11話
夢小説設定
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技術部の人達からやっと解放された…!何でもかんでも調べやがって、奴ら向上心ありすぎだろ。少しはサボれよ。
げんなりしながら本部を歩いているとお腹が鳴った。私の腹の虫が食堂に行けと囁いているぜ。
本能に従い食堂に着いたものの、私は大事なことを忘れていた…。サイフ、ねえわ…。
「あれ苗字いつの間に復活したんだよ」
失敬だな、私は死んでないぞ。
誰だそんな失礼なことを言ってきやがる奴はと後ろを振り向くと出水先輩と彼の隊長の人がいた。なんかここ最近出水先輩との遭遇率高いな。
「あの後どうなったのかと心配して迅さんに聞いてみたんだけど、残念ながら…、って返事しか貰えないからマジで死んだのかと思ったわ」
アイツのせいか…!そして仮に死んでたとしたら軽過ぎない!?もっと後輩を大事に扱って!お前絶対心配してないだろ!
「死んではないですけど、今空腹で餓死しそうなんでご飯恵んでください」
「自分で買え」
「サイフないです」
「発券機の前にいるのに?」
「ないです」
「馬鹿なのか?」
「黙れ」
こんの野郎、鼻で笑って私の前を通り過ぎると発券機にお金を入れカレーのボタンを押す。おいコラ兄ちゃん、その食券寄越せや。
「おいおい出水。この子、お前がすげえ心配してた子だろ。飯くらい奢ってやればいいんじゃねえの?」
「ちょっ、太刀川さん!余計なこと言わないでくださいよ!」
なんだよ、出水先輩ツンデレかよ〜。冷たい態度は愛情の裏返しってか。そんなに心配してたわけ?ん?
「顔がうぜえ!あーくっそ、太刀川さんが余計なこと言うから」
いやいや太刀川さんとやらはナイスだぜ。隊長がそう言うんだからごはんくらい奢ってくださいよ。
「はぁ、しゃねーな。安いやつならいいぜ」
「わーい、焼肉定食がいいです」
「わかった素うどんな」
「!?マジでいっちゃん安いのじゃないっすか!」
「だから安いのって言ってんだろ。太刀川さんなら喜んで食うぞ」
「私はレイジママのご飯で舌が肥えてるからその太刀川さんみたいに素うどんごときで満足出来るほど安くないんですよ!」
「え、なにこれ。なんで俺、初対面の子にディスられてんの」
「出水先輩が素うどんで私がカレーで万事解決じゃないですか」
「どこがだよ」
「じゃあせめて天ぷらうどん!」
「ざるうどん」
「餅かコロッケ」
「きつねうどん!」
「……まあ、それくらいならいいか。あと地味に太刀川さんまで入ってこないでください。アンタには買わないからな」
「んだよケチー」
「そうだケチー」
「…アンタら、似てんな」
「エッ、髭の人と似てるのはちょっと…」
「だからなんでお前ちょいちょい俺のことディスってんの!?」
「前に迅さんから太刀川さんの頭の中には戦うことしかない脳筋バカだと聞いてたので」
「アイツか」
「アイツです」
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