社畜ヒロインに優しくするヒプマイ達
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会社から帰った六花は、玄関でカバンを下ろした瞬間、しばらく動けなくなった。
靴も脱ぎっぱなしで座り込んでいると、奥の部屋からスリッパの音がして、ひょっこり盧笙さんが顔を出す。
「……おー、帰っとったんか。
なんや、今日はめっちゃ疲れとる顔してるやん」
ふわっと笑って近づいてきた盧笙さんが、しゃがんで目線を合わせる。
「今日は…もうダメかも…」と弱々しく笑うと、盧笙さんはため息混じりに言った。
「ダメかも言うとる場合ちゃうやろ。ほら、立てるか?」
支えるように手を差し出し、ゆっくりリビングに連れて行ってくれる。
座らされると、盧笙さんは慣れた手つきでポットにお湯を沸かし始めた。
「今日は紅茶にしとき。カフェインちょい控えめのやつな」
甘めの香りが広がるころには、六花の肩の力も少し抜けていた。
カップを両手で持ちながら、六花は少しずつ今日のことを話し始める。
「……会議でまた、意見通らなくて。
結局残業になっちゃって、もう…なんで私ばっかりって思っちゃった」
「なるほどなぁ……」
盧笙さんは頷きながら、聞き役に徹してくれる。
茶化さず、責めず、ただ受け止めてくれるその態度に、六花の目にじわっと涙がにじむ。
「……泣きたくなるくらい、頑張ったんやなぁ」
「……頑張った……」
ぽろぽろと涙がこぼれ、盧笙さんは慌てずティッシュを差し出す。
そして、六花の髪をそっと撫でてくれた。
「泣いてええねん。人前じゃ泣けへん分、ここでくらい泣いとき」
しばらく泣いたあと、落ち着いた六花は、今度は逆に聞き返す。
「……盧笙さんは、仕事で大変なことないの?」
盧笙さんは少し笑って、ソファに深く座り込んだ。
「大変なことしかないわ。
テスト作ったら夜中までかかるし、保護者対応で呼び出されたりするし、
生徒が授業中に寝とったら地味にへこむしな」
「へこむんだ…」と六花が笑うと、盧笙さんも「へこむわ!」と肩をすくめた。
「せやけどな、生徒が卒業したときに『先生のおかげで数学嫌いじゃなくなった』って言われたら、
もう全部チャラやねん。
……六花も、そういう瞬間あるやろ? 『頑張って良かった』って思える瞬間」
私は少し考えて、小さく頷いた。
確かに、取引先に感謝された日や、チームがうまく回った日は、胸があたたかくなる。
「せやろ? ほら、そういうののために今は休んどき」
盧笙さんは、紅茶のおかわりを淹れてくれた。
柔らかな声と、温かい部屋の空気に、六花の心は少しずつ解けていった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈⿻*.·
紅茶を飲み終えた六花が、ほっと息をついたころ。
盧笙さんはソファから立ち上がり、キッチンへ向かっていった。
「ちょっと待っとき。今日くらい、俺が晩ごはん用意したるわ」
「えっ!?めっちゃ嬉しいんだけど……!
実は愚痴ってスッキリしたら、お腹すいてきちゃって」
「食欲あるんはええことや、人間食わんと生きていけへんからな」
言いながらエプロンを取り出して着ける姿が、やけに頼もしい。
冷蔵庫を覗きながら、手早く食材を並べていく。
「盧笙さん、めちゃくちゃ手際いいね
包丁の使い方も私より上手」
「…見られると緊張するから座って待っとき」
そう言って作り始めたチャーハンは、香ばしい匂いが部屋いっぱいに広がる。
湯気の立つ皿が目の前に置かれたとき、六花の目がきらっと輝いた。
「おいしそう……!」
「食べてみ。味は保証するで」
ひと口食べると、ほんのり甘い卵と香ばしいご飯のバランスが絶妙だった。
六花の表情がふわっとほころぶのを見て、盧笙さんは満足そうに笑う。
「ほらな。うまいやろ」
「めっちゃ美味しい!!仕事後にこんな美味しいご飯にありつけて、私は幸せ者だよ
今日は本当にしんどかったから…」
食べながら、六花は自然と今日出来事をもう少し話すことができた。
盧笙さんは相槌を打ちながら、時々冗談も挟む。
「……そんなん言う上司、数学のテストやったら赤点やな」
「赤点!?」
「せや、減点減点。論理破綻しとるわ」
思わず笑ってしまった六花に、盧笙さんはニヤッとする。
「ほら、笑えたやん。それでええねん」
食事が終わったころには、六花の顔から完全に曇りが消えていた。
「盧笙さん、本当にありがとう
いつも、本当にありがとうって思ってるけど…盧笙さんも疲れてるのにたくさん甘えてしまいました」
「全然ええよ、六花が元気ないの見ると調子狂うわ、それにな、しんどい事があったらまた愚痴でもなんでも聞いたるわ」
「……いいの?」
「ええよ。
俺もな、たまに生徒から深夜に『数学分かりません』って連絡来るけど、
そういうのに答えるん嫌いやないねん。
困ってるときに頼られるって、悪い気せぇへんからな」
その言葉に、六花は胸がじんと温かくなった。
「…もう、盧笙さんかっこよすぎ……そしたら、これからも頼らせていただきます」と小さく笑うと、盧笙さんも頷く。
「よっしゃ。それなら安心や
そしたら、風呂でも入って今日の疲れ全部洗い流しといで」
よしよしと頭を撫でられ好きの気持ちでいっぱいになる
「はーい!盧笙さん!大好きっ」
風呂場へパタパタかけてく後ろ姿を見送りながら
「本当に毎日よう頑張っとるわ」
♡fin♡
