16話
夢小説設定
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「苗字ちゃん、ちょっといい?」
昼下がり、玉狛支部のリビングにあるソファでゴロゴロしていたら、にこやかに微笑む迅さんが現れた。
なんだか嫌な予感がする。
「簡単なお願いがあるんだ」
寝転んでいた体勢から慌ててスタートダッシュを切ったが、既に予知していたのか事も無げに両肩を掴まれソファに戻される。
とっても嫌な予感がする!
「ま、」
「レイジさんならいないよ」
「ひぃ、用意周到だよぉ…。バッチリ予知して備えてから来てるよぉ…」
一体何だって言うんだ。ここまで対策されてると怖いんだけど。おっかさーん、タスケテー。
「じゃあ行こっか」
「どこに?まだ了承してないんですが…」
「一応聞いただけで拒否権はないから答えもなくていいよ」
そう言って肩から手は離れたが、次は二の腕を掴まれ引っ張られていく。
なんなの?どこ行くの?めっちゃ怖い。詳細くらい教えてくれたっていいじゃんか!
半ば引き摺られるように歩いていると小南先輩を見つけた。せんぱーい!へるぷー!
「小南、リビングにどら焼き用意してるから食べてきなよ」
「…そうね!気が利くじゃない!
じゃあなまえ、よくわかんないけど頑張りなさい」
よくわからないのに見捨てられたァ!さっき確実に目が合ったよね!?今も私の方を極力見ないようにとめちゃくちゃ目が泳いでますよ!?
というか、どら焼きと天秤にかけられて負けたんだけど…!
小南先輩に見捨てられ、再び歩き出した迅さんと私。ホントに何の用事なんだ。
「じ、迅さん…?せめてどこ行くかだけでも教えてもらえないかなあ、なんて」
「着いてからのお楽しみかな」
お楽しみ感が全然ないんだが!?どっちかって言うと連行されてるみたいだし!
私何か悪いことしました?……あー…してるかもなあ…。
「あれです?小腹がすいて迅さんの部屋にあったぼんち揚げくすねたのを怒ってるんですか?でもそんなパクってないし、まだダンボールで大量にあったじゃないですか」
「苗字ちゃん俺のぼんち揚げ取ってったの?」
「あ、違った?やっべ」
「…時々お願いできればと思ってたけど毎日にしようかな」
「だから何が!?」
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