8話
夢小説設定
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「もうすぐ近界からの大規模な侵攻が起こる。その時苗字ちゃんは一番近いゲートにすぐ向かって、その後は市街地への侵攻を防いで欲しい」
「そりゃもちろんすぐに向かいますけど…?」
「何の最中であれ誰よりも早く行って欲しいんだ」
「それは、誰かが危険ってことですか」
「そうだよ。俺の知ってる中じゃ長距離でもグラスホッパーを使って移動してる苗字ちゃんが一番速い」
「…わかりました。必ず、そうします」
―――――
昼食後の世界史の補習ほど眠いものはない。前回の小テストでとても悲しい点を取ってしまい放課後の補習は無理だと伝えると昼休み、昼食を食べてすぐ補習を行うことになってしまった。
日本から出ないので英語なんて必要ありません、ってのはよく聞くけど、私からすれば世界の歴史の方が必要ねーよって思う。
今更だけどこれならまだ日本史選択した方がマシだったかなあ…。
暖房の効いた温かい室内で先生の声をBGMにしながら、ボケーっと窓から三門市の空を見上げる。
12月も後半に入ったしそろそろ雪とか降らないかな。
そんな呑気なことを考えてる時に三門市の上空に大量のゲートが現れた。
すぐに窓を開け放ちそこから跳び出る。同じクラスの烏丸くんや時枝くんは優秀なのでこの補習組にはいなかったが、彼らはA級だし私より経験も多いのだから心配するまでもなく各々が動いているだろう。
トリガーを起動して、自分の中での最速で一番近いゲートへと向かう。
私は雪が降らないかなとは思ったけど、トリオン兵が降ってこいなんて願ってないぞ!
現場に着いたら今まさに一般市民がモールモッドに襲われているところだった。その刃が振り下ろされるより速くモールモッドの目を真一文字に斬り捨てる。
その場にいた市民は避難経路に誘導して次の場所、といったふうに粗方は危険区域付近の一般人は避難出来たと思う。これで周りを気にすることなく戦える。
「なにこれ」
しばらく大量に蠢くトリオン兵を対処していたら、初めて見るトリオン兵が現れた。ウサギのような他より可愛らしい形をしている。これで敵国のトリオン兵じゃなかったらもっと可愛く見えたんだろうに。
にしても新型に遭遇なんて勘弁してほしいわ。誰か助けてください。
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