雲雀とホラー
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※ネームレス
前方からカップルが手をつないで歩いて来る。大学生くらいな子達だろう。若いなとぼんやり思った。一方、私達は恋人同士なのに手もつながない。引っ張られたりとかはあるものの、基本的にはない。冷めているのかと言われる。スキンシップがないのかとも。人前だから余計だろう。
信号待ちになって、カップルの彼が彼女の肩に手を回している。自分的にないわと思った。カップルの彼女の方はスマホを操作していて、嫌がるふしはないが、喜んでもない。なんとも言えなかった。
「ひゃあ!」
突然、首元がひんやりとした。恭弥さんが冷たい手で触っていた。
「な、なに、するんですか?」
「羨ましいの? あんなに見てたから」
「肩に手を回すのないなって思っただけです」
「ふぅん」
歩行者の信号が青になる。歩き出すと恭弥さんが唐突に私の右手を取ると自分のコートのポケットに突っ込んだ。
「え?」
「こっちの方が良いでしょ」
不意打ちすぎる。急にこういうことをするから、余計に好きになっちゃうじゃない。
カップルとすれ違った瞬間、違和感を覚え、私は首をかしげた。
「どうしたの?」
無意識に左手で恭弥さんの腕を掴んでしまったようだ。
「え? ううん」
「なら、行こう」
「ねぇ、君、見えてた?」
「え?」
家に戻ると玄関で恭弥さんが怪訝そうな顔した。
「さっきの男女、女の方に覆い被さってた」
「え? 彼氏の腕じゃないの?」
きょとんとした顔をして恭弥さんを見ると呆れた表情をしていた。
「違う」
違和感を覚えたのはそのせいか。恭弥さんはハッキリと見えていたようだ。
「君は腕でしか見えてなかったのかい?」
私はこくりと頷く。
「女の腕だよ、あれ」
「……怖っ」
恐ろしくなって、恭弥さんに宣言した。
「今日は一緒にお風呂に入って、一緒に寝よ!!」
前方からカップルが手をつないで歩いて来る。大学生くらいな子達だろう。若いなとぼんやり思った。一方、私達は恋人同士なのに手もつながない。引っ張られたりとかはあるものの、基本的にはない。冷めているのかと言われる。スキンシップがないのかとも。人前だから余計だろう。
信号待ちになって、カップルの彼が彼女の肩に手を回している。自分的にないわと思った。カップルの彼女の方はスマホを操作していて、嫌がるふしはないが、喜んでもない。なんとも言えなかった。
「ひゃあ!」
突然、首元がひんやりとした。恭弥さんが冷たい手で触っていた。
「な、なに、するんですか?」
「羨ましいの? あんなに見てたから」
「肩に手を回すのないなって思っただけです」
「ふぅん」
歩行者の信号が青になる。歩き出すと恭弥さんが唐突に私の右手を取ると自分のコートのポケットに突っ込んだ。
「え?」
「こっちの方が良いでしょ」
不意打ちすぎる。急にこういうことをするから、余計に好きになっちゃうじゃない。
カップルとすれ違った瞬間、違和感を覚え、私は首をかしげた。
「どうしたの?」
無意識に左手で恭弥さんの腕を掴んでしまったようだ。
「え? ううん」
「なら、行こう」
「ねぇ、君、見えてた?」
「え?」
家に戻ると玄関で恭弥さんが怪訝そうな顔した。
「さっきの男女、女の方に覆い被さってた」
「え? 彼氏の腕じゃないの?」
きょとんとした顔をして恭弥さんを見ると呆れた表情をしていた。
「違う」
違和感を覚えたのはそのせいか。恭弥さんはハッキリと見えていたようだ。
「君は腕でしか見えてなかったのかい?」
私はこくりと頷く。
「女の腕だよ、あれ」
「……怖っ」
恐ろしくなって、恭弥さんに宣言した。
「今日は一緒にお風呂に入って、一緒に寝よ!!」