じゅうななわ
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「…ぃ……ん」
ん?何か聞こえた?
「…いさ………おひいさーん」
蝕衰の声をした小さなミイラが飛びついて来たので思わず叩き落とす。
「ぎゃん!」
地面に伏したミイラは見た目だけなら蝕衰っぽい。でもなんというか、小さい。50cmくらいだろうか。
「酷いわぁ。ボクこんなにか弱い見た目になってもうとるのに」
「あ、やっぱ蝕衰かよ。なにそれ、若返り?」
「亜儚や、亜儚。こっぴどくいびられてバラバラにされたもんやから呪力をほぼ回復に回したけど、それでも呪力が足りんで元の形に戻せんかったんよ。
………なのにあれも徴つけとるやん!?なんなん!?ボクにはあんなに怒ったクセに、自分やったら誰も文句言えんのわかってるやろ…!」
サイズが小さくなったせいか言動が幼く見える気がする。キーキーと喚いてる姿は欠片も恐怖を感じない。
「蝕衰。うざい」
「せやかて、ひいさん。ボクだけこんなに虐められたのに不公平やない?」
「呪いに不公平もクソもあるか」
「うぅぅ…元々地力は強なかったけど、今のボクやと2級にも劣るわ…」
「なら祓うなら今ってことね」
「!?」
「まあまだその手段がないんだけど。お前ら、特に前世の私と関係のある呪い共は私が殺すから他の人に頼むわけにもいかないし」
「……おひいさん、ほんまにボクの牢に入らん?」
「入らねーわ」
朝から蝕衰に絡まれたけど今日は初任務だ。経験ありの伏黒と一緒だからぜひ頼らせてもらおう。
「なまえ、ハンカチ持った?」
「任務にハンカチっていります?」
「エチケットだよ」
「あ、はい」
「ティッシュは?」
「持ちました」
「携帯」
「この前支給されたんであります」
出発前、五条さんが執拗に忘れ物チェックをしてくる。似たようなことを10分前にもやったし。過保護か。もう高一なんですけど。
「じゃあ──御守りは?」
「…あります」
五条さんが御守りの中身を外に投げ捨てたあの日、結局拾いに行きまた御守りの中へと戻して日頃から持っておくようにと言われたやつ。
私の呪力を御守りの呪力が全てではないにしても相殺して、体質までも抑えている結構すごい物、らしい。自分じゃ全然わからないけど。
「僕もね、さすがにこれは過保護だなって思った」
あ、自覚あったんだ。
「一生徒に対して干渉しすぎなんだけど、ただなまえって外出て帰ってきたら何か厄介事抱えて戻ってきそうで」
「どんだけ人をトラブルメーカーだと思ってんですか!?何かあったら伏黒に押し付けるんで大丈夫ですから!」
「いや巻き込むなよ」
「なるほど、任せた恵」
「任せないでください」
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