麻天狼のマネージャーをやらせていただいています
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朝。
麻天狼の控え室には、特有の緊張と静けさが流れていた。
機材チェックの音、スタッフの掛け声、ステージの照明テスト。
六花はその全ての動きを確認しながら、スケジュール表とにらめっこしていた。
「よし、機材トラブルもなし……。音響チェックも問題なし……」
小さく呟いて、深呼吸をひとつ。
その瞬間、ドアが開く。
「おはよ、六花ちゃん!」
いつものように明るく現れたのは一二三。
ステージ衣装の金色のアクセサリーがライトに反射して、まぶしいほどに輝いている。
「今日も綺麗だねぇ、六花ちゃん。マネージャーっていうより、まるで天使のサポート係だなぁ〜」
「ふふ、口が滑らかですね一二三さん。でも今日はナンパ禁止ですよ?」
「わかってるって〜。今日は本気の麻天狼の一員として魅せる日だからね」
軽口を交わす二人を、少し離れたソファから独歩が見ていた。
「……まったく、朝から調子いいな、お前」
「緊張してるときこそ、笑顔が大事なんだよ。な、独歩くん?」
「……あー、はいはい。俺はもう心臓バクバクだよ」
「独歩さんも、きっと大丈夫です。リハの時も完璧でしたし」
六花の言葉に、独歩は少しだけ視線を逸らして「……ありがと」と呟いた。
少し遅れて入ってきたのは、白衣姿からライブ衣装に着替えた寂雷。
その姿に場の空気がふっと整う。
「おはようございます。準備は万全のようですね」
「先生こそ、リハ後に診療まで行ってたのに……お疲れ様です」
「ええ。患者さんからも“先生もライブ、頑張ってください”と。……背中を押されましたよ」
柔らかく微笑む寂雷に、一二三も独歩も自然と姿勢を正す。
そして、開演30分前。
六花は3人のマイクとイヤモニを確認しながら、最後の声かけをした。
「寂雷先生、一二三さん、独歩さん。
ここまで本当にお疲れさまでした。……あとは、麻天狼として“楽しんで”きてください」
3人が同時にうなずく。
その表情には、それぞれの想いが宿っていた。
寂雷は、チームの絆を信じる静かな覚悟を。
一二三は、支えてくれる仲間とお客さんに笑顔を届けたい想いを。
独歩は、不器用な自分なりに見ていてくれる誰かに報いたい気持ちを。
「行ってきます」
「……行ってらっしゃい」
六花は手をぎゅっと握りしめながら、舞台袖に立った。
暗転。
客席のざわめきが、静寂へと変わる。
重低音が響き、スポットライトが3人を照らした。
寂雷がマイクを握り、静かに語り出す。
「WE ARE麻天狼──」
その声がホールいっぱいに響いた瞬間、
六花の目から自然と涙がこぼれた。
(ああ……このチームの一員でいられて、本当に幸せだ)
ステージの光の中で歌う3人。
その背中を見つめながら、六花は思った。
この瞬間を、絶対に忘れない。
┈┈┈┈┈┈┈…… ᴛᴏ ʙᴇ ᴄᴏɴᴛɪɴᴜᴇᴅ
