雲雀とホラー
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※ネームレス/微裏?
いやいやながら、数人の女性とともに夜の神社に向かった。肝試ししようと言うからだ。廃神社ではなく、現役の神社だ。懐中電灯を照らしながら、鳥居をくぐり抜け、本殿に向かう。ふっと、林の中から女性の声がする。呻き声なのかわからない。好奇心が勝ってしまい、恐る恐る女性の声のする方に近付いた。樹々の間を縫って、ハッキリと女性の声がした。のぞくとそこには男女がまぐわいをしていた。男性はものすごい美形だった。女性は甘い媚声を上げ、表情は法悦の笑みを浮かべている。これはヤバいと思い、そそくさと一人で逃げた。あとから、先に帰ったことを皆に激怒されてしまった。
次の日、ある一人とまったく連絡が取れなくなってしまった。その後も連絡が取れない。もしかして、原因は夜に行った神社じゃないのか……。私はグループの中では立場的に低くく、探しに行けと周りに言われ、仕方がなく、私は一人で夜の神社に向かった。またしても、林の中から女性の声がする。スマホのライトを照らしながら、同じように樹々の間を縫って、木からのぞくと前回と同じ男性となんと、女性の方は連絡が取れなかったある一人だった。驚きで言葉も出なかった。前回と同じようにまぐわっている。男性の方をよく見ると異形なものだった。恐怖で悲鳴を上げそうになるのをこたえる。
どうしようとあたふたしていたら、後ろから腕を引っ張られた。とっさに振り向くと、これまた、美形の男性だ。その彼に引きずられるようにその場から離れた。
「あの……!」
「黙って」
あれよとよくわからない所に連れてこられた。日本家屋だ。座敷に通され、座るように促される。キョロキョロと見渡す。開いている障子から日本庭園が見えた。彼に問いただす。
「あれはなんですか?!」
「さぁ? 異形なものしか。あれに魅いられたら、おしまいさ。気に入った子を見つけると最後は隠すんだよ」
「あの人は……」
スーツの男性は首を横に振った。もう、助からないらしい。
「そんな……」
嗚咽がこみ上げる。もう、どうしようもない。
「助けるとこっちが祟られるよ」
「もう、彼処には近付いちゃ駄目だよ」
「……はい」
「ずるいぞ、あの子もほしい」
縁側に例の美形の男性が座っていた。日本酒を杯に注ぎ、飲んでいる。その隣には着流しを着こなした男性が座っている。先程のスーツの男性だ。
「駄目、あれは僕のものだよ」
「ケチよのう」
「君は隠しすぎ。何人、はべらかす気なの」
「いつになっても女の子はかわいんじゃよ」
「まったく」
彼は溜め息を付き、杯を煽った。
障子が少しだけ開いている。隙間から、泣き腫らした女性がすやすやと眠っているのが見えた。
それから、探しに行った彼女は行方知れずとなった。神隠しにあったのではないかと噂された。あれから、誰も夜の神社には近付くものはいなくなった。
いやいやながら、数人の女性とともに夜の神社に向かった。肝試ししようと言うからだ。廃神社ではなく、現役の神社だ。懐中電灯を照らしながら、鳥居をくぐり抜け、本殿に向かう。ふっと、林の中から女性の声がする。呻き声なのかわからない。好奇心が勝ってしまい、恐る恐る女性の声のする方に近付いた。樹々の間を縫って、ハッキリと女性の声がした。のぞくとそこには男女がまぐわいをしていた。男性はものすごい美形だった。女性は甘い媚声を上げ、表情は法悦の笑みを浮かべている。これはヤバいと思い、そそくさと一人で逃げた。あとから、先に帰ったことを皆に激怒されてしまった。
次の日、ある一人とまったく連絡が取れなくなってしまった。その後も連絡が取れない。もしかして、原因は夜に行った神社じゃないのか……。私はグループの中では立場的に低くく、探しに行けと周りに言われ、仕方がなく、私は一人で夜の神社に向かった。またしても、林の中から女性の声がする。スマホのライトを照らしながら、同じように樹々の間を縫って、木からのぞくと前回と同じ男性となんと、女性の方は連絡が取れなかったある一人だった。驚きで言葉も出なかった。前回と同じようにまぐわっている。男性の方をよく見ると異形なものだった。恐怖で悲鳴を上げそうになるのをこたえる。
どうしようとあたふたしていたら、後ろから腕を引っ張られた。とっさに振り向くと、これまた、美形の男性だ。その彼に引きずられるようにその場から離れた。
「あの……!」
「黙って」
あれよとよくわからない所に連れてこられた。日本家屋だ。座敷に通され、座るように促される。キョロキョロと見渡す。開いている障子から日本庭園が見えた。彼に問いただす。
「あれはなんですか?!」
「さぁ? 異形なものしか。あれに魅いられたら、おしまいさ。気に入った子を見つけると最後は隠すんだよ」
「あの人は……」
スーツの男性は首を横に振った。もう、助からないらしい。
「そんな……」
嗚咽がこみ上げる。もう、どうしようもない。
「助けるとこっちが祟られるよ」
「もう、彼処には近付いちゃ駄目だよ」
「……はい」
「ずるいぞ、あの子もほしい」
縁側に例の美形の男性が座っていた。日本酒を杯に注ぎ、飲んでいる。その隣には着流しを着こなした男性が座っている。先程のスーツの男性だ。
「駄目、あれは僕のものだよ」
「ケチよのう」
「君は隠しすぎ。何人、はべらかす気なの」
「いつになっても女の子はかわいんじゃよ」
「まったく」
彼は溜め息を付き、杯を煽った。
障子が少しだけ開いている。隙間から、泣き腫らした女性がすやすやと眠っているのが見えた。
それから、探しに行った彼女は行方知れずとなった。神隠しにあったのではないかと噂された。あれから、誰も夜の神社には近付くものはいなくなった。