雲雀とホラー
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※ネームレス
最近、おかしい。真夜中にガチャと玄関のドアの開く音が聴こえる。さらに短い廊下を歩く音。
実際、恐る恐る確かめに行くが、ドアを見ても閉まっていて、誰かいる訳でもない。それが毎晩のように続ていた。
「君、隈がひどいよ。寝られないの?」
私はこくりと頷く。ただいま、雲雀さんの家にいる。せっかく、雲雀さんに会えたのにあのアパートではあまり眠れずの状態が続き、この様である。
「寝なよ」
雲雀さんはぽんぽんと膝の上をたたく。ふらふらと引き寄せられるように近くと腕を引っ張られ、寝かせられる。すぐに眠気がきて、気を失うように眠りについた。
アパートに帰りたくなくて、最近、ずっと雲雀さんの家にいることが多くなったのだ。帰ったら、あの気味の悪い現象が起こる。そんな恐怖に耐えられなくて。さすがに今日は帰らなくてはいけない。雲雀さんが一週間くらい、家を空けるらしい。何カ月も帰ってこない時もあるので今回は短い方である。合鍵をもらっているので、こっちに来ても構わないって言ってもらえて嬉しかった。
雲雀さんを見送ってから、自分のアパートに帰った。相変わらず、真夜中にガチャと玄関のドアが開く音と短い廊下を歩く音がする。
六日目のことだった。それがその毎日、続く現象がなかったのだ。一眠りしようとしたが、あるちょとした一畳もない小さな物置部屋から、ギシギシと音がする。恐怖なのか好奇心なのか、わからないが、気になってしまい、恐る恐る引き戸を開けると、部屋の照明が物置部屋に差し込み、影が見えた。両足の影がぶらんぶらんと揺れている。怖くなって、とっさに引き戸を閉めた。
慌てて、荷物をまとめて、アパートから出て雲雀さんの家に向かった。歩いて行ける距離で良かった。
雲雀さんの目の前で私は正座させられていた。私が住んでいたそのアパートの部屋は事故物件でした。
「なんで、調べなかったの?」
「すみません」
「事故物件サイトがあるでしょ。しかも、両隣より家賃が安い。なぜ、気が付かないの。馬鹿なの」
「馬鹿ですみません」
「引き払って」
雲雀さんは溜め息を付く。
「え? 住む場所……」
「僕の家に住めばいいでしょ」
「え? プロポーズ……?」
脳天に雲雀さんからの拳固を食らってしまった。解せぬ。
あの物件は住んだだけで毎回のように自殺者が出ている。あのぶらんぶらんと揺れていた影は首吊り自殺した人ではないかと思う。あのまま、住んでいたら、自分もあのような結末になっていたかもしれない。
最近、おかしい。真夜中にガチャと玄関のドアの開く音が聴こえる。さらに短い廊下を歩く音。
実際、恐る恐る確かめに行くが、ドアを見ても閉まっていて、誰かいる訳でもない。それが毎晩のように続ていた。
「君、隈がひどいよ。寝られないの?」
私はこくりと頷く。ただいま、雲雀さんの家にいる。せっかく、雲雀さんに会えたのにあのアパートではあまり眠れずの状態が続き、この様である。
「寝なよ」
雲雀さんはぽんぽんと膝の上をたたく。ふらふらと引き寄せられるように近くと腕を引っ張られ、寝かせられる。すぐに眠気がきて、気を失うように眠りについた。
アパートに帰りたくなくて、最近、ずっと雲雀さんの家にいることが多くなったのだ。帰ったら、あの気味の悪い現象が起こる。そんな恐怖に耐えられなくて。さすがに今日は帰らなくてはいけない。雲雀さんが一週間くらい、家を空けるらしい。何カ月も帰ってこない時もあるので今回は短い方である。合鍵をもらっているので、こっちに来ても構わないって言ってもらえて嬉しかった。
雲雀さんを見送ってから、自分のアパートに帰った。相変わらず、真夜中にガチャと玄関のドアが開く音と短い廊下を歩く音がする。
六日目のことだった。それがその毎日、続く現象がなかったのだ。一眠りしようとしたが、あるちょとした一畳もない小さな物置部屋から、ギシギシと音がする。恐怖なのか好奇心なのか、わからないが、気になってしまい、恐る恐る引き戸を開けると、部屋の照明が物置部屋に差し込み、影が見えた。両足の影がぶらんぶらんと揺れている。怖くなって、とっさに引き戸を閉めた。
慌てて、荷物をまとめて、アパートから出て雲雀さんの家に向かった。歩いて行ける距離で良かった。
雲雀さんの目の前で私は正座させられていた。私が住んでいたそのアパートの部屋は事故物件でした。
「なんで、調べなかったの?」
「すみません」
「事故物件サイトがあるでしょ。しかも、両隣より家賃が安い。なぜ、気が付かないの。馬鹿なの」
「馬鹿ですみません」
「引き払って」
雲雀さんは溜め息を付く。
「え? 住む場所……」
「僕の家に住めばいいでしょ」
「え? プロポーズ……?」
脳天に雲雀さんからの拳固を食らってしまった。解せぬ。
あの物件は住んだだけで毎回のように自殺者が出ている。あのぶらんぶらんと揺れていた影は首吊り自殺した人ではないかと思う。あのまま、住んでいたら、自分もあのような結末になっていたかもしれない。