お酒事情(FlingPosse)
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「なぁ、聞いてくれ六花〜〜〜〜!!!」
居酒屋に入った瞬間、帝統が両手を上げて叫ぶ。
「今日っっっ!!!
オレ、競艇でっ!!大っっっっ勝ちした〜〜〜〜〜!!!!」
「えっ、ほんとに!?」
「マジマジ、ガチで!!一撃50倍!!
神様って……いるんだな……!!!」
「……その分、過去にめちゃくちゃ負けてる気もするけど……?」
「それは言わない約束だろ!?」
そうして豪快に笑いながら、
帝統はメニューを勢いよく開く。
「さぁさぁ、今日は全部オレの奢りだ!!
好きなの頼めっ、遠慮すんな!プレモルでも焼酎でも、
なんなら店ごと買う気持ちで行くぞ!!!」
「出禁になるからやめて」
「大丈夫大丈夫、人生ノリと勢い!!」
──でも。
しばらく飲み進めて、
笑いながら帝統がポツリとつぶやいた。
「……こうやって、勝った日は、
誰かと飲むのがいちばんなんだよな」
「……ひとりじゃ、つまんないもんね」
「だなぁ。
オレって、調子いい時はうるせーけど、
負けてる時は、マジで誰とも喋りたくないし……」
「……あのさ」
「ん?」
「じゃあ、今度は負けた日にも、連絡ちょうだい」
「……え?」
「その時は、こっちが奢ってあげるから。
ギャンブルに負けても、
“あんたには勝ってる女”が、隣にいるよってことでさ」
帝統が、ポカンと口を開けて──
一拍おいて、笑った。
「なにそれ、めっっっっちゃいい台詞じゃん……!!
はい、オレの負け!!惚れた!!!」
「勝手に勝って負けて惚れないで」
「うるせーっ
つーかもう、六花に全財産BETしたいくらいなんですけどー!!」
「ギャンブルじゃないんですけど、私の人生!!」
「それな?でもさ〜〜お前が笑ってくれんなら、俺の所持金がゼロになってもいいかなって……」
「うわ、急に名言言った!」
「やっば、今の録音されてたら人生終わる〜〜っ」
——テンションMAXの帝統と飲みながら、
笑って、からかって、ツッコんで……
気づけばもう、グラスもいくつめか。
そして―――
「……なぁ」
ふいに、帝統がテーブルに肘をついて、あなたのほうを見た。
さっきまでの陽気さとは違う、
ほんのり赤い頬で、だけど目は真剣。
「お前ってさ……めっちゃ、やさしいよな」
「……な、なに突然」
「んー……なんか、さ。
今日、いっぱい喋って、飲んで、笑ってさ……
“あー俺って、やっぱ運命いいとこ引いたわ”って思ったんだよ」
帝統が小さく笑って、
だけどそれは酔ったせいじゃなく、心から出たやわらかい笑みだった。
「いつもはさ、ノリでバカやって、ダイスに任せて生きてるけど……
お前といる時だけは、
なんか“こうであってほしい”って、自分で願ってサイコロ振ってんの」
「……え」
「……しらふの時には、絶対言わないけどな……」
そっと、帝統はあなたのグラスに手を伸ばして、
カラン、と音を鳴らす。
「これが酔った俺の本音ってことで、
……明日には忘れてくれてもいいからさ」
その目は、どこまでもまっすぐで。
ダイスなんかじゃ選べない、
たったひとつの気持ちを投げかけていた。
♡Fin♡
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