12話
夢小説設定
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「苗字ちゃん、なんで今正座させられてるのかわかってる?」
「うす」
「俺もね、こんなことさせたくはないんだよ」
「うす」
「でも一向に苗字ちゃんの行動が改善されないのは事実だからいい加減反省して欲しいんだ」
「うす」
「で、今どんな気分?」
「せめて後輩の見えないところでさせて欲しかったです」
「そっか。じゃあもう1時間頑張って」
「鬼!!!」
こんな事態になったのには原因がある。私の防衛任務があった日のことだ。
初日だから慣れた人との方がやりやすいだろうと、林道さんが気を利かせて玉狛第一と同じシフトで組むよう手を回してくれた。
そして私はその防衛任務初日、烏丸くんに撃たれた。
翌日、レイジさんに撃たれた。
その翌日、小南先輩にぶった斬られた。
さらに翌日、再び烏丸くんに撃たれた。
そのさらに翌日、迅さんと組まされ首チョンパされた。
そして今正座をさせられている。
だって今まで連携なんでやったことがないんだもの!誰かの射線とか動きとかわからないんだもの!
「確かに個人技だけ教えてきた俺達にも問題があるけど、限度の問題だよね。周りが一切見えてないよね」
「考えて戦うの苦手なんです!フィーリングでいいじゃないですか!
考えて戦おうものならまた知恵熱出しますよ!?」
「開き直らない」
「…うぃっす」
「苗字ちゃんの長所は機動力とトリッキーな動きだけど、それは味方からも読みづらい。その上俺が未来視しても対応出来ないくらいのスピードで動くから尚更だ。わかるよね?」
「そうなの?」
「そうなの」
そうなんだ、初耳ー。つまりそのせいで味方に殺られまくったわけなんですね、理解。
「俺達でこの調子じゃ本部の隊員と防衛任務の時はどうするの」
「うぅ、だって」
「だってじゃない。後輩の前でカッコ悪いよ」
「マ、ママー!迅さんがいじめるー!」
「…迅、苗字も反省してることだし、そろそろ許してやってもいいんじゃないか」
「レイジさんは苗字ちゃんに甘すぎだから。この子もう高一っての忘れてない?というかママで反応しちゃダメでしょ」
レイジさんに泣きつけば庇ってくれたのに迅さんがド正論で叩きのめす。くっそ、この小姑強い…!
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