6話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「ただいまー」
そろそろ防衛任務が入ってもおかしくないのに一向にその兆しはないので今日の今日とて玉狛支部に居座っている。
あれ、というかもう"協力"は終わったんだし家に帰っていいんじゃね?
……クッ、盲点だった…!玉狛にいるのが当たり前になりすぎて家に帰るという選択肢がなくなっていた。これすら迅さんの策略だと言うのか…なんて恐ろしい人…!
よし、今日からは家に帰ろう。6ヵ月近くまともに帰ってないから正直家賃が勿体ないし。
そう6ヶ月。気付けば玉狛で扱かれて半年も経ってたんだ。私、あの鬼畜共の訓練をよく生き抜いたな。
感慨深く思いながら、クルリと方向転換したら目の前に頭の白い男の子がいた。白髪?若そうに見えておじいちゃんだったりする?
「こんにちは」
「エッ、あ、うん。こんにちは…?」
声は若い。というか制服着てるしおじいちゃんはないな。若くして白髪だなんてそんなに苦労してるのか。
「もしかしてナマエか?」
「!?」
うん!?知り合い?誰だっけ!?ごめんなさい、覚えてないです!
「ウ、ウッス。なまえです。君はあれだよね、あの、ジョンだっけ…?」
「違うよ」
「アッ、ウン。冗談冗談。なんだっけな、生き別れの弟だったような気がするヨ!」
「俺は一人っ子だぞ」
「いや知ってる知ってる!今のはほんの準備運動だから!あれだよ、そのー…えー、っとぉ…」
「ちなみに俺達初対面だよ」
「デスヨネ!!」
出来ればもう少し早くネタばらしして欲しかったかな!
それにしてもこの子誰だろ。自由に支部内に入ってるから玉狛の所属なんだろうけど、この1ヶ月一切会わなかったというのも変な話だ。
…ハッ、もしや彼が噂の近界民か!もしくはそのお友達ポジでボーダー隊員のミクモ?くんだと見た!
「空閑!この周りの部屋には近付くなって迅さんから言われてただろ、って…あ、すみません勝手に来てしまって!すぐに連れて行くので!」
白髪の少年を迎えに来たらしいメガネ男子がペコペコと頭を下げてくる。
いやここ別に寝起きに暫く借りてたってだけで私の部屋じゃないから気にしなくていいんだけどね。
というか部屋周辺に近付くな、ってなんだ。時間ズラして私が引きこもるだけじゃダメだってか。どんだけ徹底的だよ。私だって後輩(仮)に会いたかったんだぞ。
1/2ページ