麻天狼のマネージャーをやらせていただいています
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ライブが終わった会場の裏。
ステージの余韻がまだ残る楽屋には、拍手と笑い声が響いていた。
片付けを終えたスタッフが「お疲れさまでした!」と次々に声をかけていく中、
麻天狼の3人は静かに円になって立っていた。
「……終わりましたね」
寂雷の低い声に、一二三と独歩が頷く。
「独歩くん、よくやり切りましたね。途中の即興ラップも見事でしたよ」
「そ、そんな……マイク飛びそうになったとき、先生が繋いでくれたじゃないですか」
「うんうん、チームプレイってやつだねぇ。麻天狼の信頼の証ってことで!」
一二三が満面の笑みで親指を立てる。
そのやり取りを、少し離れたところで見ていて胸がじんと熱くなった。
(この3人、本当にいいチームだな……)
┈┈┈┈┈⿻*.·
会場を後にして、一行は人目につきにくい居酒屋へ入った。
派手さはないが、落ち着いた照明と静かな空気が、今日の余韻を受け止めるにはちょうどいい。
「じゃ、改めて…ライブ成功に、乾杯!」
一二三が明るく声を上げる。
テーブルに並ぶのは、ウーロン茶や炭酸水、ソフトドリンクがほとんどだった。
「……先生、ほんとにいいんですか?」
独歩がちらりと寂雷を見る。
「ええ。私は飲みませんから」
穏やかに微笑みながら、寂雷は自分のグラスを持ち上げる。
中身は、ただのウーロン茶だった。
「でも、皆さんは遠慮しなくていいんですよ。今日は打ち上げですから」
「いやいや、先生が飲まないのに俺らだけってのもさ」
一二三が肩をすくめる。
「それに、素面でも十分テンション上がってるし?」
「……それ、ライブ中から言ってたよな」
独歩が苦笑すると、一二三はケロッと笑った。
「六花さんも楽しんでますか?」
寂雷がそう言って、そっと視線を向ける。
「もちろんです!でも、今日はこのあとまとめ作業もあるので」
六花が少し申し訳なさそうに言うと、
「マネージャーも無理する必要ないって」
独歩がすぐにフォローを入れた。
「今日の仕事量、相当だったんですから」
「そうそう。六花ちゃんは働きすぎ枠だから」
一二三が冗談めかして言うと、
「ちょ、そんな枠あるんですか!?」と六花が笑う。
寂雷はその様子を見ながら、静かにグラスを掲げた。
「では改めて。皆さん、本当にお疲れさまでした」
控えめな音で、グラスが触れ合う。
時間が経つにつれ、店内には小さな笑い声が増えていった。
一二三がライブ中のハプニングを楽しそうに語り、
寂雷が穏やかに相槌を打つ。
独歩は料理を取り分けながら、ふと六花に声をかけた。
「……六花さん」
「はい?」
「今日……本当に助かりました」
少し間を置いて、独歩は続ける。
「正直、ステージ前、めちゃくちゃ緊張してて。
逃げ出したい気持ち、かなりありました」
「そうなんですか?」
「……はい。でも、袖で六花さん見えた瞬間、あ…逃げたらダメだなって思って」
「ちゃんと立ってましたよ」
六花が微笑む。
「ファンの皆さん、すごくいい顔してました」
「……そっか」
独歩は照れたように視線を逸らし、グラスの水面を見つめた。
「……ありがとな」
その横で、一二三がにやりと口角を上げる。
「ねぇねぇ六花ちゃん。独歩くんさ、
袖で俺、頑張るから……見ててくれって言ってたんだよ?」
「おい! 言うなって!」
「ふふ、本当ですか?」
六花が笑うと、独歩は耳まで真っ赤にして顔を覆った。
「……だから、やめろって……」
その光景に、寂雷も思わず微笑む。
「支え合える関係というのは、簡単に築けるものではありません」
そう言ってから、ゆっくりと続けた。
「ですが、君たちは……とても自然に、それをやっている」
「先生も含めて、ですよ」
独歩が静かに言う。
「俺たち、先生がいたから……ここまで来れたんです」
一二三も、珍しく茶化さずにうなずいた。
「……ありがとうございます」
寂雷は少しだけ目を細めた。
窓の外では、夜の街が静かに光っている。
六花はそっと手帳を開き、ペンを走らせた。
麻天狼
信頼で繋がるチーム。
そして、ここから続く未来。
┈┈┈┈┈┈┈┈…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
8/8ページ
