違法マイクシリーズ
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夕方。
六花は、数日ぶりに躑躅森盧笙の家を訪ねた。
「おーい、盧笙さーん。来ちゃったよ〜!」
玄関のチャイムを鳴らし、軽くノックする。
すると
「……入っといで」
いつもの落ち着いた関西弁。
けれどドアを開けた瞬間、六花はフリーズした。
目の前にいたのは─
すらりとした長身、艶のあるロングヘア、線の細い顎とまっすぐな瞳。
とんでもなく美人な女性だった。
「……え? どちら様……?」
思わず問いかけてしまう六花。
だが女性は、ちょっとだけ面倒くさそうに小さくため息をついた。
「俺や。躑躅森盧笙…って言ったら信じるか?」
「……え、えぇぇぇえ!?!?!?」
まさかの女体化。
パニックになる六花を横目に、盧笙さん(♀)はすん……とした無表情で淡々と説明する。
「違法マイクの影響や。……数日もすれば元に戻るらしい。寂雷先生がそう言うてた」
「……そっか……。なるほどね、うん、理解した……」
六花、全力で理解しようと頷くも──
内心はめちゃくちゃに動揺していた。
(なにこの人めっちゃ綺麗なんだけど!?!?え!?ほんとに盧笙さん!?)
「見た目はこんなんやけど、中身はいつも通りや。構わずくつろいでええ」
「い、いやいやいや……ムリムリムリ、構うってこれ!!見た目が強すぎるってぇ……!!」
でも。
どこか声の調子も柔らかくなっていて。
関西弁のトーンが、ちょっとだけ心地よく響く。
その美人のくせに表情が無というギャップに、六花はもう混乱を超えてテンションがおかしくなる。
「盧笙さん、マジで綺麗すぎ!!
何…モデル!?え、ちょっと好きが爆発するぅ……!」
「……アホか。なんで女になった姿で好かれなあかんねん……」
ぽつりとぼやく盧笙さん(♀)の声には、少し照れが混じっていた。
六花は、そんな盧笙さんの横顔をじーっと見つめたまま、ふにゃっと笑った。
「でもね、たとえ見た目が変わっても……中身が盧笙さんなら、私ずっと好きだよ?」
「…………」
盧笙さんは黙って六花を見つめた。
静かなまなざし。
けれどその視線の奥に、かすかに揺れる戸惑いと優しさがにじむ。
そして。
「しゃあないな……。とりあえず、晩飯の支度、手伝ってくれ」
「へへっ、了解っ」
見た目は完全に美人なお姉さんなのに、
キッチンで渋く煮物の味見してる盧笙さん♀、最高にギャップえぐかった。
六花は、その横顔を何度も盗み見ながら、何度もときめいてしまうのだった。
夕食後。
いつもより静かな夜が流れる。
テレビを見ながら、お茶を飲みながら。
隣には美人な盧笙さん(♀)。
「なぁ……お前、今日は泊まっていくんやろ」
「うんっ! だって盧笙さん、こんなレアな姿だもん!堪能しないと損じゃん」
「……はぁ……そんなんでええんか、お前は……」
どこか呆れつつも、
盧笙さんは六花を拒まない。
この“すん…”とした顔のまま黙って受け入れてくれるところが、六花にはたまらなかった。
そして夜も更け。
「ほな、風呂入ってくるわ」
「……え、盧笙さん、今……その……ど、どうすんの?」
「何がや?」
「いやだって!その見た目でお風呂って……///」
盧笙さんは静かに六花の方を振り返り、
無表情のまま、淡々とつぶやいた。
「知らんけど、めちゃくちゃ気まずいわ」
「で、ですよねーーーー!!」
結局、順番に入ることになったけど、
バスタオルを巻いた状態の盧笙さん(♀)が廊下を歩く光景には、六花も耐えきれなかった。
(うわっ……脚長っ……ウエスト細っ……何あの完璧美人……)
(中身があの落ち着き先生ってのが、もう逆に怖いくらい……)
そして、寝室。
「布団は一組だけやからな。別の部屋使いたかったら言え」
「いや、隣失礼しますー」
「やっぱりか……」
ゴロン、と布団に潜る六花。
その隣に、すん……としたまま盧笙さん(♀)が横になる。
ち、近いって……女同士やのに……なんやこれ……
心拍数、微上昇。
一方、六花はもう幸せいっぱい。
「ねぇ盧笙さん。やっぱさ……今日の盧笙さん、マジで好きだわ……」
「……なんや、それ」
「だって、見た目どストライクなんだもん。
でも中身は大好きな盧笙さんでしょ? 最強すぎて罪」
「……やめぇ……そんな真顔で言うたら……」
たじたじになりながら、背を向ける盧笙さん。
けれど、耳がちょっと赤くなってるのを、六花は見逃さなかった。
「盧笙さん……ぎゅってしてもいい?」
「………………女同士やろ?」
「うん!だから、セーフっ」
「……ほんま、お前……」
結局、六花は盧笙さんの背中にピトッとくっついた。
その華奢な肩をそっと撫でながら、囁く。
「盧笙さんがどんな姿でも、私……絶対好きだよ」
「…………」
盧笙さんは、しばらく黙ったまま、
そして小さく、聞こえるかどうかの声でこう答えた。
「……せやな……俺も……お前で良かったわ」
顔はそっぽを向いてたけど。
その声は、少し震えていた。
♡Fin♡
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