。
「……空却さんって、優しいっすけど、やっぱちょっと容赦ないっすよね」
「うん…優しさとスパルタを同じ袋に入れて振り回しながらぶん殴られてる感じ」
二人してクスクス笑いながら、甘いケーキを分け合う。
「でも…あの修行、意外と効くっすよ」
「そうなの?」
「ほら、自分も…少しだけ体力ついたっすから」
その笑顔に、六花の胸がじんわり温かくなる。
「…そうかも…私も、ちょっとだけ…体力着いた気がしてる」
十四はふふっと笑い「じゃあ、次の修行までにこの店の全メニュー制覇っすね!」と笑いながら、のんびりと午後を過ごした。
┈┈┈┈⿻*.·
十四との癒し会から数日後。
六花が商店街を歩いていると、背後から低い声が飛んできた。
「おい、ちょっと待て」
振り向くと、スーツ姿の天国獄が腕を組んで立っている。
「お??獄さんだ!!こんにちわ!」
「おう!元気そうだな、でだ……お前、この前、ケーキ食ってたらしいな?」
「……ん、?」
「十四から聞いたんだよ。『空却さんの修行後にケーキで回復したっす』ってな」
十四ーーーー?!!!(心の中で絶叫)
「せっかく空却にしごかれてんのに、糖分で台無しにしてどうすんだよ」
「い、いや…ちょっと…ご褒美的な…」
「甘ぇこと言ってんじゃねぇ」
眉間にシワを寄せて説教モードの獄さん。
が、次の瞬間、ため息をつきながらコンビニ袋を差し出してきた。
「…まぁ、甘いもんもたまには食べたくなるよな…これは低糖質のやつだ。食え」
袋の中には、ゼロカロリーゼリーやプロテインバー。
「……獄さん、なんだかんだ優しい…」
「優しいんじゃねぇ、管理だ管理」
口ではそう言いながら、歩調を合わせて一緒に歩く獄さん。
最後には「空却の修行、次は何やるか分かんねぇけど…倒れねぇようにしろよ」と、
ぶっきらぼうな声で励まし、六花を送り出した。
♡Fin♡
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