14話
夢小説設定
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最近本部に来ることが増えた。少しずつ知り合いができ、彼らに会いに来ているからだ。というのは建前で玉狛第二の試合までに知らない人に圧倒されないよう慣れておきたいからです…。
そんなわけで今日も本部へと足を運んだのだが…ワオ、本部の廊下ってとんでもない物が落ちてんだなあ。
タラララッタラー、なまえはエロ本をゲットした。
捨てていいかな?
誰だよ、こんな物をボーダー本部に持ってきた奴。仕事しろ。
にしてもこれどうしようか。持ち主を探してそっと戻してあげるべきか、誰か大人に落し物ですと渡すべきか。
うーん…こういう時は誰か男の人に穏便な対処を聞いてみよう。
スマホのアドレスから聞けそうな人を探す。…しっかし私のアドレス帳、件数少ないな…。
悲しい事実は置いといて、そうだな…カゲ先輩にかけてみよう。
『………んだよ』
「先輩ってばもしもしくらい言ってくださいよー」
『切るぞ』
「待って待って!聞きたいことがあるんですよ!」
『ならはじめから茶化すんじゃねえよ』
「サーセン。
で、本題なんですけど、本部の廊下でエロ本見つけたんですけどどうすればいいでしょうか?」
『捨てろ』
「【人妻びしょ濡れ〜淫らな午後の一時、抗えぬ情欲と裏切りの快感】ってタイトルなんですけど持ち主知りません?」
『読み上げんな。今すぐ捨てろ』
それを最後に電話を切られた。カゲ先輩ったら恥ずかしがり屋なんだからぁ。
その他にも烏丸くんや、この間アドレスを交換した三輪先輩にも聞いてみたが、カゲ先輩同様捨てるようにと言われた。というか二人にはそんな物拾うなと怒られた。
皆捨てろって言うけど持ち主に確認せず捨てて良いのか?
中身をパラパラ流し見しながら考えているとポンと肩を叩かれる。振り返ればリーゼントが特徴的な当真先輩がいた。
当真先輩にはC級で狙撃手を目指してた時にたまーに指導してもらっていた。毎回感想が笑いながら才能皆無の一言だけだったけど。
「よお。最近随分と有名になってるじゃねえか」
「あ、先輩チィース。フフン、頑張ってる私を褒めたっていいんですよ」
「へーへー」
ポンポンと頭を軽く叩かれる。当真先輩はノリが軽いから簡単に褒めてくれる。カゲ先輩とはまた違った優しさのある先輩だ。
「そうだ、突然なんですがこのエロ本先輩の私物です?もしくは持ち主知りません?」
「んー、それが誰のか知らねえし、俺まだ現役DKだから持ってないと主張しとくわ。つーか廊下のど真ん中でんなもん読むなよ」
「またまたぁ。大丈夫、わかってますよ。エロ本は男の嗜み、将来に向けた参考書だと聞きましたからね!先輩だったら人妻なんてオードソックスなのよりもっとマニアックなの持ってそうですよね!
あ、もしかしてこれ読みます?モザイク少なめだったのでオススメですよ」
「誰だよお前にそんなこと教えたやつ…」
「学校の男友達です。ちょうど本屋で買う現場を目撃してしまって言い訳がましく教えてくれたんですよー。それ以降は誰かの部屋に入ったらまずブツを探すのが楽しみです。
ちなみに迅さんのお宝は意外なことに普通でした。もっとエッグイの持ってると思ったんだけどなあ」
「男の敵だな」
結局持ち主がわからず落し物として成人している隊員に手渡した。ここで女性ではなく男性に渡したのは私なりの配慮です。
ちなみに渡した相手はブツに興味津々だった太刀川さんだ。しかしその場面を忍田さんに見られ、一悶着あったのはまた別の話。
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