にじゅうわ
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「あー…行きたくないよー…。真希さん代わりに行ってきて…」
「先輩をパシろうなんざいい度胸じゃねえか」
「う、だって…」
今日はもう一人の1年生を迎えに行く。五条先生からその旨を電話で聞いた後に伏黒からも連絡があり、集合場所は原宿だがそこまで皆で一緒に行かないかと昨日会った宿儺の器である虎杖くんが提案してきたそうだ。
その時は勢いで了承したけれど待ち合わせ時間の少し前になってうじうじと悩み出した。あと自室だと五条先生が乗り込んで来たら怖いので真希さんの部屋に退避中だ。
「何がそんなに嫌なんだよ。新入生を初日からいびったのか?」
「まさかぁ、真希さんじゃないんですから」
「よし、さっさと出てけ」
「冗談です!冗談ですってば!」
襟首を掴まれズリズリと入口まで引き摺られる。いやー!まだ心の準備が出来てません!
そして抵抗虚しくポイッと部屋の外に放り出された。
「おい、なまえ」
「はい…」
「本当に行きたくないなら言えよ。私がどうとでもしてやる」
「………行ってきます」
そう答えると真希さんは笑いながら私の頭を乱暴に撫で付け部屋の中へと戻った。髪はぐちゃぐちゃになってしまったけど、勇気を貰えた気がする。謝るって決めたんだからしっかりしないと。
待ち合わせ場所の寮の前にはもう既に2人が待っていた。ドアからチラリと覗きつつタイミングを見計らっていると早々に虎杖くんにバレた。
「あ、昨日の」
さすがにまだ隠れ続けるわけにもいかないので彼らに近付く。
「…えっと、どうも。贄犠なまえです。昨日は、ごめんなさい」
「? 何も悪いことしてねえんだから謝らなくてよくない?」
「でも色々無視して逃げちゃったし…」
「あれは宿儺の奴が悪かったんだから、どっちかって言うと俺のが悪い」
「いや元々は私が……終わらなそうだし止めようか。お互い悪くなかったってことで」
「おう、だな。
伏黒から聞いてるかもしれねぇけど、俺、虎杖悠仁。呼びやすいように呼んでくれていいから。よろしく!」
「じゃあ虎杖で。私も贄犠でいいよ。よろしくね」
ニッと歯を見せて笑いながら右手を差し出してくる。めっちゃフレンドリー…友達多そう…。自分と真逆のような人だなと思いながら彼の手を取った。
その後10分くらい遅れてやって来た五条先生も共に電車に揺られて原宿までやって来た。
そして原宿駅の付近で4人目の1年生を探しているはずなんだけど、なんか虎杖の持ち物が少しずつ増えていってる。確かにさっきポップコーンが食べたいとは言ってたけど、それとは他にクレープや2018の形をしたふざけたサングラスなど、この短時間にどこで見つけたんだってのまで買ってる。これ、早く見つけないと更に買って行くんじゃね?
キョロキョロとさっきより真剣に周囲を探していると、向かいの道に黒い高専らしき制服を着た女の子を見つける。
この制服ってわかりやすいけど女子も個々で結構違うものだな。彼女のは丈の短い詰襟にプリーツスカート。私も彼女と上着は同じだけどハイウエストで膝下丈のガウチョパンツが違いで、真希さんはタイトなワンピースタイプだった。五条先生が勝手にカスタム頼んだと言っていたが、女子の制服もこの人がやったんだろうか。
ちょっと引いた目で五条先生を見ていると、何?と聞かれる。
「え!?あ…あー、そうだ。五条先生、あの子じゃないですか?」
「ん?あ、そうそう」
よし誤魔化せた。
「伏黒、虎杖。あの子だって」
他の皆に発見した子を共有していると、彼女はモデルのスカウトマンに自分から自身を押し売り紛いのことをしだした。ええ…マジでか。
「俺達、今からアレに話しかけんの?ちょっと恥ずかしいなぁ」
「オメェもだよ」
「人のこと言えないだろ」
イラッとしてる伏黒に便乗する。せめてそのサングラス外して欲しい。
しかし五条先生は何の躊躇いもなく声をかける。普段からこれだから感覚が麻痺してたけど、この人も見た目ヤバいから似たようなものだったわ。
無事に4人目の子と遭遇出来たので自己紹介に移る。
「釘崎野薔薇。喜べ男子、可愛い女子よ」
「俺、虎杖悠仁。仙台から」
「伏黒恵」
「贄犠なまえです。よろしく」
各々が名前を告げると釘崎さんはじとー、と値踏みするような目でこちらを眺める。数泊置いて溜息をつかれた。なんだったんだ?
そして何故か東京観光に行くことになってる。制服で?…え、制服でか?
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